ヨコ美クリニック院長今川の学会報告/旅行記

25年以上の実績を持つ植毛・自毛植毛専門のヨコ美クリニックの今川院長が、海外の学会報告や旅行記を紹介していきます


テーマ:
LAラスベガス



9月28日から10月1日までラスベガス(米国)で開催された『国際毛髪外科学会』(ISHRS)に出席してきました。

 今回は自分の口演はなかったのですが、来春、タイで開催される『アジア毛髪外科学会』の役員に任命されているので、その打ち合わせをすること、また学会前にロサンゼルスのビバリーヒルズの友人を訪ねるという目的もありました。

 友人というのは、植毛界のカリスマと呼ばれているラスマン先生。彼はFUTのパイオニアの一人で、FUE、SMP(スカルプマイクロピグメンテーション)の論文を初めて発表した世界的なカリスマ植毛医です。彼は長年の友人で何度も「家にいらっしゃい」と誘われていたので、この機会にと思い訪ねることにしました。


植毛界のカリスマ、ラスマン先生


 日本→ロサンゼルス→ラスベガスは同じ航空会社を利用するつもりだったのですが、よく調べてみるとロスで1泊した後、ラスベガスまで国内線で行くと、費用がド〜ンと安くなることが分かったのです。細かいようですが、10万円ぐらいの差があるんですよ。ロスからラスベガスへの国内便は10〜15分に1便ぐらい飛んでいて、飛行時間も1時間ほど。結局、チケットは2つに分けて購入。のっけからお金の話で恐縮です(笑)。


◆ロサンゼルスでFUTとSMPのオペを見学


 25日(日

 夜7時半に成田を発ち、同じ日の午後1時(時差の関係で)にロサンゼルス国際空港へ。

シンガポール航空のビジネスクラス(2階)は個室感覚で、とても快適なフライトでした。

 10年ぶりのロスの天気は快晴。日差しはかなり強いですが、湿気がなくてとても爽やか。

 ウィルシャーブルーバード通り沿いの「ウィルシャープラザホテル」は、こぢんまりとしたデザイナーズホテルといった感じ。広くてスイートルームのような部屋には大きなダブルベッドがドーンと2つ置かれていました。

 みなさんのご想像どおり、今回も友人のD・P(タイの植毛医)が一緒です(笑)。彼はインチョン(韓国)経由でロスに来たので、私より2時間遅くホテルに到着。

 ラスマン先生は「自宅に泊まればいい」と言ってくれていたのですが、D・Pが「他人の家に泊まるのは苦手」というので
お願いして、彼のクリニックに近いこのホテルを予約していただいたのです。おそらくここは、世界中からやって来る彼の患者さんが宿泊するホテルなんでしょうね。

 D・Pが着いたのが夕方だったので、とりあえず「ご飯でも食べようか」と。ホテルを出てお店を探しながら周辺をぶらぶら。しかし、これといったお店が見つからなかったので、仕方なく、近くのフードコートで簡単に食事を済ませ、さっさと部屋に戻りました。テレビを点けると、クリントンとトランプが第一回のTV討論会で、お互いの中傷合戦を繰り広げていました。



 26日(月)

 朝早くホテルを出て、徒歩(15分ほど)でクリニックへ。「よく来たね〜」と、ラスマン先生が笑顔で私たちを出迎えてくれました。残念だったのはこの日に予定していた植毛が突然キャンセルになってしまったことですが、
院内にはすでに2組の患者さんが待っていて、さっそくラスマン先生は治療の打ち合わせを開始。1人の患者さんはハリウッドの俳優だという白人男性。ただし、その人が有名な俳優さんがどうかはいまだにわかりません(笑)。FUTとFUEのどちらの方法で植毛するかという話になると、先生は最近FUTで生え際を植毛したという彼の奥さんの話を引き合いに出して、FUTとFUEのメリットやデメリットを説明。患者さんは最終的には「じゃー切ってもらおうかな」と。2組目の奥さんと一緒に来ていた男性は、いろいろな薬の話をして帰っていきました。どうやらラスマン先生は始めから植毛をすすめることはまずないようです。

 現在、彼はオペのほとんどを、韓国系アメリカ人のP先生に任せていると。その日はP医師がお休みだったので、翌日、彼のオペを見学させてもらうことにしました。ラスマン先生も来客が多く出たり入ったりと忙しそうだったので、頃合いを見計らってフェードアウトしました。

 翌日聞いた話ですが、彼はその日、我々を夕食に招待するつもりだったらしいのです。そのことはちょっと残念でした。


02


 27日(火)

 朝7時前にチェックアウトを済ませ、荷物を全部持ってタクシーでクリニックへ。手術着に着替えを済ませてからP医師の手術を見学。

 Pはとても気さくな人で、幼い頃に韓国から移民としてやってきたそうです。奥さんは広島出身の日本人とのこと。彼は医師になる前はエンジニアで、ラスマン先生と出会ってから植毛に興味を抱くようになり、それから医学部に入り直したという経歴の持ち主。

 朝一番の1人目の患者さんはFUTです。P先生はFUEもやりますが、今日は患者さんがFUTを選択しているそうです。

午後はSMPを3件見学。私は数年前からSMPを始め、最近はラスマン先生と同じ器材を購入し、インクも彼のオリジナルのものを特別に使わせてもらっています。今回もインクを購入したいとお願いしたら、あとでP先生から高価なインクを5本も「もっていっていいよ」と、そっとプレゼントしてもらい大感激!!後日彼のクリニックではSMPの1日の有料講習会の費用が2万1000ドルもすることがわかってびっくりです。本当にラッキーでした。




◆植毛ロボットは広告塔の存在?

 ラスマン先生のクリニックには、あまり使った形跡のない植毛ロボットARTASが。広告塔としての存在感が強いようです。アメリカ人もロボットイコールハイテクというイメージを抱くようですが、必ずしも経験豊富な植毛医の行うFUEより良い結果というわけでもありません。

 ちなみにARTASは、最初は日本とアメリカの会社が共同で開発していたのですが、途中で日本の会社が手を引いてアメリカの会社が製品化。2、3回開発途中に彼らが私のクリニックに挨拶に来たのを記憶しています。ただARTASの機械自体も高額ですがそれ以外に、アメリカではその会社に一株1ドル、海外では地元代理店にも料金が課金されます。これがネックで正直なかなか購入に踏み切れません。

 最近はARTASのニュースがいろいろ耳に入ってきています。韓国の某クリニックでは、治療中にロボットが壊れしまい、医者が「私がかわりにやります。」と言ったところ、患者は「約束が違う!」と激怒。問題になったそうです。こんな時日本では担当の医師が対応できること自体疑問ですし、こんなシチュエーションではむしろ韓国の方が安心かもしれません(笑)。




◆タールが湧き出る泉から氷河時代の動物の化石が・・・

 午後3時頃にすべてのオペが終了。

 今回P医師のオペを見学させてもらったことで、自分のFUTやSMPのクオリティーも確認できて、私にとって大きな収穫、自信も深まりました。

 ラスベガスに出発するまで、少し時間があったので、近くの「ペイジ博物館」へ。ここは敷地内にタールが湧いている泉があり、タールの中から発掘されたサーベルタイガーとかマンモスといった、氷河時代の動物の化石を洗って展示している博物館。タールの中には、今でも、ものすごい数の化石が残っていて、発掘した化石をきれいに洗う作業風景も見学できました。

博物館で時間をつぶした後、D・Pとタクシーで空港に行き、国内線でラスベガスへ。

 空港からは学会の会場でもあるシーザースパレスへ直行。ホテルはとにかく大きくて、屋外プールが数えただけでも7つ、大小20ぐらいのカンファレンスルーム(会議室)もあり、部屋はとても広くてお風呂にはジャグジーも付いていました。

 ただ、部屋から学会の会場までは敷地内を早足で歩いても10分以上かかるので、ちょっとした散歩の距離でしたね(苦笑)。


ラスベガスのペイジ博物館


 28日(水)

 初日の9時から12時まで、予約していたラスマン先生のSMPのミニコースに出席。この日の予定はそれだけで明日から学会が始まります。

 夕食はステーキです。というのも、ロスからずっとD・Pに合わせて、ファストフードばかり食べていたので、そろそろしっかりした夕食が食べたくなり、私がD・Pにごちそうすることに。ニューヨークから来たという、わりと高級なイタリアレストランで、おいしいステーキをお腹いっぱい堪能しました。



 29日(木)

 この日は朝から各国の植毛医の講演を聞いたり、真面目に丸1日お勉強。

 夕方からはカクテルパーティに招かれました。パーティーの前には、世界一の高さ(167m)を誇るといわれる「ハイ・ローラー」という大観覧車(一つのゴンドラに20名ぐらい)に乗せてもらい、30分かけてゆっくりとラスベガスの夜景を楽しみました。





◆ビートルズの曲に乗って繰り広げるショー、LOVE!

 30日(金)

 前述したように、私は来年バンコクで開催される「アジア毛髪外科学会」(3月31日~4月2日)の役員に任命されていて、ワークショップではSMPのオペの実演も頼まれているので、学会の後、夕方からは各国の理事達と綿密な打ち合わせをしました。

 夜は、せっかくラスベガスに来たんだから「ショーを観なくちゃ」ということで、いろいろ探しました。ちょうどセリーヌ・ディオンのコンサートもあったのですが、チケットはすべてソールドアウト。

 ようやく『LOVE』というショーのチケットをゲット。シルクドゥソレイユという世界的なサーカス集団が、ビートルズの楽曲に乗って繰り広げるパフォーマンス。知っている曲がたくさん出てきて、とても分かりやすく楽しいショーでした。ショーの後は食事がパッケージになっていたので、日本食レストランで和食をいただきました。

 10月1日(土)

 学会の最終日。私は仕事の都合で、どうしても2日(日)までに日本に戻らなくてはならないので、D・Pに「来年、タイで会おう」と告げて、早朝にラスベガスを経ち、ロス経由で土曜日の午前中に日本に帰ってきました



【今回の学会のポイント】

 今回の学会でFUEとFUTの両方をやる。「コンビネーションがベスト」という意見が多かったですね。一つの方法ですべての患者さんに対応するのは不適切だという考えです。組み合わせてやればたくさん株も採れて結果もいいということ。

「FUEとFUTとでは、発毛率はどちらがいいと思いますか?」というアンケートではFUEと答えた先生が全体の11%。残りの先生は同等かFUTのほうがいいと答えていました。この結果からも、「生える」という点だけでいうと、FUTのほうがベターと考える先生が圧倒的に多いことになります。

 政治の世界でよくポピュリズムという言葉が使われますが、植毛の世界も患者さんに受けが良いことばかり広告するポピュリズムみたいなところがあるようです。本質的には患者さんが、何を得たいのかということが大事だと思います。有名なS先生がこんな発言をしていました。患者さんが一番期待するのは仕上がりが自然であることと、毛の濃さ(密度)だと。この二つだけだとFUTがベターといえますが、傷など他の点からFUEも選択されるわけです。最近はどのヘアの学会でもFUTとFUEの長所・短所について熱い討論が繰り広げられています。

 もっとも方法で結果が決まるのかと言えばそうでもない。結局結果は医者の技術と経験だと思います。

 植毛医はFUTとFUE両方をマスターしなくてはいけないということのようです。


夜のラスベガス
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