2017-03-15

あの子の隣。第9回

テーマ:ピープル

卒業式まで、あと3日。

1年半付き合っている彼女と春から遠距離恋愛になる。

 

彼女から、「話がある」と連絡がきて。

まさか、遠距離だから別れるといわれたらどうしよう。

不安しかない…。

 

けど、もし最後になってもいいくらい思い切り楽しんで、いい思い出をつくろう。

そんな思いで、待ち合わせ場所に向かう。

 

 

待ち合わせ場所で待っていた彼女は、相変わらずかわいくて。

やっぱり好きだなって思う。

 

「じゃ、行こうか。」

 

「うん。」

 

言葉が少なくてもすごく楽しい時間に思えるのが不思議で。

でもそれがすごく幸せだったりする。

 

彼女とのデートの定番だったカフェに行く。

行き過ぎてお店の人とも仲良くなってしまって。

 

彼女はお店特製の紅茶を頼むのが決まりで。僕はいつもココアを頼む。

今日のココアは少し苦く感じた。

 

 

彼女は楽しそうに最近面白かったことや、バイトで大変だったことを話す。

飲み物がでてくるとなぜか、急にマシンガントークになるのでいつもココアが冷める。

落ち着いて話せばいいのにと思うけれどそこも彼女のいいところの一つ。

 

お店を出て、河原道を散歩しながら話していた。

 

 

すると彼女が

 

「初めて会ったのってこの川でやってたBBQだよね。」

 

「あー。そういえばそうだね。よく覚えてんじゃん。」

 

「当たり前だよ。ねぇ。ここ降りてもっと川の近くいこ!」

 

そういって彼女は僕を置いて走り出す。

 

「え!?ちょっ!まって!」

 

「おいてくよー!はやく!はやく!」

 

いつになったら話をしてくれるんだろうか。楽しければ楽しいほど不安な気持ちが大きくなる。

最後だからと楽しませてくれているのだろうか…。

彼女といる時間は本当に楽しいからこれからも一緒にいたい。

別れたくないよ…。

 

そんな僕の気持なんか気にせず、彼女は木の棒や石ころを拾ってはしゃいでる。

 

 

そうしたら急に真面目な顔になって。

「そういえば、話があるんだった。あのね…」

 

別れたいなんて聞きたくなくて、関係のない話をし始める。

 

「あ、そういえばさ、この間すごくおいしい焼き肉屋見つけたんどよね。

今度行こうよ。」

 

彼女の話すタイミングがないくらい話し続ける。

すると彼女が、もう…。とあきれてしゃがんで何かを砂に書き始めた。

 

「ねぇ。ちょっと!これみて!!」

 

とうとうきてしまったか。と砂に書いている字を恐る恐る見てみると…。

 

 

LOVEって書いてある。

 

え!?え?ええええええ?!

 

驚きを隠せない僕をよそに彼女は話を続ける。

 

「何を驚いてるの?これからも好きだよ。卒業である意味、節目かなと思ったからちゃんと言いたくて。

節目節目にこうして一緒にいられるのがすごく嬉しいです。これからもよろしくお願いします!」

 

「はい!こちらこそ。別れ話されるのかと思った。」

 

「そんなわけないでしょ。もう。人の話はちゃんと聞いてくださいね。」

 

「はい…。」

 

これからこんな感じで尻に敷かれていくんだろうか…。

それも悪くないのかもしれない。なんて考えながらまた歩き始める。

 

 

 

隣のあの子。

鮎沢恵さん(20)

 

 

 

 

Write・Photo:たかみー

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