合流時間まで余裕があるので
赤坂の会社を出てからいつもと違うルートで
すこし遠回りして駅までむかう。
韓国料理屋が並ぶ通りを進むと その筋のひとがちらほら。
この辺は多いのだ。
黒塗りのワゴンをちょっとのぞくと
暗がりの中でもわかる その筋A、その筋B。
すれ違うその筋C。
ひとめでわかる恐オーラ。
目でも合ったなら蛇に睨まれたカエルのように
硬直してしまいそうだけどなんだか見たい。観察したい。
見たいけど 見ちゃいけない。
停まっているパトカー。
ウロウロする警察官。
どきどき。
どきどきするけど 見たい聞きたい歌いたい。夜もヒッパレ。
ちっとも見てませんというふりをしながら
チラ見。
チラッの一瞬で ジロジロ。
もやもやしながら通り過ぎる。
新宿駅から大久保まで歩いて進む。
コマ劇の横の道をいくとそこはホスト街。
歌舞伎町を詳細に再現したゲーム「龍の如く」では
このあたりに店を構えて 店長としてよく働いた思い出がある。
なつかしい。
この道を何度往復したことか。この道でストリートファイトして
何度お金をまきあげたことか。そのお金でキャバクラに何度通ったことか。
結局クリアしてないまま放置してるけど。
いつかケリをつけないと。待ってろよカムロ町。
そうしてわたしは夜空を見上げ しばし余韻に浸った。
実際のこの道にも ホストたちがあちらにもこちらにも。
みんな同じような髪型をしている。
この髪型に そんなに需要はあるのかね。
こういう髪型が好きだという女子にいままで
会ったことはないけども。
でもどこかにたくさんいるんだろうねえ。
需要があるからこその髪型なんだろうな。
そして同じ髪型に見えても
本人達からしたら全然違うんだろうな。
こだわりがあるんだろうな。知りたいなそのこだわり。
ホスト系のひとと接触する機会がないので
もの珍しいからもっと見たい。
3人並べて違いをこの目で確認したい。
だけどもジロジロ見てはいけない。
ちっとも見てませんというふりをしながら
チラ見。
チラッの一瞬で ジロジロ。
ホスト街を抜けると風俗街、その先にラブホ街。
ラブホ街をひとり 颯爽と歩くわたし。
ホテトルと間違われるかしらん。
いろんなラブホ。
乙女の心をくすぐるような立派なホテル風もあれば
いったいいつから建っているんだろと思わせる
しなびた宿風もある。
「休憩3時間」「ジャグジーカラオケ有」
「アメニティ充実」
きらびやかな看板の情報を読みながら進む。おもしろい。
入ってゆくカップルに
いってらっしゃいと心の中で声をかける。
出てくるカップルに
おつかれさまと心の中で声をかける。
だけどもジロジロ見てはいけない。
悪意を感じさせない素朴な微笑みだけにとどめる。
いうなれば えなりかずき風。
そしてようやくお店に到着。ゴーーール。
韓国人の彼氏がいる友達が
安くて美味しいというだけあり
そこの韓国料理屋さんは とてもおいしかったよ。

不思議な形のぎょうざ。かわいい。

鳥の唐揚げ。甘辛なソースがおいしかった。


