5月15日は東京の「フランス語婦人会」で講演。タイトルは「広告にみる日本社会」。
「フランス語婦人会」はフランス語圏の女性や日本人女性が集まって,フランス語を使った文化的・社会的活動を30年以上前から行っている。彼女達は「裕福で,教養と知性があって,ほぼ全員結婚している」のだそうだ!私の中に眠る5%のドン・ファン的なものにとってはチャレンジ精神をかき立てられるが,残り95%を占めているスガナレル(モリエールの喜劇の主人公。寝取られ男)的なものにとっては,何とも尻込みしたくなる状況。このすがすがしい朝,私は早起きかつ手ごわい女性たちを前に覚悟を決めた。だが結局,感じがよく,私の話をじっくりと熱心に聞いてくれる人たちだった。2008年の最もいい思い出のひとつ。

東京日仏学院のブラッスリーで,事務局のメンバーの皆さんと
この時紹介したCMの中でいちばん反響が大きかったのは,定年退職の日に,夫が30年連れ添った妻にDVDを贈るパナソニックのCM。
注目していただきたいのは,2人の子供を育て上げるだけでなく,親の介護も献身的に行った妻が模範的な妻とされているところ。
女性たちは,どちらかといえば不審そうで,冷ややかな笑いを漏らしていた。
そしてすぐさまこういう結論に至った。30年間の沈黙のあとで「大きなありがとう」をもらうより,フランス式に,毎日「小さなメルシー」とともに皿洗いを手伝ってもらったほうが断然良いのに...。