


毎年福岡では、パリ祭(7月14日)の日に、わざわざ駐日フランス大使を招いて、お祝いの行事が開催されている。空港ではロース・ロイスで大使を出迎え、極上のビュフェを囲んでレセプションが行われ、日仏友好の演説が読み上げられ、幼稚園児は「マルセイエーズ」と「君が代」を歌い、フランス語レッスンの修了書が授与され、クラシック音楽のミニ・コンサートが催される…これらすべては、完璧といえるかもしれない、しかし…
毎年、私は態度を決めかねている。我が故郷フランスで最も重要な<国民の祝日>のために集まってくれる日本の皆さんに感謝の念を感じはする。だが、この行事をとりまく深刻な退屈さに愕然としないではいられないのだ。

例えば、本来この行事は<民衆の祭典>であるべきなのに、日本の若者は一人として参加していない。参加者が年老いていくパリ祭に、毎年少しずつ色褪せていくフランスのイメージを重ねないではいられない。
そのうえ、福岡在住のフランス人の多くがこの<日本人のパリ祭>をボイコットしている。福岡在住のフランス人と言えば、日仏友好の生きたシンボルのようなものである。その彼らが、ツンボ桟敷にされていると感じ、この行事は自分たちには関係ないと思っているのだ。

ともかく、こうした状態は<問題だ>と考えた私は、数年前、名誉領事に面会をお願いした。せめて演説後の第二部を、<フランス風に>ほんの少し盛り上げてみては、と提案するためだった。以後、何も変わっていない。ただ、無料招待券が送られてくるようになった。まるで、5000円の会費を払わなければ、セレモニーの退屈さが若干は解消されるかのように…
このセレモニーを<本当の>パリ祭に変える方法はかなり簡単である。
* 会費を3000円に下げる(あれほどてんこ盛りのビュッフェはいらない)
* 演説の後、参加者が踊れるように、バンドを呼ぶ。
* 組織委員会に数名の福岡在住のフランス人を加える。
それが無理なら、<パリ祭>というネーミングをやめて頂きたい。今のままでは、ネーミングは間違っているだけでなく、嘘になってしまう。いかに<日本風>とはいえ、パリ祭は、高くて、退屈で、田舎臭くてはいけないのだ…



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