210.歴史に埋もれた城 葛山城 | かたくりのつれづれのままに

210.歴史に埋もれた城 葛山城

NHK大河ドラマ「風林火山」ご覧になってますでしょうか?

 

信濃路の観光地はいたるところに風林火山の旗がみられます。

 

私が、山菜を良く採りにいく妻女山は今年一杯観光バスが運行され、気軽に行けなくなりました。(笑)

 

観光の尻馬に乗りたいという気持ちはわかりますが、信濃を侵略しつくした武田信玄の旗をあちこちかざり立てるのは少し人が良すぎるんでない?

 

と、かたくりは思います。

 

妻女山の展望台には、上杉と武田の両方の旗が立てられていますが、上杉の物見やぐらがあった場所なので武田の旗は余計とおもいます。

 

「風林火山」とは聞こえはいいですが、「侵略するすること火のごとく」と、露骨に侵略を旗印に入れているという点が気に入らない。

 

関連記事(160.古戦場 妻女山から ,169.川中島 八幡原


かたくりの周辺で武田・上杉の攻防の影に埋もれた城を少し紹介しましょう。

 

大河ドラマとは無縁でそこには「風林火山」の旗も、観光客も殆ど訪れません。

 kazurayamajou2 

クリックすると拡大します。

annaibann 場所の概略、これは静松寺入り口にある案内板

飯縄・戸隠高原へ行くには長野冬季オリンピック用に建設されたループ橋ができるまでは善光寺から葛山と大峰山の間の七曲を通るのが一般的ルートでした。

kazurayamajou 葛山頂上の城跡

解説にあるように1万7千の武田方に攻められるも果敢に応戦し、堅固な守りだったが静松寺の僧を火あぶりにして城の弱点を問い詰め、滝のように見えていたのが水でなく米であることを知られてしまった。

武田の旗印そのままの火攻めの侵略に落城。

山頂の北側のすぐ下で、幸運にもそこの山の持ち主に逢い、土を掘り起こし焼けた米を4粒取り出してみせてもらいました。

himenakitani ←姫谷

火攻めにあい、春風にあおられて燃え盛る炎に囲まれて、城の女達がここから飛び降りて命を絶ちました。

この供養塔には解説もありません。

tyoubou 葛山からの眺望、裾花川を挟んで、旭山(城主栗田氏)・富士の塔(国見山:城主小田切氏)を望む。

近隣の山にはいくつもの城があり、それぞれが武田・上杉方とわかれ攻防がありました。

後日紹介します。

 


葛山城で検索するとHPが数点ヒットしますが、お勧めは

 

http://www.asahi-net.or.jp/~ju8t-hnm/Shiro/TokaiKoshin/Nagano/Katsurayama/index.htm 

 

http://www5f.biglobe.ne.jp/~shingen/joukannagano/katurayama/katurayama.html 

 

追記:孫子の兵法は戦いに負けないためのもので、侵略するためのものではないと思います。

 

女子供まで巻き添えにした火攻めが兵法でしょうか?

 

十倍以上の兵がありながら攻めあぐね、雪で上杉が助勢できないうちに手段を選ばず攻めるというのはもののふの恥だと思いますが・・・・

 

甲斐が塩の不足に苦しんでいると聞き塩を送った上杉謙信ならこんな攻め方はしないでしょう。

 

静松寺も焼かれ、現在ある寺の場所と当時とは違うとのこと。

 

寺にはこの戦より前の文書は全て焼失し、それ以降のものだけが残っています。

 

Sep.22 2007