追跡AtoZ:言語力

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ドイツワールドカップ日本代表は一勝もできなかったが、その原因として意外な一面が指摘されている。「言語力」だ。企業や学校でも考えをまとめて、それを伝えることができない人が増えていることを指摘されている。今夜は「言語力」がテーマ

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街で「あなたが思う日本の良さを説明してください!」というQに対して、サラリーマンも学生も、ついつい首を傾けてしまってうまく説明できない。

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日本サッカー協会がワールドカップの敗因を分析したものがある。

象徴が豪州戦。後半の残り時間に次々とゴールを奪われたが、そこに意思の疎通がなかったことが指摘されている。サッカーは野球と違って監督がイチイチ指示を出すことは出来ない。

田嶋専務理事「言語技術というもので論理的に話すことが出来ないと世界に通用しない。」

協会は「言語力」強化に乗り出した。選手の研修会で、「問答ゲーム」などで、うまく相手に伝えることについて講義している。

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企業でも団塊の世代が定年退職し、若手に短期間で技能を身につけさせるため「伝える能力」が必要。

何故日本人は「言語力」が弱いのか?

そもそも人間は、要求はバラバラに頭に浮かぶ。日本では「あうんの呼吸」という土壌があり、言語力でキチンと伝えなくてもわかるという風土があって、なかなか育たなかったのではないかと指摘されている。

都内のコンピュータ開発会社の様子。若手の土居さん、出席者の意見をまとめて報告書を作る役目だったが、「頭の中でまとまらない。」と先輩に打ち明け、アドバイスをもらう。知識はあるし、勉強もできるが、報告書をまとめるといったことが苦手らしい。

若者のコミュニケーションのとり方の違いでは?と思われる。それは「携帯メール」短い文章で伝えたいことを伝えればそれでいいため、文章として広く大きく見る必要がないためではといわれている。

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ゲストは佐藤可士和さん。斬新な広告戦略で知られるが、祖父は言語学者である。

佐藤「言葉の選び方ひとつでイメージが変わるため、重要だ。」

鎌田「何故、日本人の言語力が劣ったのか?」

佐藤「価値観の多様化で、共有が困難になり、相手の考えていることがわからなくなってきたのでは。」

鎌田「日本だけではないのですかね。」

佐藤「そうですね。」「海外の方とも仕事をするので、そういうことは厳密にやろうとしています。」

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教育現場での「言語力」強化の取り組みを取材。

大阪の中高一貫校における文章力向上。共通一次ではマークシート方式であるため、文章力は問われない。そこから出発し、言語力のための指導カリキュラムを作った。

ドイツの取り組みはずいぶん以前から進んでいる。子供の頃から自分の意見をキチンと伝える訓練をしている。絵を見て他の人と違うことをいう授業。論理的に、かつ他の人と異なることを言う。さらに考えることの訓練。課題から思いついた単語を並べていき、そこから発表する文章を作っていく。

こうして、自分の考えをまとめたうえで発表する能力が身についていく。

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鎌田さんがドイツの言語教育カリキュラムを紹介。

佐藤「非常に興味深く見ました。僕のやっている仕事のやり方とシンクロする部分も多い。」

佐藤「僕も仕事を始めてからトレーニングした。ドイツのクリエーターはものすごくしゃべるんだけど、こういう下地があるのかと今わかってビックリした。」

佐藤「言語力向上法としては、自問自答することで、思考を先鋭化し、よりハッキリしていく作業を行なう。」

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日本の言語力向上のために、どうすればいいか?

イビチャ・オシムさんに聞く。

オシム「誰もが、自分の考えをいうことを恐れている。」

現在の日本代表で自分を主張する選手が本田圭祐選手。俊輔にも臆せずに主張した。それはオランダリーグでキャプテンとしてやってきた自信だ。オランダに渡ってから英語も勉強した。ブロークンだが、通じている。

そもそも元からコミュニケーションが取れたわけではなかった。選手達の自己主張の強さにタジタジだったのだ。

日本人らしさの悪い部分が遠慮だった。本田選手は徐々にチームメイトとの意思の疎通をはかり、キャプテンになって、MVPになった。本田はキメの細かいコミュニケーション術もできた。選手ごとに話し方を変えたり、話を聞いたりしていった。今季、本田はオランダからロシアに移籍した。

オシム「他の国は追いついたと思ったら、その先にいっている。」

’自分の意見を発言することを恐れるな’

’日本人らしさ!を追求しり’

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鎌田「我を出さなきゃという部分と、コミュニケーションをデリケートにやる。ということが当てはまるかな。」

佐藤「自分の考えていることを曖昧にしない。わかってくれるんじゃないかな!という甘えは通用しない。」

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