2011-10-22 04:38:12
お酒が苦手でもキリンやアサヒに入れる?
テーマ:採用状況
日経から。
キリンビールやアサヒビールといったビール大手は事業規模が大きく知名度も抜群。
学生の就職人気ランキングでは上位の常連だ。
就活が厳しさを増す中では、お酒が苦手な人だって、
魅力的な就職先に映るだろう。
だけど、
主力商品の良さが分からない人を企業が採用するのだろうか――。
英語や資格の勉強は本人の努力次第。どう頑張ってもお酒が飲めない人はどうなってしまうのか。
■「採用には関係ない」が各社の答え
「お酒が苦手な人はいます。
若い人や女性を中心に2~3割といったところでしょうか。
営業の部署でも特別少ないということはないですよ」
答えてくれたのはキリンビールの人事総務部で採用を担当する鈴木郁真さん。
「お酒が飲めるか飲めないかではなく、
お酒がある空間が好きかどうかが問題。そういう場を提案する仕事です」
と心強い。
お酒が苦手でも
「仕事上の影響は全くない」と断言したのはアサヒビールの人事部主任の柴田崇代さん。
「飲食店を担当する営業の場合、
お酒の付き合いが多くなる夜の営業は控えめにして、
その分、昼間のお店の開店前に積極的に顔を出すなど工夫すればいい」
という。
サントリーホールディングスも
「いろんな感覚が意見として出てくるという意味で飲めない人もいた方がいい」
と人事部課長の黒木俊彦さん。
サッポロビールも「飲めるかどうかは採用には全く関係ありません」
(人事総務部主任の柳原知佳さん)という。
お酒が苦手な人は社員の「2~3割」(キリン)、
「1割に満たない程度」(サントリー)
と会社によって幅があるものの、
全くいないというわけではないそうだ。
ビール会社は「猛者」ぞろいというイメージは必ずしも正しくはないように聞こえる。
採用面接でも「こちらから飲酒の話題を持ち出すことはありません」(キリン)、
「あくまで雑談ベース」(アサヒ)
といった程度で、合否に「飲めるかどうか」は直接関係しないそうだ。
では、実際に飲食店との窓口となる営業担当者はどんな仕事ぶりなのか。
■営業マンに密着、浮かんだ疑問
キリンに「お酒が苦手な営業の社員」を紹介してもらい、密着取材した。
担当の中華料理店で店長や店員に営業活動するキリンビールの鄭さん=右(神奈川県横須賀市)
紹介してもらったのは鄭正(てい・せい)さん。
入社5年目で、神奈川県の横須賀・三浦地区を担当して約1年。
地域の飲食店など約1800店を受け持っている。
午後4時から営業に同行した。
1軒目は京急・横須賀中央駅近くの中華料理店。
裏口から入って店長や料理人と集客の課題や近隣店の状況、
年末の宴会シーズンの準備、新規キャンペーンなどについて熱心に話し合う。
要望に応え、店では扱っていなかったカクテルのレシピなども次々提案する。
なるほど、情報を仕入れ、整理しておけば、「お酒が苦手」でも、
良い営業ができるということなのだろう。
2軒目は居酒屋。キリンの酒類も置いているが、
他社製品をメインに取り扱っている。
今度は客として店に入り、
「また来ました」と店主にあいさつ、奥のテーブル席に座ると他社のビールを注文する。
2010年のビール系飲料の国内出荷量シェア
「店の人は、僕がキリンの営業だということを知っています。
他社のビールを注文することで(お店の売り上げに貢献する)
客として来店したことをアピールしているんです」
と説明してくれた。
これで店との人間関係を作っていく狙いのようだ。
鄭さんは他社のビールを飲み干すと、
今度はキリンの商品を注文。
ワインを使ったハイボールだった。
午後6時半ごろ店を出る。
「別の仕事があるのでここで」という鄭さんと別れる。
「午後8時ごろに得意先から電話がかかって、
一緒に食事に行くこともある」
という仕事熱心な鄭さんの後ろ姿を見ると、しっかりとした足取りだった。
ここである疑問が浮かぶ。
キリンには「お酒の苦手な人」を紹介してもらった。
本人も「苦手」と認めていた。
しかし、鄭さんは営業の一環で、
しっかりとお酒を飲んでいた。
ビール会社の「お酒が苦手」は一般とは少し水準が違うのではないか…。
■一滴も飲めない人は…
再び採用担当者のお話。
「2~3割はお酒が苦手」と言っていたキリンに「一滴も飲めない人は?」と聞いてみる。
「うーん、そういう人はそもそも受験しないかも…」と言葉を濁した。
サントリーに「全くダメな人を知っているか?」と聞くと
「知っている範囲ではいないかも…」。
アサヒは「一滴も飲めないのはつらいかもしれない」と答えた。
チームワークを大切にする社風で、上司が飲みに誘うことも多いらしい。
ビール会社といってもお酒を扱う仕事ばかりではない。
人事や経理などは直接お酒にからむ仕事ではないし、
酒類以外の事業を手掛ける会社もある。
しかし、全社的に見ても
「全く飲めない」という人は、どのビール大手でも、かなり特殊なようだ。
「全く飲めない人」が入社してしまった場合、どうなってしまうのか。
将来が心配な就活生のために、
各社に「飲めない役員はいるか」聞いてみた。
キリンは「1人いる」との答えだったが、
アサヒとサントリー、サッポロは異口同音に
「思い当たらない」ということだった。
「役員ぐらいまでいくとガンガン飲むという人が多いです」(サッポロ)。
業界に1人とは言え、
飲めない役員がいる、ということがせめてもの救いとなるのかどうか…。
■調査結果
「お酒が苦手」でもビール大手に入れるが、「全く飲めない人」にはお勧めできない。

キリンビールやアサヒビールといったビール大手は事業規模が大きく知名度も抜群。
学生の就職人気ランキングでは上位の常連だ。
就活が厳しさを増す中では、お酒が苦手な人だって、
魅力的な就職先に映るだろう。
だけど、
主力商品の良さが分からない人を企業が採用するのだろうか――。
英語や資格の勉強は本人の努力次第。どう頑張ってもお酒が飲めない人はどうなってしまうのか。
■「採用には関係ない」が各社の答え
「お酒が苦手な人はいます。
若い人や女性を中心に2~3割といったところでしょうか。
営業の部署でも特別少ないということはないですよ」
答えてくれたのはキリンビールの人事総務部で採用を担当する鈴木郁真さん。
「お酒が飲めるか飲めないかではなく、
お酒がある空間が好きかどうかが問題。そういう場を提案する仕事です」
と心強い。
お酒が苦手でも
「仕事上の影響は全くない」と断言したのはアサヒビールの人事部主任の柴田崇代さん。
「飲食店を担当する営業の場合、
お酒の付き合いが多くなる夜の営業は控えめにして、
その分、昼間のお店の開店前に積極的に顔を出すなど工夫すればいい」
という。
サントリーホールディングスも
「いろんな感覚が意見として出てくるという意味で飲めない人もいた方がいい」
と人事部課長の黒木俊彦さん。
サッポロビールも「飲めるかどうかは採用には全く関係ありません」
(人事総務部主任の柳原知佳さん)という。
お酒が苦手な人は社員の「2~3割」(キリン)、
「1割に満たない程度」(サントリー)
と会社によって幅があるものの、
全くいないというわけではないそうだ。
ビール会社は「猛者」ぞろいというイメージは必ずしも正しくはないように聞こえる。
採用面接でも「こちらから飲酒の話題を持ち出すことはありません」(キリン)、
「あくまで雑談ベース」(アサヒ)
といった程度で、合否に「飲めるかどうか」は直接関係しないそうだ。
では、実際に飲食店との窓口となる営業担当者はどんな仕事ぶりなのか。
■営業マンに密着、浮かんだ疑問
キリンに「お酒が苦手な営業の社員」を紹介してもらい、密着取材した。
担当の中華料理店で店長や店員に営業活動するキリンビールの鄭さん=右(神奈川県横須賀市)
紹介してもらったのは鄭正(てい・せい)さん。
入社5年目で、神奈川県の横須賀・三浦地区を担当して約1年。
地域の飲食店など約1800店を受け持っている。
午後4時から営業に同行した。
1軒目は京急・横須賀中央駅近くの中華料理店。
裏口から入って店長や料理人と集客の課題や近隣店の状況、
年末の宴会シーズンの準備、新規キャンペーンなどについて熱心に話し合う。
要望に応え、店では扱っていなかったカクテルのレシピなども次々提案する。
なるほど、情報を仕入れ、整理しておけば、「お酒が苦手」でも、
良い営業ができるということなのだろう。
2軒目は居酒屋。キリンの酒類も置いているが、
他社製品をメインに取り扱っている。
今度は客として店に入り、
「また来ました」と店主にあいさつ、奥のテーブル席に座ると他社のビールを注文する。
2010年のビール系飲料の国内出荷量シェア
「店の人は、僕がキリンの営業だということを知っています。
他社のビールを注文することで(お店の売り上げに貢献する)
客として来店したことをアピールしているんです」
と説明してくれた。
これで店との人間関係を作っていく狙いのようだ。
鄭さんは他社のビールを飲み干すと、
今度はキリンの商品を注文。
ワインを使ったハイボールだった。
午後6時半ごろ店を出る。
「別の仕事があるのでここで」という鄭さんと別れる。
「午後8時ごろに得意先から電話がかかって、
一緒に食事に行くこともある」
という仕事熱心な鄭さんの後ろ姿を見ると、しっかりとした足取りだった。
ここである疑問が浮かぶ。
キリンには「お酒の苦手な人」を紹介してもらった。
本人も「苦手」と認めていた。
しかし、鄭さんは営業の一環で、
しっかりとお酒を飲んでいた。
ビール会社の「お酒が苦手」は一般とは少し水準が違うのではないか…。
■一滴も飲めない人は…
再び採用担当者のお話。
「2~3割はお酒が苦手」と言っていたキリンに「一滴も飲めない人は?」と聞いてみる。
「うーん、そういう人はそもそも受験しないかも…」と言葉を濁した。
サントリーに「全くダメな人を知っているか?」と聞くと
「知っている範囲ではいないかも…」。
アサヒは「一滴も飲めないのはつらいかもしれない」と答えた。
チームワークを大切にする社風で、上司が飲みに誘うことも多いらしい。
ビール会社といってもお酒を扱う仕事ばかりではない。
人事や経理などは直接お酒にからむ仕事ではないし、
酒類以外の事業を手掛ける会社もある。
しかし、全社的に見ても
「全く飲めない」という人は、どのビール大手でも、かなり特殊なようだ。
「全く飲めない人」が入社してしまった場合、どうなってしまうのか。
将来が心配な就活生のために、
各社に「飲めない役員はいるか」聞いてみた。
キリンは「1人いる」との答えだったが、
アサヒとサントリー、サッポロは異口同音に
「思い当たらない」ということだった。
「役員ぐらいまでいくとガンガン飲むという人が多いです」(サッポロ)。
業界に1人とは言え、
飲めない役員がいる、ということがせめてもの救いとなるのかどうか…。
■調査結果
「お酒が苦手」でもビール大手に入れるが、「全く飲めない人」にはお勧めできない。



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