お久しぶりでポゥ。
ほったらかしにしてました。ごめんなさい。
洗濯物まだ干してない・・・。

こないだ海まで飛んできました。とってもきれいな海で、波も穏やかな日で
波間に浮いている木片に停まりながら、夕方になるまでプカプカしてました。

ただプカプカしていただけなのに、疲れてしまって、帰りのフライトはちょっと居眠り
してしまいました。

普段は断然山派のClowlですが、やっぱり海は大きくて、気持ちも大きくなります。

海気分の今日の一冊はコレ。


$Clowl's Phantásien Library


「海辺の宝もの」   ヘレン・ブッシュ作   あすなろ書房

主人公メアリー・アニングは実在の人物です。
彼女の生まれ故郷、ドーセット州ライム・リージス村は イギリス南西部の港町で、石灰岩の垂直に切り立った絶壁のある海岸が有名な所です。またそこで化石が多く発見されたことも。


11歳のメアリーは、兄と一緒に、父に連れられて変わり石(化石)集めに夢中になります。
ただただアンモナイトや巻貝の美しさや、なぜこんなものが石に閉じ込められているのかの不思議さだけで。
夢中になりすぎて潮の満ちてきたことに気づかず、必死で崖をよじ登ったこともありました。

12歳の時、病気で父を亡くし、一人で石を集め、削ったり磨いたりして観光客に売り、家計の手助けをはじめます。そのうち魚に似た巨大爬虫類イクチオサウルスの化石を発見し、王立協会に認められ、地質学の知識も深めていくのです。


メアリー・アニングはその後、1823年首長竜プレシオサウルス、1828年には翼竜プテロダクティルスの化石を発見しています。
48歳で亡くなるまで、化石の発掘に打ち込み、自然科学に貢献しました。


そういえば、Clowlも昔、考古学者に憧れたことを思い出しました。
今は見ることのできない生物が、この地球にいたという痕跡を求め、冒険の旅に出る・・・。
ロマンですねぇ。

ロンドンの自然史博物館に行きたいなぁ。人があまりいない博物館で、恐竜の骨などを
眺めていると、なんだか不思議な気持ちになれます。

12歳のメアリーの、化石の美しさと不思議さに魅了される姿が印象的な作品です。
こんばんはぽう。おひさしぶりでございます。
clowlは足の調子が悪くなり、お気に入りのかしの木のうろにこもりきりです。
うろにこもって雨の音を聞いていると、たくさん眠っているにもかかわらず
うとうとうとうと・・・ととととと

久々なのにまた怠けるところです。梅雨をいいわけにおなまけに磨きがかかるジューン、
みなさまいかがおすごしですか?
こんな日はいろいろあきらめて、ゴロゴロと本を読むのもいいですよ。



今回は本の紹介でなく、二人の詩人についてのお話をしてみます。

誰でも知ってる宮澤賢治と石川啄木
$Clowl's Phantásien Library-宮沢賢治
$Clowl's Phantásien Library-石川啄木


彼らには共通点があります。



生まれが岩手県、賢治は花巻、啄木は渋民村(今の岩手県・玉山村)、賢治が明治29年生まれ、啄木が明治19年生まれですから、10歳違いの同郷人なのです。盛岡中学で学んだことも一緒です。

”石もて追わるるごとく”故郷を去らねばならなかった啄木(お寺の住職だった父が失職したため)、一家の生活が若い啄木一人の肩にかかるという不幸な環境の中、この情熱的な詩人は、
おかれた状況を何とかしようともがき、そこから吐き出される歌を詠みました。

歌集「明星」に歌が載るようになり、名が知られるようになっても生活は楽にならない。
”はたらけどはたらけど 猶わがくらし楽にならざり ぢっと手をみる”という歌があります。
東京、北海道と転々とし、病を得て明治45年、27歳の若さで亡くなるのです。


一方賢治もまた、人間の自由、生きる自由を求めてやまない詩人でした。
宗派の違う父との確執、家業への嫌悪などをかかえながら、一人内に向かって詩を読み、
童話を書きました。
作品は、生前ほとんど認められませんでした。農業で自給自足の生活をし、農業指導に力を注ぎ、昭和8年38歳で亡くなります。



同時代、同郷を生きた二人の詩人、今読みたい作品です。


こころよし 我にはたらく仕事あれ それを仕とげて死なんと思う

ふるさとの山に向かいて 言うことなし ふるさとの山はありがたきかな

何となく汽車に乗りたく思いしのみ 汽車を下りしに ゆくところなし

「一握の砂」    啄木





心象のはいいろはがねから  あけびのつるはくもにからまり  のばらのやぶや腐植の湿地

いちめんのいちめんのてんごく模様
  (正午の管楽よりもしげく 琥珀のかけらがそそぐとき)

いかりのにがさまた青さ  四月の気層のひかりの底を  唾しはぎしりゆききする

おれはひとりの修羅なのだ                     
「春と修羅」    賢治



自分だけではどうにもならないこともたくさんあるのだけれど、

それでもひとは悩むのだなぁ。

明日はうろから出てみようかな。

こんばんわポゥ。ファンタージェンの知恵袋、Clowl(クロウル)です。おひさしぶりでポゥ。
ファンタージェンの期間限定店舗が、続々続々と登場し、ジタバタバタバタ飛び回る毎日です。。。
横浜そごう、渋谷パルコ、池袋パルコP’、原宿SoLaDo、浦和パルコ、そして原宿本店!
すごいっ!6店舗もできました。
普段は近所の木々をパタパタしているだけなので、本を読むのはもっぱら巣なのですが、
お店に出向く機会が多くなり、電車で本を読む時間ができました。

昨日は「ガラスの仮面」新刊48巻を手にいれ、一気読みです。
あぁ、またまた大変なことに・・・!しおりさん、それは愛ではないのでは・・・。

今日の一冊はそんなガラカメではなく、コレ↓

Clowl's Phantásien Library

「翁ーOKINA」 秘帖・源氏物語    夢枕  獏     角川書店


「源氏物語」世間の方々は、これを恋愛小説と思っているかもしれませんが、これは”もの”についての話なのです。もののけの”もの”。


Clowlもまぁ、もののけと言えばもののけかもしれませんね。



これは、夢枕 獏さんが光源氏を主人公にして新たに書いた小説です。


菩薩眼(天眼通という通力を持った眸)と龍眼(天子の相を持つ貌)をもつ光の君。あのよのものも見えます。


光の君の正妻・葵の上にもののけがつきます。


それは、光の君に愛され捨てられた六条の御息所だというのが元の話ですが・・・・



そのもののけの正体を追って、冥界の魔物たちや、翁(宿の神・すべての精霊の王)らとわたりあい、

謎解きをしていくお話。


光の君の連れは、陰陽師・安倍 晴明のライバル蘆屋 道満(あしやどうまん)です。


太秦寺の弥勒菩薩の由来、大陸から渡来した秦氏がキリスト教を隠れ信仰?

それを許可したのが、キリストと同じく厩(うまや)で産まれたと言われる聖徳太子だった?

などなど奇想天外なお話!!!


夢枕「源氏」では、母を知らずに育ちだれも愛さなかった、愛せなかった光の君をいさめるため、

お腹の子が葵の上にとりついたということに。


得心できないけど、おもしろい。これが、SF,幻想小説なのかも。