『夏物語』、私は試写会を含め6回見ました。これで劇場で見るのはもう最後となると思います。
最後に韓国のオリジナルバージョンを見ることも出来て満足でした。
ところで私は、まだ感想らしい感想を私はちゃんとこのブログに書いていませんでした。実のところ、どんな風に書いていいのか迷い、今まで何度も書いては消し書いては消し・・・・。
でもやはりちゃんと自分の『夏物語』に対する今の思いや感じたことを書きとめておきたいと思い今文字を打っています。
まず、私はこの映画自体は、好きです。
たくさん、好きなシーンがあるし、好きなセリフもあります・・・・・。
この映画の最初の始まり方が素敵です。
あの御伽噺の世界に導かれるような冒頭のタイトルが出るところ・・・・
ひらひらと飛んでいくヒノキに導かれ私たちはあの夏の日に旅します。
電気もまだ通っていない長閑な田園が広がるスネリ村。
ソギョンとジョンインの出会いのシーンがほほ笑ましくて大好きです。
村では辛い立場にあるジョンインですが、精一杯元気に生きようとしている彼女の前向きな性格がよくわかるシーンです。
ソギョンもソウルでは出会ったことのないタイプの女性ジョンインに出会い、退屈だと思っていた農村生活に興味が湧いてくる場面です。
町の電気屋で蓄音機の音楽をガラス越に聴く二人のシーン、バスに乗り遅れて村まで歩く間に少しづつお互いの距離が縮まります。
そんな過程も素敵です。
彼女のかつて住んでいた家に帰って二人で大声で叫ぶところ・・・・
「ヒノキの葉は人を呼ぶ力がある~!」この言葉すごく心に残っています。
ジョンインの為に映画の特等席を作ってあげたソギョン、この場面大好きです。
火事の後、ジョンインの家へ村長が訪ねて行って、ジョンインに話しかけるシーンも好きです。
火事で落ち込む彼女をアームストロングの真似をして笑わすシーン。
取調室でのスエちゃんの名演技!
二人が最後に別れるソウル駅で、ソギョンが薬を買いに行く前にジョンインに見せたあのひょうきんな笑顔。
今でも目を閉じるとジョンインの笑顔と共にヒノキの葉のしおりに込めた思い・・・「私は元気よ、心配しないで、私は幸せよ」という言葉が甦ってきます。
このセリフが一番印象的で心に深く深く焼きついています。
本当に好きなシーン、心に残るシーンは数え切れないくらいあるのです。
しかしこうして、シーンのひとつずつをとってみるとこんなにも好きなところが一杯ある映画なんですが、ストーリーの流れからいくと、私はどうしても納得できない部分というか、自分でもどう表現するのが一番いいかわからないのですが感情移入できない部分があります。
そこが私がこの映画で泣くことが出来ない部分なのかもしれません。
私がこの映画を何度も見て、見る度に感じることがあります。
その思いは見るごとに強くなるのですが、結局は「ソギョンはすべてにおいて甘かったのだ」という結論に辿り着きます。
若すぎたから仕方ないと言えばそれまでですが、結局のところ彼は人間的には魅力のある青年だったかもしれませんが、苦労もたいしてしたことがなく、父親の庇護の元に育ってきたボンボンだったと思います。
ジョンインを助けるにも父親の助けなくしては出来なかったし、そもそも学生の見でありながら、あの社会情勢も不安な時代にジョンインをソウルに連れて来たこと自体が甘かったと思えます。
ノベライズを読むと、ソギョンはジョンインと一緒になるために父の仕事を手伝う覚悟を決めていたことはわかるのですが、まずはちゃんと彼女を守れるだけの環境を作っておくべきだったのではと・・・・そんなところまで考えてしまいます。
彼の父が彼女を釈放させてくれた代わりに、彼女にしたことにしてもソギョンはなぜ気が付かなかったのか?
なぜあの駅で彼女を一人にしてしまったのか?
あの手を離してしまったのか?
すべては彼の考えの甘さだった気がしてなりません。
もし、あの事件に巻き込まれなくても同じ結果となっていたような気がします。
そして後の人生もずっとその後悔をして生きてきた・・・・彼が変わり者とか偏屈とかいったイメージを周りに持たせていたことからも彼の後の人生がその後悔ゆえに自分の殻にこもった寂しいものだった気がしますね。
そんな若き日を象徴するのがあのYesterday When I Was Youngのエンドロールですね。
それに比べてジョンインは、大人と言うか、凛として清々しかったです。
きっとジョンインがソギョンの前から消えることを決心したのは彼の父に言われた言葉ではなく彼女の意思だったようにも思えます。
私がこの映画で一番よかったところは、ジョンインがソギョンと別れたあとも彼を思いながら生きていく過程で、いつも元気で明るくたくましく生きていたこと。
彼女の人生に笑顔があったことがとてもよかったし、唯一そこが感動したところ泣き所でした。
ソギョンとは全く反対の生き方だった気がします。
そんなジョンインをスエという女優さんは本当に素晴しく演じていたと思います。
本当にジョンインそのものでした~!
なので、私的には監督に、ソギョンをもう少し逞しく魅力的な男性に作りこんで欲しかったなぁという思いがあります。
ただ、そのへんのことはきっとビョンホンssi自身も十分理解したうえでソギョンというキャラを演じていたと思うのでそれはそれでいいと思います。
ビョンホンssiも何かのインタビューでそんなことを言ってた気もするし、とにかくこの映画では監督さんも若く、すべてをたぶんビョンホンssiがひっぱって行かねばならないしんどい立場だったと思います。
彼だけが常に注目されすぎてプレッシャーも多々あったでしょう。
本当におつかれさまという思いでいっぱいです。
あと、過去の話が長くてカットした部分も多々あると思います。
オ・ダルスさんがギョンスが教授になった姿も見たかったし、スジンとキムプロデューサーとの恋模様なども本当はあったはずなのでそういう部分がもっと入っていたほうが、ストーリー展開に幅が出て面白かったかなとも思います。
長くなりました、映画は10人の人が見たら10通りの感想があると思います。
そんなひとりの感想だと思って読んでいただいたら幸いです。