5000VOLTもの電撃を受けるとシビれます

自分がビリビリと刺激的電撃を受けたCDやレコードなどの音を中心に、レビューっぽい感じで綴っていきます。よろしくです。


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5000VOLTもの電撃を受けるとシビれます

2003年3月発売の3rdアルバム「PROJECT ○妄」。前回のレビューで書いた通り、新メンバー565を迎え入れた新生○妄としては最初のアルバムであり、初のメジャー流通盤だ。

1曲目「Intro」は、いつも通りに声ネタをTURBOとジャックへラーが擦っていくイントロ。2曲目「Project ○妄」は、DENの用意したビートがこれまでのガスクラにはなかった引き出しで、打ち込みやシンセの割合が増えた印象を大きく受けた。MCは全員登場で、怒濤のマイクリレーが圧巻。出だしの「1発で決めるまずは俺だ、切った、行った、根こそぎ般若!」でいきなりブッ飛ばされる。他にも桃の「桃太郎、Made in JAPAN世田谷別注」、「何たって365連休」などの光るラインも含め、MC全員が気合い入ってて非常にカッコ良い仕上がりに。注目の565は、「俺が565だ、どんちゃん騒ぎマスター、いつも陽気な東京ギャングスタ」という中坊レベルのリリックで登場するが、類い稀なる声が功を奏してか、すんなり○妄MC’sに馴染んでいる。それよりDENの「ベイビーバウンス、ベイビーバウンス」の方が恥ずかしい。

続いて、3曲目「妄走族 DA バカヤロウ」も全員参加のマイクリレー。2曲目とは対照的なZORROのビートは、BPMも遅めのサンプリングサウンド。スキルで言えば各MCに差はあるのだが、やはり○妄全員で織りなすコントラストは唯一無二であり、HIP HOPに「いなたさ」と「スリル」を求める俺には たまらんご馳走なんだな。ただ、DENの「リップやキックそろそろ お覚悟」というラインには色々言いたくなるが、もうちょっと後の曲で俺の考えを書こう。5曲目「P.M.D」の鳴らす不協和音は、前述の「いなたさ」の類いに入る感覚で好きなテイスト。

6曲目「すずらん -酔いどれ行進曲-」は、三茶のすずらん通りで飲んだくれる神と狼の2人によるアルコール賛歌。ハードな○妄好きを自認する俺でも、この2人だけだとちょっと辛い…。ウータンでもカパドナとUゴッド2人の曲なんてないだろ?そういう事だよ。7曲目「STOP THE WARS」は、戦争反対ソング。不良中の不良である彼らにしては意外なトピックを扱ってきた。マイクを握るは、DENと般若の2人。これもどうだろね。般若の、「3度目はもう影も形もねー、平成版リアルはだしのゲン」のような切り口は面白いが、こういったテーマを扱うのであれば もう少し勉強が必要というか、表面的でないリリックが聴きたかった。DENちゃんの事だけど。8曲目「YEN」は1st収録の「¥」のアップデート版。フックに桃のパンチライン「貧乏人は犯罪者」を使用し、参加MCも般若、桃、ZORROといったオリジナルメンバー。般若の、「限度額上げたらTHE END出す、受話器の向こうのテメーだボケナス!」というラインは体験談としか思えない生々しさ(笑)

9曲目「クソ MC 2003 Wack MC」は桃のソロで、当時メジャーシーンで活躍していたKICK THE CAN CREWに主に向けたディスソング。桃の、歯に衣着せず言いたい事は言うスタイルは好きだが、この当時にKICKディスはちょっと安易な感じがするし、KREVAの作るビートやLITTLEのスキルの高さを踏まえた上で言及しているのかが気にかかる。対K DUBのように そこに理由があるのであれば俺も文化としてのディスをいつも通り楽しむのだが、ただメジャーでポップなHIP HOPをやっている事のみが攻撃対象になる理由だとしたら、余りにも視野が狭くないだろうか。俺はアングラでハーコーなHIP HOPはモチロン好きだが、そこにしか価値観を見出せないのは勿体なくないかい?○妄のアティチュードとは正反対のグループだから攻撃していると言えばそうなのだろうが、一つも共通点は見出せないのかな~。同じHIP HOPというアートフォームのトリコになり、自分の表現方法やライフスタイルとしてそれを取り入れた者同士じゃんか。

10曲目「まむし -Choice The Game-」は、日本HIP HOP史でも屈指のクライムストーリーじゃないか?桃と般若の2トップに、雷家族からD.Oを迎えた3ヴァース構成で、裏社会の稼業についての曲。計画をするヤツ、実行するヤツ、失敗するヤツを各MCが演じるのだが、このリアリティは凄過ぎる。そう、わざわざワックMC(と彼らが思う)に曲で言及せずとも、こういう曲でスキルを誇示すれば、自ずと連中と自分達の違いを明確化できるから良いだろうに…。リリックの内容だが、「幅きかせんなチンピラクソ外人」、「ゆっくり横付けする箱バン」、「向う途中 俺の中で善悪が葛藤、もう引き返せねーよ、指令を全う、笑えねーよ」とか、もう全てが怖過ぎる。D.Oも桃も凄いが、ラストヴァースの般若は役者が違う。「やっべー連絡つかねー、何か手違いあったのかよ裏で」、「火曜のはずがもう木曜、不安がスグに襲う職業」、「これってヘタ打ち、俺死んだ?」、「迫りやがるタイムリミッ、地元離れてひったくり?」、「駄目だたかが知れてる じゃあどうする?何故か考えるこれまでの人生、それでもうろつく住宅近辺、終わりゃあ戻るよマトモな人間」とかエグいね。565のフックとZORROの不穏なビートも相まって、映画のような1曲に。

11曲目「与太者」は盟友MISTA SMITHを迎えた、お家芸とも言える不良シット。男の子ゴコロをくすぐるね。12曲目「マンチスター東京」は、DENのシンセビートも気持ち良い、CLUB遊び&マンチーシット。ダラダラしてしまうという、どーしよーもない状況をスパイシー・チョコレートのBigga Raijiがキレイに歌い上げるフックも最高。ソファや車中で負けて遊べなかった輩なら共感できるっしょコレ。14曲目「Underground Over the Sky」は、フックのカタカナ英語がちょっと恥ずかしすぎやしないか?RAP、DJ、ダンス、グラフィティとHIP HOPの4大要素にビガップ!な内容だが、神がダンスの事とか、般若がDJの事とかを歌っても何か説得力に欠ける。

15曲目「クソ MC 2003 Sucker MC」は般若のソロで、B-BOY PARKやRIKOといった、主に業界に向けたディスソング。これはまだ理由が感じ取れるから9曲目とは違って、楽しみながら聴けるんだよね。そう聴かせられるところが、般若と桃の差なのかも知れないけど。17曲目「族中法度 '改」で、三たび全員集合。しっかし、○妄の全員参加シットって1stから数えても、1曲もハズレがないってのは凄いな。これも御多分に漏れずカッコ良い。18曲目「ブリブリテーマソング Part Ⅱ」は、恒例のシリーズもの。Part Ⅰに続きMISTA SMITHが参加で、アルバムはスロウに幕を閉じる。

全18曲。
当初心配していた565の加入は全く気にならなかったどころか、入って良かったじゃん的な思いだった。アップデートされたガスクラのサウンドは益々クオリティを増し、マスタリングをトムコインに依頼したのも含め、新生○妄の1発目としては申し分ない出来映えのアルバムだ。ほぼ同時期にMSCも1stをリリースした事もあり、アングラはそちらに任せて 妄走族はネクストレベルに進んだ感じがしたもんだ。更に、前年の夏のB-BOY PARKのMCバトルで般若が準優勝した事も関係しているかもだけど、この辺りから○妄を聴くリスナーが徐々に増えはじめたのも俺は嬉しかった。

マイク5本、いや、5000VOLT。



※キックへのディスについての思いは2008年現在の俺の思いであり、当時ほぼ同時期にリリースされたキックの2ndアルバム「マジック・ナンバー」は当然のように俺も聴いていなかった。どころか、「あいつらはセルアウトした!誰が買うのよあんなアルバム?」と口汚く罵っていた事は正直に付け加えておく(笑)



 
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