5000VOLTもの電撃を受けるとシビれます

自分がビリビリと刺激的電撃を受けたCDやレコードなどの音を中心に、レビューっぽい感じで綴っていきます。よろしくです。


テーマ:


MS CRUの2002年発売の1stミニアルバム「帝都崩壊」。MS CRUとは、2000年のB-BOY PARKからスデにMC BATTLEに出場していたMC KANと、グラフィティライターのTA-BOOの2人で構成される「MIC SPACE」と、PRIMAL、O2、GOの3人の「SIDE RIDE」が中心となり、それぞれのグループ名の頭文字である「M」と「S」を冠にしたクルーである。トラックメーカーや準構成員なども含めての正確な人数はハッキリとしていない。

現在はMSCと名を変えている彼らの1stミニアルバムが本作。これ以前にもB-BOY PARKなどで手売りしていたCD-Rもあるが、全国流通した作品ではこれが最初。2002年と言えば、シーンは依然NITRO一色であり、ZEEBRA率いるUBGや、MURO率いるK.O.D.P、雷一派などもシーンの主流となっており、カウンターカルチャーとしてシンゴ2やブルーハーブなどがメディアではよく取り上げられていたもんだ。

そんな中リリースされたこのCDは、日本のHIP HOPを殆ど聴かなくなり始めた俺の足を止めるのには十分な1枚だった。スデにblastのコンピでも2、3曲お披露目されており、その時点でソートー気になっていたのだが…。

1曲目のINTROを経て、2曲目「幻影」はKANのソロ。ビートに乗せる事なく、これでもかと言葉を詰め込んでいくそのスタイルと、モロにストリートから届けられたリリックに耳が行く。フックの、「まだ見ぬ知れぬレベル、ライブ前やたら喋る飾るオシャレ野郎、しゃべーライムフロウ、色のないカメレオンが急増する、今どうするもうすぐどうなる」という、不特定多数へのキッツい口撃にもニヤリ。3曲目「満月の挽歌」はMIC SPACEとSIDE RIDEの5人が勢揃いした曲で、各MCの魅力を味わえる。KANのワンマンクルーのように思われがちだが、O2の奇異なリリックや、PRIMALのつんのめるようなフロウも聴き逃せない。

4曲目「快感」はKANとO2のコンビで、イントロから奇っ怪ナレーションで幕開け。KANは「100g、200g、300g、400g、500g巻くアムステルダム~」と、いきなり自身のプッシャー稼業をカミングアウトしながら、詰め込みスタイルでフロウしていく。すかさず、ドラムの入りと同時にO2が吐き出す「O2足軽級~馬場下車南無阿弥陀仏~唱えて押す809~」も鳥肌モン。5曲目「構造改革 REMIX」は、前述のblastのコンピに入っていた曲のリミックス。出だしのPRIMALの気怠そうなフロウで、「毎日がバカンスか、何なんスか、楽観妻、抱えて破産すっか?」なんてのも今までに聴いた事なかったノリだし、彼らは全員が全員、面白い事を言うな~(タブーはちょっと見劣りするが)。フックの、「進化する現代ラップに限界はなく、死んでいく罪悪感、構造改革」というラインは、当時のシーンへの問題提起を強く押し出している。

全5曲。
彼らは誰かの下につくとか、どこぞのクルーに所属するという事をヨシとせず、自分達だけで上がってきた。「構造改革」などを聴く限りでは、とても先輩方のクルーに所属などしない精神性である事は容易に理解できるが…。またこれまで東京のHIP HOP図ではマークされていなかった、「新宿」というエリアを押し出した点も見落としてはいけない。そしてリリックやトラックから感じ取れるスリリングな空気感は、ただ不良性を全面に出すのではなく、リスナーに不穏な何かを感じさせるのに一役買っている(ジャケでは交番裏でジョイントを!)。

個人的にも、メンバーの大半が自分と同じS53年生まれという事もあって、リリース当時から妙に親近感を(一方的に)覚えていた。
マイク4本、いや、4000VOLT。





AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

5000VOLTさんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

最近の画像つき記事  もっと見る >>

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。