5000VOLTもの電撃を受けるとシビれます

自分がビリビリと刺激的電撃を受けたCDやレコードなどの音を中心に、レビューっぽい感じで綴っていきます。よろしくです。


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ちょっとWU-TANG関連はお休みします。まだまだ書いてない盤が多いので時期をみて再開しますが、今回はスチャダラの1993年発売の3rdアルバム「WILD FANCY ALLIANCE」。

1曲目「プロローグ」はSHINCOのスクラッチ・ショー的なイントロ。いくつかのネタを抜き差しする構成だけど、センスが良いの一言。続く2曲目「ヒマの過ごし方」は、アルバム冒頭からハイライト!Tony Williamsの「Make it to easy」をネタにした、ドープビーツ。リリックも良い。ヒマについて延々とBOSEが哲学的なRAPをする。

 本来ヒトはヒマだった そしてそれを受け入れる事ができた
 世界中のいたるところ その足跡を 見つけることが出来るだろう
 大仏 ピラミッド 巨乳 万里の長城
 この世多くのデカいものの 発想自体ヒマのたまもの
 地図を作ったやつのゆとり 並み大抵のものではあるまい
 うるう年にきづいたやつのヒマさ加減を想像してみろ
 またかつて海の塩分を1パーセント上げようと
 何千トンもの塩をあつめた男がいるとかいないとか
 ほかにも奇行愚行の結果 最終的にはなにも残さなかった
 多くの愛すべきヒマ人たちが いた だろう たぶん な!!
 これらの事からもハッキリ言える 今の人がヒマを受け入れる事が
 出来なくなりつつあるなら それは能力の減退だ 減退はいかん
 くいとめるのだ ヒマ人どもよ立ち上がるときだ
 ヒマを見つけて ヒマを知れ ヒマを生き抜く強さを持て
 一生 棒にふるくらいのヒマとゆとりを持って進もう
 人の数だけヒマはあるのだ それこそあたりまえの事なのだ


そう、人の数だけヒマはあるのだよ。週半ばの休日に、起きるなりブログを書いている俺のヒマを誰が糾弾できるのさ!?

3曲目「クラッカーMC'S」は1年の移り変わりを題材にした1曲。この曲もだけど、このアルバムからアニがRAPする比重が増えてる。今でこそ2MCのスチャダラだが、初期のアニはサイドMCだったのだ。4曲目「PROTECT HIM」は物欲に言及した1曲。題材となった人物は小沢健二らしい。トラックは全盛期のBeastie Boysみたいな雰囲気で、スクラッチが入るブレイク部分は、正にそれを彷彿とさせる良曲。

5曲目「Kick it, JAWS」は、人の話を聞かず一人で延々と喋る男をBOSEが演じる。アニはその友人で「…あ、ああ…」といった戸惑い系の相づちを打つ。このトラックもBeastie風味。7曲目「後者 -THE LATTER-」は、似た言葉だが、意味が反対的な内容を2人が掛け合う。DEV LARGEは「ブッダで似た内容の曲をやろうとしてたが、先にスチャダラにやられた。トラックで先にやられた事はあったが、リリックでは初めての体験で悔しかった。」と、NYC時代にスチャダラを認めていた発言をしていた。

9曲目「WILD FANCY SAMPLER」は、街で見かけた人間に対して妄想を膨らませていく内容。ベースラインが印象的なトラックで、元ネタが解らないが相当カッコ良い。11曲目「Little Bird Strut」はLB勢でのポッセカット。TONEPAYS、TOKYO No.1 SOUL SET、カートゥンズ、脱線3、JUDO、ナオヒロック、A.K.I. Productions、四街道ネイチャーらが参加。楽しそうな雰囲気が伝わってくる。トラックがもうちょい強かったらなぁ、と思うけど、LB勢がマイクを回す曲は少ないので、記念碑的な意味合いも大きい曲。

12曲目「彼方からの手紙」は、もう一つのハイライト!これをアルバムの最後に持ってくるのが憎い。最後まで気が抜けないよ。美しい旋律に絡まるリリックは、現世を捨てた若人達の自然回帰。持ってかれそうになるほど、曲が1つの物語になっている。

このアルバムがリリースされたのは93年。日本ではHIP HOPという言葉さえ一般には浸透しておらず、彼らもどこか色物的な扱いを受けていた。当時はシーンと呼べるほど大きいコミュニティではなかったが、同業者達のシーンからも黙殺されていた。しかし日常を切り取ったリリック、クオリティの高いトラック、ここまで高水準のHIP HOPを提示していた事に驚かされる。USのモノマネではなく、あくまで日本で日本人がやるHIP HOPを追い求めていたスタンスも素晴らしい。マスターピース。

マイク5本、いや、5000VOLT。




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