「うおっ！」
ナイトの攻撃を間一髪でかわす龍次。先ほどから攻撃をかわすばかりで、まともに反撃もできない。隙を見つけてはパンチやキックをくりだすのだが、たいていはかわされるか、当たっても大したダメージにはなっていない。
「おい！お前、俺を殺す気か！」
「そうだが。」
「冗談じゃねえよ！俺が何をしたっていうんだよ！」
「お前が何をしようと関係ない。理由はお前が仮面ライダーだからだ。」
「じゃあライダー同士は殺しあうってか！」
「ああ。」
「ふざけんな！じゃあなんでフェニックスは俺を助けたんだ！」
「知るか。」
そしてついにナイトの剣が龍次に直撃する。
「ぐがっ！？」
ブランク体の鎧から火花があがり、龍次は倒れる。
「くそっ！こんなとこで死んでたまるか！」
言うなり龍次はデッキからカードを引き抜く。カードを確認して、龍次は腕につけてあるライドバイザーにセットする。
ソードベント
龍次の手に剣、ライドセイバーが召喚される。それを振り上げ龍次はナイトへと向かっていった。
「うおおおおおおおおおおっっ！」
だが攻撃はダークバイザーに弾かれ、ライドセイバーはあっさりと折れてしまう。
「お、折れたぁ～！？」
「はっ！」
「があっ！」
逆にナイトの攻撃を防ぐことができず、吹っ飛ばされてしまう。
「なら今度はこれだ！」
ガードベント
今度は龍次の手に盾、ライドシールドを召喚する。それを手にナイトの攻撃を防ぐ。
「どうだ！」
だが、ナイトは冷静に新しいカードをセットする。
トリックベント
突如ナイトが増え始める。それを見た龍次はわけがわからず盾をかまえる。６人に増えたナイトは全方向から龍次を攻める。無論ライドシールドでその猛攻を防げる訳もなくその身を傷つける。
「うわああああぁああぁ！！」
龍次は隙を見せまいと素早く起き上がろうとするがその時すでに遅く、自分の首に剣が突き付けられていた。
「終わりだ。」
その様子をずっと見守っていた龍は龍次が追い詰められているのを確認するや否や、龍は咆哮を上げて戦いの場へ向かっていった。
「なにっ！？」
突如赤い龍が現れ、火球を発射してナイトを攻撃する。ナイトは避けきれずに火球が直撃する。龍は尻尾でナイトを弾き飛ばし、龍次のそばにやってくる。
「今度はなんだよ！？」
しかし、龍は龍次に襲いかかることはなく、龍次に何かを求めるように見つめている。
「・・・・・・・・もしかして契約か？・・・・・・・・・・・」
龍はそれを肯定するように吠える。
「このカードを使えばいいのか？」
龍次はデッキから契約のカードを抜き出して龍に向ける。すると龍はカードに吸い込まれ、カードはその龍が描かれており、ドラグレッダーと書かれていた。
さらにブランク体の体も変化を始める。灰色の体は赤色に変わり、ライドバイザーも龍の顔を模したドラグバイザーへと変わり、頭とデッキには龍の紋章が刻まれた。頭の中にこの姿の名前が浮かぶ。
「これが、仮面ライダー・・・・・・・・龍騎・・・・・・・・・・・・・。」
仮面ライダー龍騎 誕生
「ちっ。これを恐れていたんだがな。」
ナイトはとどめを刺すために剣を構えて走り出す。龍騎は慌てることなくカードをセットする。
ストライクベント
龍騎の腕にドラグレッダーの頭を模した武器が装着される。それとともにドラグレッダーも現れ、唸る。
「はあああああああああああっっ！！」
龍騎は叫び声をあげ腕を突き出す。
「たあーーーーっっ！！」
それにあわせてドラグレッダーがドラグクローファイアーを繰り出す。
「なにっ！？」
ナイトは迫りくる炎に驚愕の声を上げる。急いでカードを取り出そうとするが間に合わず炎を正面から食らってしまう。ナイトは苦痛の声をもらしながらも立ち上がろうとするがそのまま気絶してしまう。
龍騎はナイトに近づくが自分の体が粒子をあげていることに気づく。
（時間切れか）
龍騎はナイトを抱きかかえミラーワールドから脱出する。
龍騎はミラーワールドから脱出すると変身を解除する。龍次はカードデッキと横で気絶している蓮を交互に見て決意する。
（もしも今の俺たちみたいにライダー同士で殺し合いをしているのなら、そんな戦い絶対に止める！そしてそのあとに俺の過去を思い出す！）
龍の戦士は決意した。鏡の向こうではそんな彼を祝福するように龍は吠えていた。
to be continued
いまさらだけど龍次は１９歳っていう設定。城戸ほどバカではない。
じゃ。