中部電力は26日、同社が保有する古陶磁263点(計約1億2100万円相当)を中国広東省の博物館に寄贈したと発表した。大半は元会長が99~02年、知り合いの古美術商から不明朗な取引で購入し、中電との間で訴訟となった陶磁器。中電は「所蔵品を有効活用し、文化の発展に寄与することが期待できる」とコメントしている。

 寄贈先は「深セン博物館」で、古代美術などを展示している。すでに博物館への輸送を終えているという。

 問題の陶磁器は、元会長が個人的にも多額の取引があった名古屋市の古美術商から、同社の経費計約5億8400万円で買い入れた。購入時は役員会に諮っておらず、中電が行った鑑定では1億1400万円の価値しかなかった。04年、当時の副社長が社内調査機関に告発、元会長は2カ月後に辞任した。

 中電は元会長に鑑定結果との差額など約4億4000万円を請求し、元会長は05年、債務不存在確認を求めて名古屋地裁に提訴。中電も応訴し、争った。最終的に元会長が注意義務違反のあったことを認め、退職慰労金を受け取らないことなどで07年に和解。古陶磁は名古屋市東区の社内の倉庫などで保管していた。【山田一晶】

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