2011年04月07日(木)

★ 『人生万歳!』

テーマ:【コメディ】
2009年。アメリカ。"WHATEVER WORKS".
  ウディ・アレン監督・脚本。
 『サーティーン あの頃欲しかった愛のこと』の不良少女役で鮮烈なデビューを飾ったエヴァン・レイチェル・ウッド。その後もエドワード・ノートンと共演した『ダウン・イン・ザ・バレー』、家族映画の『ハサミを持って突っ走る』、問題作、『ダイアナの選択』など、シリアスなドラマでの危なっかしい汚れ役で持ち味を発揮する若手演技派女優、というイメージだったが、
 おそらく初めてのコメディ映画出演で、あやうい感じはそのままに軽喜劇も演じることが出来る、しかも過去のトラブルメイカー的なイメージも一新されて、非常にかわいい女性にさえ見える。これはエヴァン・レイチェル・ウッドの潜在能力の高さを引き出したウディ・アレンの演出の力だろう。
 実際は、レイチェル・リー・クックとよく混同してしまう程度の興味しかなかった女優だったが、この映画を見て、クリスティーナ・リッチと同じくらいには今後の動向に関心を抱く女優となった。

 老人向けのロマンティック・ラブ・コメディの体裁をなした作りの喜劇だが、ウディ・アレン本人も、相棒のスカーレット・ヨハンソンも出演していなくて、ニューヨークが舞台ということもあって、『メリンダとメリンダ』や、『僕のニューヨークライフ』に似た感触がある。
 つい最近見たはずなのに、細かいストーリーはほとんど忘れてしまっている点も、異常なまでに軽くて面白いところも、最近のニューヨークが舞台のコメディに似ている。

 すでにウディ・アレンは何を創っても面白い、という領域に到達してしまっているので、ライバル関係にあるクリント・イーストウッドやジャン・リュック・ゴダールと同じく、失敗作も成功作もなく、失敗や成功という概念からは大きくはずれたところで映画を作り続けているので、
 もはや見ても見なくても関係ない、とさえ思わされてしまうような気にさえなってしまう。

 果たしてこの映画をちゃんと見たと言えるのかどうか、一見するとひたすら軽いだけのコメディだが、軽いだけのコメディを作ることがいかに困難なことか、最近のコメディ映画の失敗作(『グリーン・ホーネット』など)と並べて見ると一目瞭然で、この『人生万歳!』と並べても見劣りしないのは、反則技ながらすばらしかった『Mr.ゴールデンボール/ 史上最低の盗作ウォーズ』くらいしか思い浮かばない。
  IMDb          公式サイト(日本)
映画の感想文日記-jinsei01
 ウディ・アレンの分身的な主人公を演じるのはラリー・デヴィッドという老俳優で、偏屈で人間嫌いな物理学者ボリス役で、行く先々で笑いを誘う行動を引き起こす。
 老ボリスになぜか恋してしまう田舎娘メロディをエヴァン・レイチェル・ウッドが軽妙に演じる。『ティファニーで朝食を』のオードリー・ヘップバーンや、『七年目の浮気』でのマリリン・モンローなどにイメージが重なる。
映画の感想文日記-jinsei02
 『スターダスト』などで注目を集めたヘンリー・カヴィルがメロディにひと目ぼれしてしまった青年役で登場して、その後の登場人物の人間関係はややこしくなっていったが、
 最後にはちゃんとしたオチがついて丸くおさまる。メロディの母親役のパトリシア・クラークソンの悪ノリ演技も嫌味には見えないところはすばらしかった。
映画の感想文日記-jinsei03
 面白かったこと以外にはほとんど記憶に残らない映画だったが、記憶に残らないことはコメディ映画では最大の美点となり、また再びDVDで見直す日が訪れることになる。
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