2010年03月06日(土)

★ 『ハート・ロッカー』

テーマ:【サスペンス】
2008年。アメリカ。"The Hurt Locker".
  キャスリン・ビグロー監督・製作。
 イラクのバグダッドを舞台に米軍の爆発物処理班の行動を描いた作品で、戦争映画だが、戦闘シーンはほとんどなく、心理サスペンスの要素が強い。
 この映画が面白くなった最大の功績は主人公ジェームズ二等軍曹を演じたジェレミー・レナーという俳優の存在だったように思われた。
 観客に嫌悪感と不安感を感じさせながらも、魅力的でもあるジェレミー・レナーは、以前に見た映画にも出演していたようだが、この映画で初めて知ったような気がする。
 童顔なので若い兵士かと思ったら、意外に中年男で複雑なキャラクターのジェームズ二等軍曹は、どことなく『時計仕掛けのオレンジ』の頃のマルコム・マクダウェルに面影が似ている。

 アカデミー賞の作品賞の有力候補となっている今の時期の、もっとも見たいという気持ちが高まっているときに公開されたタイミングが一番すばらしかった。
 本当は候補作の中では、受賞はなさそうだが一番すごそうな『プレシャス』を真っ先に見たいが、まだ先なので仕方がない。
 しかし、この映画もかなりのものだった。かなりのものだったと言えるということは、わけのわからない部分などほとんどないストレートなハリウッド映画だったとも言えるかも知れない。ブライアン・デ・パルマの『リダクテッド 真実の価値』や、ジェイク・ギレンホール主演の『ジャーヘッド』も連想したが、あれほど変な映画ではなく、戦争を批判するタイプの映画でもなく、爆発物処理の依存症のような状態におちいった兵士の心理を踏みこんで描き出すというわけでもなく、
 エンターテインメント作品としてバランスがとれている。変な映画好きとしては物足りなく感じるところも多少あったが、過去の戦争映画と比較すると十分変な映画にはなっている。
 キャスリン・ビグロー監督というと、『ハートブルー』を連想するので(他の監督作品は『Kー19』など評判になったものも含めて見ていない)、なめていた部分もあったが、こんなすばらしい映画を作れる監督だったのだと知って、認識を改めた。撮影と編集のすばらしさも映画の値打ちを上げている。
   IMDb       公式サイト(日本)
映画の感想文日記-hurtlock1
 すでに出演作のオファーが殺到していると思われるジェレミー・レナーだが、マルコム・マクダウェルみたいな性格俳優になるのか、とりあえずベン・アフレック監督の『ゴーン・ベイビー・ゴーン』に続くボストンを舞台にした探偵映画の第2弾に主演するらしいので、期待して待ちたい。
映画の感想文日記-hurtlock4
 主要登場人物のひとりだと思ったガイ・ピアースがオープニングのシーンだけであっけなく退場したのは意外だったが、映画に観客を没入させる役割は果たしていた。
 他にもレイフ・ファインズ、デヴィッド・モースなどがおやっというほど短い時間だけ出演しては去ってゆく。
映画の感想文日記-hurtlock3
 爆発物処理班の一員でジェームズ二等軍曹の相棒となるサンボーンを演じるアンソニー・マッキー、もうひとりの仲間のエルドリッジを演じるブライアン・ジェラディとの3人の心理的な駆け引きや、関係が変化してゆく様子が、全員知らない俳優だったが、見事に演じきっていた。
 サンボーンとエルドリッジも複雑なキャラクターだが、描写が少ない分、ジェームズと比較すると印象は弱い。それだけジェレミー・レナーの印象が強力だったのだろう。
映画の感想文日記-hurtlock2
 見た直後の印象としては、この映画ではなく『アバター』がアカデミー賞を受賞することなどあり得ないように見える。それくらいの明確な質の差はあったように思う。
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