2008年12月20日(土)

★ 『ワールド・オブ・ライズ』

テーマ:【サスペンス】
2008年。アメリカ。"BODY OF LIES".
  リドリー・スコット監督。
 レオナルド・ディカプリオが出演していなければ、初日に見に行ったりはしなかったはずの、もともと興味がなかったが、最近ますます興味を失っているリドリー・スコット監督の新作。
 昨年の『プロヴァンスの贈り物』も『アメリカン・ギャングスター』もはるかな記憶の彼方に消し飛んでしまっている超薄味のどうでもいい映画だったが、なぜかアルバート・フィニーとジョシュ・ブローリンの顔だけは鮮明に記憶に残っている。

 レオナルド・ディカプリオ(以後ディカプーと省略)出演の映画としては、来年1月公開のケイト・ウィンスレットと共演の『レボリューショナリー・ロード/ 燃え尽きるまで』のほうにひそかに期待している、
 オーウェン・ウィルソンとともにハリウッドの俳優の中ではもっとも愛着のあるごひいき俳優なので、出演作品はどれも素晴らしい映画に見える、という偏見があるにしても、
 今回のディカプーはカッコよかった。

 中東が舞台なので、政治的な内容の映画かと思ったら、政治的な背景は『24』みたいに、物語を盛り上げるための素材に使われているだけで、ほぼ完全な娯楽サスペンス・アクション映画となっていたところも、リドリー・スコット監督の持ち味が生きていた原因かも知れない。
 音響効果にこだわる監督らしく、爆弾が爆発するときのドーンという腹に響く重低音にも切れの鋭さがあったような気がした。(映画館のスピーカーの質が向上しただけかも知れない。)

 リドリー・スコット映画の常連俳優となったラッセル・クロウは、役作りのために体重を増やして肥満体になったのか、動きはにぶいが頭は切れる冷酷なディカプーの上司の役で、ディカプーをカッコよく見せることに貢献していた。
 ディカプーのカッコよさを人々に認識させた『ブラッド・ダイヤモンド』みたいに政治的な題材を娯楽映画に持ち込んだ映画とはちょっと違い、今回はあえて政治色は背景に押しやり、娯楽性を最優先にしたハラハラドキドキするかなり面白い映画だった。
    IMDb         公式サイト(日本)
映画の感想文日記-bodyoflie5
 ディカプーとラッセル・クロウ(以後ブタ男と省略)とのキャラクターと行動の対比が物語の中心軸になり、官僚機構の中にいる人間と現場で働く人間とのものの見方、考え方の違いを通して何か政治的な風刺が感じられないこともなかった。
 いすに座ったブタ男をディカプーが押したら、ごろんと転がって倒れたブタ男が、「10年前ならお前なんかに負けるはずはなかったが、今はどうにもならん。」と負け惜しみを言う場面にはちょっと笑った。
映画の感想文日記-bodyoflie2
 テロ組織のリーダーの居所を突き止めるため、CIA中東支部のロジャー・フェリス(ディカプー)は、ヨルダンの情報局のボス、ハニ・サラーム(マーク・ストロング、好演)に協力を依頼する。
 「私には決してうそをつくな。」と念を押したハニがディカプーを果たして信用していたのかどうか、はっきりしないところがサスペンスを盛り上げて、終盤のドンデン返しにもつながっていた。
映画の感想文日記-bodyoflie4
 中東世界に愛情を抱いているディカプーは現地で犬にかまれたとき、手当てしてもらった看護士のアイシャ(イランを代表するスター俳優らしいゴルシフテ・ファラハニ)にひと目ぼれして、しつこく誘う、
 アイシャとディカプーとのロマンスがちょっとしたなごみのエピソードになり、その後、思わぬ展開になる。
映画の感想文日記-bodyoflie1
 ブタのわりには緊急となるとすばやく中東にやって来てディカプーに指示を与えるブタ男だったが、現地の協力者を単なる道具としか考えておらず、ディカプーが協力者に身の危険があるので保護を要請しても、殺されるときに敵が現れるからそれを利用すればいい、と冷たく言い放つ。
 アメリカ本国では常に何かを食っているか、家族サービスをしながら電話で指示を与えるブタ男と、命の危険にさらされながら中東各国を動き回るディカプーとの対比が面白かった。
映画の感想文日記-bodyoflie6
 ダミーのテロ組織をでっち上げて標的に接近しようとしたディカプーだったが、ブタ男のおせっかいなどもあって、正体がばれてしまい、愛するアイシャを誘拐される。
 テロ組織に死を覚悟して連行されるディカプーの運命はどうなるのか、という物語。
 あごひげでリアルに中東になじんでいるディカプーの熱演が光るスパイ・サスペンス・アクション映画の傑作。
AD
いいね!した人  |  リブログ(0)

asphaltさんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

AD

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

      ランキング

      • 総合
      • 新登場
      • 急上昇
      • トレンド

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。