2008年06月01日(日)

★ 『ランボー 最後の戦場』

テーマ:【アクション】
2008年。アメリカ。"RAMBO".
シルベスター・スタローン監督・脚本・主演。
 『ロッキー・ザ・ファイナル』に続いて、製作されたヒット・シリーズの21世紀版の続編。
 シルベスター・スタローンが出演している映画はいろいろ見てきたはずだが、印象に残っているのは『ロッキー』の第1作目だけで、
 『ランボー』シリーズも見たつもりでいたら、第1作目だけしか見ておらず、しかも刑事アクション映画の『コブラ』と混同していた。

 『ロッキー』だけは非常に好きな映画で、何度か繰り返し見た記憶がある。荒っぽさと繊細さがバランス良く、
 悪役専門俳優であり、一流の映画監督でもあったジョン・カサヴェテスを頂点とするニューヨーク派の流れの中から生まれた映画のようでもあり、
 画面の感触にはアメリカン・ニューシネマを引きずった部分もあって、下層社会に生きる人々への優しい視線が素晴らしかった。

 『ランボー』はあまり印象には残っていないが、露骨にニューシネマの影響の下で作られた映画だった、という記憶がある。たしか『バニシング・ポイント』(1971年)にそっくりな場面もあった。
 ジョー・ドン・ベイカー主演の『ソルジャー・ボーイ』(1972年)の丸パクリ映画ではないか、しかも出来は劣る、という気がしていた。(記憶違いかも知れない。)
 しかし、この『ランボー 最後の戦場』を見ると、スタローンという人物は、荒っぽく見えるところもあるが、繊細さもあわせ持っており、基本的にはサービス精神が旺盛な映画人なのだな、と思った。
 しかも、いまだにアメリカン・ニューシネマの感触を感じさせもするので、進歩がないとも見えるが、今となっては何か新しさのように感じられるような気もする。

 サム・ペキンパー監督の『ワイルド・バンチ』の大虐殺シーンを思わせる(というより明らかにパクッた)大量殺戮を最新のテクノロジーでスプラッター映画のように描いている場面を見て、イーライ・ロス監督の『ホステル』 と、『ホステル2』 や、ロブ・ゾンビ監督の『デビルズ・リジェクト』 を連想した。
 イーライ・ロスやロブ・ゾンビのような教養はないかも知れないので、大ざっぱな物語になっているが、基本的にはアメリカの政治経済状況に対して言いたいことはあるが、直接に言うほど野暮なことはしない、という同じようなことを目指した映画だと思った。
    IMDb         公式サイト(日本)
rambo6
 ミャンマーが舞台になり、極悪非道の軍隊が敵となっているが、政治的なメッセージは全くない映画で、スタローンは、どちらかといえば1968年革命の影響を無意識に受けたニューシネマ世代で、
 政治には関心がなく、無宗教、無神論、という立場は一貫しているように見える。
 結果的には左翼的な映画に見えるが、本人にはそういった意識はなく、エンターテインメントに徹した結果がそうなっただけ、という『ホステル』と同じパターンだろうと思われた。
rambo7
 男に依頼された仕事は断わるが、美しい女性に依頼されると、いったんは断わっておきながら、最終的には引き受ける、という娯楽映画の基本に忠実なエピソードもあった。
rambo8
 捕らえられたキリスト教徒を救出するために傭兵を集めて、河を進むシーンで『地獄の黙示録』を連想したが、傭兵ひとりひとりのキャラクターの細かい描き分けがあったら、もっと面白い作品になったような気もするが、
 スタローンのワンマンショー映画なので、そういった配慮は考えもしなかったのだろう。
rambo5
 悪役のキャラクターもリアルなものではなく、娯楽アクション映画の悪役を演じている、といった雰囲気だった。
 ミャンマーは任意の一点にしか過ぎず、政治的な意図は製作側には全くない、と思われる。
rambo2
 民間人の殺戮シーンの残酷さが、『ソルジャー・ブルー』(1970年)を想わせたが、ベトナム帰還兵が暴力的な殺人をおこなう映画『ローリング・サンダー』(1977年)にも似ている。
 ベトナム帰還兵が「闇の処刑人」(必殺仕事人)となる、テレビの深夜放送で1度見ただけだが、大傑作だと思った『エクスタミネーター』(ジェームズ・グリッケンハウス監督。1980年)と比較すれば、それほど大した映画ではないようにも思った。(これも気のせいかも知れない。)
ランボー トリロジーセット―『ランボー 最後の戦場』公開記念スペシャル・プライス版】―(初回限定生産)
¥4,990
Amazon.co.jp
ランボー 最後の戦場 (ハヤカワ文庫 NV マ 2-99)/シルベスター・スタローン他 横山啓明
¥700
Amazon.co.jp
AD
いいね!(0)  |  リブログ(0)

AD

Amebaおすすめキーワード

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

ランキング

  • 総合
  • 新登場
  • 急上昇
  • トレンド

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。