2008年。「ぼくちゅう」PARTNERS。
   塚本連平監督。
 市原隼人が高校生役というので、かなりがっかりした記憶がかすかにある『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ』を想い出して、
 しかも脚本が同じように良くない思い出しかない『逆境ナイン』と同一人物で、監督が最低の映画だった『着信アリ2』の監督で、これはつまらないだろうと決めつけていたら、「面白かったよ。」と言う人がいたので、もうすぐ上映が終了するので見てみた。

 『アフタースクール』でも素晴らしかった佐々木蔵之助が、ここでも素晴らしい演技を見せていることに感動した。
 市原隼人も悪くない。
 ヒットする要素がありながら、効果的な宣伝がなされていないせいか、無視されてしまっているようなのがもったいなく思われるほどに良かった。
 『スーパーバッド 童貞ウォーズ』 の栃木県バージョンといった雰囲気もあった。
 『時効警察』×『ココリコミラクルタイプ』のスタッフによる、という宣伝コピーは、観客数を減らす効果はあっても、増加させる作用はほとんどないように見えるので、なぜこんなことをわざわざ記入するのだろう、と疑問に思った。

 1979年の栃木県のいなか町を舞台にした、高校生と警察官との子どもじみた抗争を描いた物語で、1979年に高校生ということは、現在は40歳代の人々にノスタルジーを喚起させる題材でありながら、その年代の人々はこの映画の存在自体を知らないのではないか、とも思われる。
 どういった観客層がこの映画を見たのか、観客がまったくいなかったのでわからない。お子さま層にもひきつけるものが少ない宣伝ポスターだったので、みんな『ナルニア』を見ていたのだろう。

 佐々木蔵之助がいなかったら、大して面白くもない映画だったような気もするが、出演者がそれぞれに好演していていて、製作スタッフの、何としても面白い映画にしよう、という気合も感じられる作品で感じが良かった。
       公式サイト
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 高校生にしてはやっていることが幼稚で、中学生にしか見えなかったが、暴走族も生息できないほど、ど田舎の話なので、こういう感じだったのかも知れない。
 しかし、本当に田舎なら自動車やバイクの運転をおぼえるのは中学時代にやっているはずだが、エロ雑誌は入手できていたりもしているので、都市部に近い田舎だったのだろうか。風俗史として正確かどうかは別にどうでも良かったが。
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 少年たちのいたずらに引っ張られて、駐在さんもどんどん幼稚な復讐を開始するところがおかしかった。
 後半はヒューマンドラマになるのかと見せかけて、悪ふざけを進めるところは面白かったが、最終的にはヒューマンドラマになる。
 できればハードコアに悪ふざけのままに終わるような映画を見たかったような気も、ちょっとあった。
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 700日戦争といっても、この映画では100日ちょっとが描かれただけで、続編の企画がすでにあるらしいが、この映画がヒットしないことには企画が流れる可能性もあるらしいので、DVDの売れ行きが鍵を握っているのだろう。
 夏祭りのシーンもあるので、夏ごろにはDVDが発売されそうな気配を感じる。
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 高校生のキャラクターがある程度細かく描かれていたのが、作品を面白くしていた。竹中直人は『夜の上海』に引き続きすべり倒していたので、いないほうが良かった。
 続編はなくてもこれで完結したほうが良いような気もする。続編が作られてもこれ以上の出来にはならないだろう、という予感がある。
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