映画情報なら「シネトレ」…最新映画&DVD情報 + 試写会・映画グッズプレゼント -2ページ目

◆『ヘブンズ・ドア』アソシエイトプロデューサー、トム・ツィックラー単独インタビュー


映画情報なら「シネトレ」…最新映画&DVD情報 + 試写会・映画グッズプレゼント-ヘブンズ・ドア


普通に考えたら、共通点は見つからないはずの2人だった。好き勝手に生きてきた28歳の男と、幼い頃から病院暮らしの14歳の少女。しかし“余命わずか”という共通項で結びつけられた2人は、ともに海を目指すことになる――。

『鉄コン筋クリート』 のマイケル・アリアス監督の最新作は、TOKIOの長瀬智也、福田麻由子を主演に迎えた青春ロードムービー。その原案となったドイツ映画 『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』 をプロデュースし、日本版 『ヘブンズ・ドア』 にはアソシセイト・プロデューサーとして参加したトム・ツィックラーに話を聞いた。



主演2人の“化学反応”が、とにかく素晴らしい!


ボブ・ディランの同名曲から生まれたオリジナルの 『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』 は、余命わずかな男2人のバディ・ムービーでもある。それを“男と少女”の組み合わせに設定変更すると聞いたとき、トム・ツィックラーの胸には一抹の不安がよぎったという。


「最初は“男と女”という表現だったので、ロマンスか恋愛モノになってしまうのかな?と危惧を抱いたのは確かです。オリジナルがもつ、男2人の相棒モノの雰囲気がとても気に入っていただけにね。でも次に連絡をもらったときには“28歳の男と、14歳の女の子”と聞いて、なるほどそれは面白い。これはユニークな映画になるぞと確信したんです」


実際に、完成した作品を観た感想は?

「やはり14歳という年齢がもたらす効果が大きいですね。14歳なんて、これから人生を歩み始めるスタート地点に立ったばかりじゃないですか。それなのに、余命わずかと宣告されてしまうなんて……。“死ぬまでにやりたいこと”がファーストキスだなんて、観ていて涙が止まりませんでしたよ!僕にも14歳の息子がいるので、余計に感情移入してしまったのかもしれないけれど……」


主演2人の存在感も大いに気に入ったという。

「長瀬さんはとってもクール!福田さんも独特の存在感があって、2人とも日本でとても人気があるという理由が、演技を見ただけで分かる気がしました。それに2人の演技がもたらす“化学反応”がとにかく素晴らしかったね。こういう映画は、役者たちの間にどんな化学反応が起きるかが“キモ”。どんなに素晴らしいロケーションで撮影しても、それなしに映画は成立しないわけですから」



主人公のように“あと3日の命”と宣告されたら……


アソシエイト・プロデューサーとしての仕事は、半年に1度ほどのペースで日本から送られてくる質問リストに回答すること。あえて、リクエストなどの余計な口出しはしなかったという。


「だって、まったく異質な文化の中で作っている作品に関して、僕があれこれ言う権利なんてないですから!アメリカのスタジオだと、あれこれ注文も多くなるところでしょうが、それは僕のやり方ではない。とにかく自由にやってもらいたかったんです」


その“異質な文化”の国・日本へは今回が初の訪問。

「東ドイツ出身の僕にとって、日本は新しい技術の発信地という印象があります。だから長年、頭の中でいろいろなイメージを膨らましてきたけれど、実際に見た日本はイメージどおり!とにかく楽しくてしょうがないよ」


しかし、そんな日本以上にトム・ツィックラーを魅了しているもの、それが分かったのはこんな質問をしたときだ。「主人公2人が“死ぬまでにやりたいこと”をメモに書き出す印象的なシーンがありますが、あなたが“あと3日の命”と宣告されたら、なにをしたいですか?」


「うーん……。もっとたくさん子供が欲しいね。えっ!? 3日では無理だろうって?そうだなあ……。じゃあ、はやくドイツに帰って、子供をハグしてあげたいね」



ドイツでは屈指の敏腕プロデューサーとして知られるトム・ツィックラーも、その素顔は子煩悩なパパ。日本版 『ヘブンズ・ドア』 の14歳の少女の切なる願いに涙したというのも、なるほど納得だ。



映画情報なら「シネトレ」…最新映画&DVD情報 + 試写会・映画グッズプレゼント-ヘブンズ・ドア_090207
(C) アスミック・エース エンタテインメント / フジテレビジョン / ジェイ・ストーム


『ヘブンズ・ドア』

2月7日(土)、シネマライズ、シネカノン有楽町、新宿ジョイシネマ、池袋HUMAXシネマ他 全国ロードショー

監督:マイケル・アリアス

アソシエイト・プロデューサー:トム・ツィックラー

出演:長瀬智也、福田麻由子、

配給:アスミック・エース

公式サイト:http://h-door.jp/