オランダに着いた日は大雨でした。
そういえば初めての初めて、
イギリスに着いた時も大雨・・・
アムステルダムから南下すること90km
目的のカレッジ、
Stoasに着いた瞬間
「真面目な勉強に来たんだ!」と
いう気持ちがムクムクと湧いてきました。
私ひとりに先生が3名
非常に高名な Jan(ヤン) van Doesburg 先生と
Erik(エリック) van Heijst 先生、
そして Margiriet(マルグリット) Vloet 先生がついて下さいました。
3名中2名はとても御年を召された
(と当時は本当にそう思っていた)
男性の先生方で
突然「遊びに来たんじゃなかった!」と
目が覚めた感覚を受けたのです。
レッスンには凄い量の花をふんだんに使い
非常に設備に優れた大きな教室を独り占め。
その花の量にもビックリしましたが
別の点にもビックリしました。
何に一番驚いたかって先生方の情熱です。
これが半端じゃなかった。
特に2人の男性の先生方。
イギリスでもそうでしたが
欧州の人はやはりドライで
オンとオフの切り替えが早く
時間になると、レッスン(仕事)は即終わります。
誰かに遠慮して少し延長して・・・
今、いいところだからこのまま・・
なんてありませんでしたし、
そういうものだと理解していました。
ところがこのオランダ人先生は
情熱に任せて
ちっとも終わらない・・・!!
「あの・・・いいんでしょうか?」
「そろそろ学校が閉まる時間なんですが・・?」
とこちらが心配して恐縮してしまうくらい。
そして教え方にも出し惜しみが全くない。
言葉を尽くして理路整然と
「なぜなのか」
「この意味は何か」
を全てに対して
非常に親切にオープンに教えてくれる。
これは、私には本当に衝撃でした。
そして心の底から感激しました。
「この先生方は本物だ。
こんなに凄い先生なのに
半パンで口笛吹きながらウロウロされてるし、
こっちの先生のこの情熱は
一体何なんだ。
ここまでオープンでいれるのは
確固たる自信があるからなんだな。」と
目から鱗の気持ちになりました。
レッスンがスタートして2、3日後
ヤン先生に聞かれました。
「このレッスン内容に満足ですか?」
私が受けていたのは
オランダの基礎的なディプロマを
取るための集中コースでした。
デザイン的には
日本やイギリスで学んできたものと
少々かぶるものもありましたが
教え方のアプローチが全く違いました。
「・・・満足しています。」 と答えると
「そう、それならよかった。
ちょっと心配してたんだ。」 とホッとして
また口笛吹きながらフラフラ~と
去って行かれました。
・・・まさかこの数年後
1人の先生がオットになるとは
カケラのカの字も思わず
情熱の嵐のようなレッスンで
ひたすらアレンジ作り、
週に2度の素敵な花屋でのスタージュで
ブーケ、ブーケ、ブーケ作りで
毎日毎日花まみれ状態でした。
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イギリス・オランダに行った経緯を
聞かれることが多く、プロフィールシリーズを書いています。
よろしければ覗いてみてくださいネ。
② イギリス遊学時代
⑧ そしてオランダへ
⑬ 情熱の告白
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