意匠礼賛ーキリスト教会の美と建築をもとめて

意匠礼賛ーキリスト教会の美と建築をもとめて

いつも通り過ぎている風景の中に、実はハッとするような「美」が隠れているもの。
わたしは祈りの場に佇む造形にこころ惹かれてならない。





神ノ島/ステンド
象るものへの賛美に




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世田谷の丘の上、白く美しいモダニズム建築の聖堂がある「東京聖三一教会」。

内部もまさに「昭和のモダニズム」といった造りです。

京王井の頭線 池ノ上駅からしばらく進むと下り坂に。
ピリッとした空気が張り詰めるアンゴラ共和国大使館の先、大きな十字架が見えました。
都内でも有数の大きな教会の塔だと思います。

教会の正門は住宅街をぐるりと回って、聖堂のちょうど横側になります。
そこから入ると…

なんとも立派なモダニズム建築の塔が。
1961(昭和36)年。設計は建築家の石本喜久治。昭和モダニズムの名手です。

この丸や四角のデザインが美しい…。

この続きはこちらをご覧ください。

 

 

伊豆山の斜面にペタッとくっつくように立っているこちら。

 

1960(昭和35)年3月21日、

同じくカトリック三島教会の姉妹教会として独立し、献堂されました。

信徒さんのお話によると、初代の主任司祭ベルト・プレス神父による設計だそうです。

 

その内部のなんとも味わい深いものといったら…

 

 

木造の平屋。

カトリック教会でよく見かけるステンドグラスはありません。

窓はサッシではなく、パテで埋めているそうです。

でも当時の吹き板ガラスがはめられていて、レトロで柔らかい温かさがあります。

 

 

そして、窓の奥には相模湾も見えて…。

窓ガラスに温かさを感じ、海を見つけて清々しい気分になる。

ステンドグラスの美しさとは異なる心に訴えかける「借景」のように感じました。

 

この後のお話は…こちらで。

 

date: NOV 15, 2020 

 

 

熱海駅から山側へしばらく。

山際にへばりつくように立つこちら。

たどり着くまでにちょっと大変ですが、

なんとも味わい深い、建てられてから60年の歴史をもつ聖堂がありました。

 

聖堂内のなんと穏やかな佇まいだこと!

 

とても晴れやかな気持ちになる教会です。

続きはこちらで書いてます。


日本基督教団 横浜海岸教会

 

針のように伸びる屋根と十字架と柔らかなピンク色。

横浜海岸教会のサクラが咲き誇り、とても素敵な光景。

平成最後のお花見に

とても美しく、印象的な姿を見ることができて

喜ばしく思っています。


2005年、つまり平成17年から始めたこのブログ。

長い間お休みしておりましたが、今日からまた再開します。

日本全国、各地の教会を巡り、その美しさを発信して参ります。

あらためて、どうぞよろしくお願いいたします。

 

令和の春も、教会の桜の美しいコラボレーションに会えたらと思っています。

 

date: March 24th, 2019 

 

 

最後の更新が2008年。
今年、2016年。
8年ぶりにお久しぶりです、いえいえ
ご無沙汰しております。

本当のリスタート、です。
このブログを1年ちょっとお休みしてしまいました。
皆さま、大変ご無沙汰しております。

春になりましたし、ここで心機一転!
これからもこのブログを続けていきたいと思いますので、
どうぞ見にいらしてください。

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さて、
今回は以前に撮りためた写真の中から。
教会や建築に興味のある方なら、ご存知の方も多いのでは。
東京の中央区のとある病院の礼拝堂。
シンボリックな塔から続く屋根の上の十字架です。

聖路加/チビ十字架

次回掲載予定の写真をご覧になれば、
「知ってる!」と思う方も多いかもしれませんね。
061223_151015.jpg

皆さまご無沙汰しております。
ここ数カ月の間、
私を取り巻く環境が目まぐるしく変わったので、
しばし『意匠礼讚』をお休みしてしまいました。

さて、今日はクリスマス・イヴ。
皆さまはどのようにお過しになってらっしゃいますか?
私は今晩、通っている教会の
クリスマスイヴ礼拝に出席して参りました。
一人ひとりが持った
ペンライトの明かりのみが照明となり、
この夜の厳かな時間を引き立てて、
とても素敵な時を過ごすことができました。

クリスマスとは、
イエス・キリストのお誕生日。
今宵は最も
クリスマスらしいクリスマスイヴを
過ごすことができたように思っています。
エメラルドグリーンというべきか、ベビーブルーというべきか。
この教会堂が纏う色は優しい印象をもっている。
その優しさの輪郭を縁取るモノが
設計者・松室重光の指の先から生み出された
繊細なレリーフの数々なのかもしれない。

京都ハリストス/意匠2

見上げていても、細かな装飾は
全体の印象で消えてしまうかもしれない。
しかしその全体の印象は、
このような小さな「印象」の積み重ねなのだ。

京都ハリストス/意匠1

日本人の生み出すモノは、
西洋の真似から始まり、豊かな感性を武器に
日本独自の素晴らしい建築物に仕上がっている。


--京都ハリストス正教会 生神女福音聖堂
京都市中京区柳馬場通二条上ル6-283
京都御所の真下に東西に延びる丸太町通。
裁判所の西側にある南北の通り・柳馬場通りをしばし南下する。
市井の営みを肌で感じる普通の家並みから
突然美しき西洋建築が顔を出す。

京都ハリストス/尖塔

京都ハリストス正教会 生神女福音聖堂は
ギリシア正教会の京都聖堂として、
そして、西日本における正教会派の布教の
重要な中心地として建設された。
設計者は京都生まれのエリート建築家 松室重光である。

現在の東大にあたる東京帝国大学で
西洋建築を中心に建築学を学んだ彼は、
京都に戻り、ルネサンス様式の京都府庁旧本館も建築している。
そしてこれは国の重要文化財にも指定されている。

京都ハリストス/見上げ

1901年(明治34)に完成したこの教会は、
ビザンチン様式の見事な建築美を誇り、
細部にまで日本人ならではの細かな技量が伺える。

しかし、聖別は本国ロシアからの
聖障(イコノスタス)・教鐘・大燈明が到着してからの
1903年(明治36)となった。

木造平屋建ではあるが、
古都の空にスッく伸びるクーポラの高さには
首が痛くなるほどに見上げてしまう。

ハリストス正教会の聖堂の中で、
本格的な建築であり、以後の正教会建築の模範にもなっている。
京都市の指定有形文化財に指定されているこの教会。
京都は実は寺社建築のならず、
「教会」という宗教建築にも目を見張るモノが存在する。


--京都ハリストス正教会 生神女福音聖堂
京都市中京区柳馬場通二条上ル6-283