【調味料】中国で一番有名な調味料のブランド「老干媽」について エピソード② | 四川料理修行の巻

【調味料】中国で一番有名な調味料のブランド「老干媽」について エピソード②

前回の続き を書こうと翻訳しようと思ったら、すでに2005年「Searchina 」で翻訳されていました。。。

しかも自分よりわかりやすいし、うまい・・・


以下、途中からSearchinaさんから引用します。


『おふくろの味』全国を魅了~老干媽風味食品・陶華碧

---------------------------------------------------------

・・・


もっとも、最初からすべて上手くいったわけではない。
というのは、それまで経営していたような、涼粉などを供する小さな食堂に

売ることだけを考えていたからだ。


そこで陶華碧は、商品を背負って食料品店を回り、棚に並べてもらった。

さまざまな飲食店にも置いてもらった。


効果はてき面だった。

一週間もしないうちに「また、あの商品が欲しい。今度は前回の倍の量で」という注文が相次いだ。


これほどまでに、自分の味が受け入れられたのは意外だった。しかし同時に、大きな自信が湧いてきた
個人経営という状態から脱皮して「企業」という経営形態にすることを目標に定めた。


1997年8月、貴陽南明老干媽風味食品有限責任公司が成立した。
学歴は皆無という農村出身の女性が、企業オーナーになった瞬間だった


ちなみに、小学校にも行っていない陶華碧は、文字を書くことができない
そのため、自分の名だけは書けるようにと、懸命に練習したという。
契約書などにサインしなければならないからだ



◆学問はないが、私には技術がある


茶やその他の味がついた飲み物は口にしない。

すべては、鋭敏な味覚を保つための努力


老干媽風味食品有限責任公司は、その後50種あまりの商品を発売しているが、いずれもヒット。
すべて陶華碧がOKした味だ。


苦労が多かった人生の過程で、彼女は意志の力物事の本質を見極める知恵を身につけた。


例えば、初めて大学卒業生を雇ったときのことだ。

事務関連の仕事をしてもらおうと思った。

彼女には到底できない仕事だからだ。しかし、まずやらせたのは会社の雑用。
その次には全国各地を回らせた。「ニセ商品」の摘発活動の現場にも関わらさせた。

本社では、事務関連の人材不足に悩んでいたが、彼女はあせらなかった。

大切なのは、企業活動の実態を知ってもらうこと
中途半端な理解では、長く留まって能力を発揮してもらうことは、難しい。


陶華碧は「よい刃物を作るためには、最初に十分に焼きを入れて、

最後の段階でもう一度研いでやる必要がある」と表現している。


高学歴者に対する無用の気づかいは、一切しなかった。
そして半年後、あらためて事務主任に任命。


ちなみに、この老干媽風味食品有限責任公司にとって初の大卒採用者、
王海峰氏は陶華碧の片腕として、会社を盛り立てる大きな役割を果たすことになる。



◆「おふくろさん」を困らせる奴は許さない


今どきの企業にしては珍しく、従業員のアパートをすべて無償で提供している。

勤務時の食事も無料。単に甘やかしているのではない。

彼女は地元密着型の企業を目指した


しかし、会社は貴陽市内といっても市街地からかなり離れた場所にある。
近くにアパートなどは見当たらず、飲食店も少ない。

企業の方針は方針として、「これでは社員が、あまりにも不便だろう」と考えたわけだ。


また、陶華碧は多くの従業員の誕生日を覚えていて、その誕生日には、

縁起物の「長寿麺」をふるまう。
社員を家族同様に考え、家族に対するように接する。これが、彼女の変わらぬ方針だ。


こんな話もある。会社の食堂で働く若いコックがいた。父母を早く亡くし、幼い弟がふたりいる。
しかし、酒好きタバコ好きで、毎月1000元の給料をほとんど使ってしまう。
ある日、陶華碧はそのコックをホテルのレストランに招待した。「息子や…」と話しはじめる。
社員に対して、彼女はいつもこのように呼びかける。


「今日は、好きなものを飲みなさい。いくらのんでもかまいませんよ。
でも、明日からはお酒とタバコはやめなさい。弟たちを学校に上げるために、

お金を貯めなければいけないでしょ。
私みたいに、字も書けない人にしようなんて、絶対にだめですよ」
と説く

コックはそこまで考えてくれたことに感動し、その場で禁酒禁煙を約束したという。


こういった心配りを、彼女は「感情の投資」と呼んでいる。


相手に自分の感情を投じれば、かならず「リターン」がある。

一人一人に感情を注げば、全員の気持ちが一丸になると、彼女は言う。


ちなみに、老干媽風味食品有限責任公司で、陶華碧を「董事長」と呼ぶ者はいない。
誰もが親しみを込めて「老干媽(おふくろさん)」と呼ぶ。


「おふくろさんを困らせる奴は許さない」というのが、社員全体の暗黙の了解になっているそうだ。

---------------------------------------------------------


「老干媽」会社の生産額は13億元。毎年の納税額は1.8億円。中国の私営企業第5位。
無学の農村のおばさんがここまでの企業を作ったのは、マジで凄い!!


カンブリア宮殿で出てこないかなと期待しています!!

明日は老干媽で料理作ろうかな。


四川料理修行の巻