こんばんは。
選択理論マニアの会 代表のnatsukoです。
先週末、参加させていただいた
日本ライフオーガナイズ協会のカンファレンスの報告の第二弾は
今回のために来日してくださった
アメリカのプロフェッショナルオーガナイザー
Judith Kolberg(ジュディス・コールバーグ)さんの基調講演から・・・
タイトルは
ライフオーガナイザーに必要な
Chronic Disorganizationの基礎知識
※Chronic Disorganization=慢性的に片付けられない状態
これこそ、今回のカンファレンスの目玉
従来の方法そのままでは、
オーガナイズの効果が図れないクライアントさんについて
柔軟な発想と思いやりを持って関わる方法を
具体的に教えてくださいました。
私も一人の臨床家として、
とても興味深く聞かせていただいていたのですが、
特に、印象に残っていることを二点ほど・・・
まず一つは、
「オーガナイズできない人たちは、
オーガナイズは完璧でなくてはならないと思っている」
とおっしゃったこと。
これは、うつ症状やメンタル不全の方にも共通している部分があります。
欠けた部分や失敗があると、
すべてが台無しになってしまうような感覚・・・
その「完璧でなくてはならない」という自動思考が
自分を苦しめているのです。
これは真面目な人だからこそ顕著になる症状です。
(そうなの…。アバウトで超いい加減な人は鬱にならないのよ…)
これに対してジュディスさんは、
ライフオーガナイザー自身の自己開示や
ときには作業をストップしてその人の心を労ることを
示唆してくれました。
そして、もう一つ。
ADDやADHDである方には
慢性的に片付けられない状態の人が多い
という情報を手にしたライフオーガナイザーは、
「もしかしたら、この方はADDなのでは・・・」
「もしかしら、私自身がADHDなのでは・・・」
というフィルターを通して見てしまいやすくなるかもしれません。
でも、その時に思い出すべきことは
ジュディスさんがおっしゃった
「診断するのはライフオーガナイザーの仕事ではない」
ということ。
これはカウンセラーとしても同じです。
病名はもちろん、○○障害という診断名は
医者だけがつけることの出来る特権を持っています。
(そして、○○障害という名称は多くの場合、
単なるラベルにすぎないということです)
臨床の中にあって、私はどうしているかというと、
クライアントさんが、どちらかの病院で
何らかの精神疾患の診断名をもらっていらっしゃったとしても
それは情報の一つとして受け止めています。
過度にそれにこだわっていると
もっと重要な手がかりを見落としてしまうことがあるからです。
選択理論を提唱した精神科医のグラッサー博士は
「症状は、その人が適切に
欲求充足できていないことを知らせてくれるシグナル」
だと言っています
そして、ジュディスさんが度々おしゃっていた
「クライアントが自尊心を取り戻すこと」
の具体的な手助けをすることこそ、
ライフオーガナイザーのできる支援であると思いました。
心理カウンセラーとして
全国のライフオーガナイザーとタッグを組んで貢献出来たら、
そんな素晴らしいことはないですね・・・
~LOカンファレンス考 その3 につづく・・・