シンシア(Sincère) 【フレンチ・北参道】 | ちこの暇つぶし

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2015年10月1日からアメンバー限定記事を交えて更新しています。
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【訪問日:2016.4】


昨年、惜しまれつつも閉店してしまった松濤のフレンチ【レストラン バカール】 さん。
私が初めてお伺いした2010年1月には既に1~2ヶ月待ちの人気店でしたが、あれよあれよと言う間に予約が全く取れない超・超・超人気店になってしまい、5年間で結局6回しかお邪魔することができずしょぼん

*Sincère(シンシア)*
しかし、当時から石井シェフの大ファンだった私の元に、先月「石井シェフが4月12日、ついに千駄ヶ谷に新しいお店をオープンさせる」という嬉しすぎるお知らせが届いたため、早速予約を入れ、私と同じぐらい石井シェフの料理が食べられる日を心待ちにしていた主人と行ってきました音譜

お店は、原宿から徒歩10分、北参道から徒歩3~4分の閑静な住宅街の一角に建つ、ビルの地下1Fにあります。

*店内*

バカールさんのこじんまりとしたアットホームな雰囲気も好きでしたが、

広々としたオープンキッチンの奥に広がるゆったりとしたテーブル席は居心地抜群。

インテリアに拘った素敵な空間ですが、肩肘張らずリラックスして楽しめるカジュアルフレンチ(ドレスコードはセミフォーマル)ですごはん

*グラスシャンパーニュ*
シャンパーニュで喉を潤した後は、

パンワゴンから好みのパンを2種選びます。
左上から時計回りに、バカール時代から一番人気の四角いブリオッシュ、金時豆のパン、カンパーニュ、、赤ワインのパン。

私はブリオッシュ&赤ワイン、主人はブリオッシュ&金時豆を選んだのですが、サーブ時に「せっかくなので3つ召し上がって下さい^^」と仰ってくださり、赤ワインと金時豆はシェアした状態で運んできてくださいましたごあいさつ

バカールさんでは豚のリエットだったものが、信州味噌を合わせたバターに変化。
このバターと相性が良いのは金時豆とカンパーニュだと思いますが、パンそのものの美味しさはブリオッシュと赤ワインに軍配が上がると思います。

*アミューズ*
石井シェフ自ら宮城に出向き、「これだ!!」と思って買い付けられたという、宮城の牡蠣マニア木村さんの牡蠣のムニエル。
食べやすいよう3つにカットされた牡蠣の上にはベルモットソース、春菊と赤紫蘇の芽に岩のりのチップがトッピングされていて、仕上げに柚子のパウダーをふりかけてくださいます。
あまりの美味しさに、出来ることならソースが僅かに残った殻を舐めたいと思ったほどラブラブ!
最初からハートをガッチリ掴まれてしまいました。

牡蠣のお皿が下げられると、下から本日のメニューが登場クラッカー
こういう思いがけない演出に、入店時に石井シェフが私達のことを覚えていてくださり、エントランスで暫し楽しくお喋りができたことで最高潮まで達していたハズのテンションが、また一段階Upしてしまいましたアップ

次の料理が運ばれてくるまでの間に、ストウブに入った車海老が運ばれてきて、

お水を入れ蓋をしたら、目の前で調理スタート。
車海老に程よく火が入るまで、このままの状態でテーブル上に置かれています。

二品目は、バカールさんで定番だった5つの味(苦味、甘味、酸味、辛味、旨味)のトマトの進化版。
以前よりも香りの広がり方が華やかになり、味わいも鮮明さが増した気がします。

蛤につぶ貝、雲丹などの貝類を、カリフラワーのムースとコンソメのジュレと混ぜていただきます。
一番上の泡の正体は蛤。
5つの味のトマトにカリフラワーと雲丹のカクテルと、バカール時代に感銘を受けた料理が続き、石井シェフの料理に飢えていたファンには堪りませんにこっ

テーブル上で調理中だった車海老が、金目鯛の炙りを従えて再登場。
金目鯛の炙りにはラタトゥイユと蛤の泡、車海老にはカリフラワーのムースとコンソメのジュレが添えられています。
少し面倒かもしれませんが、車海老は頭の中に詰まっている味噌までしっかり食べないと勿体無いです。

バカールさんと言えば蟹味噌のバーニャカウダ。
これをまた食べられる日が来るなんて、あまりの嬉しさに涙が出そうでしたうるうる。

五郎島金時にマイクロトマト、コーンスプラウトなど、聞き慣れない珍しい野菜を教えていただいたのもバカールさんだった気がします。

個人的に、これ以上のバーニャカウダソースはないと思っている、最高にして最強の蟹味噌のソース。
予約が取れずお店に行けないため、通販で何度かお取り寄せしましたが、やはりお店でいただくものとは美味しさが全然違いますある方の作品復元

シンシアバージョンのバーニャカウダは、野菜を食べ終えた後にお楽しみが待っていましたびっくり!
土から生えているイメージの中国野菜のトンナムルの新芽と、ちょっと分かりづらいですが中央に置かれた茸型のポルチーニのクッキー。
これ、どちらも食べられるんです!!

ミニたい焼きにしか見えませんが、フランスの伝統料理を元に作られた金目鯛のパイ包み。
たい焼きの餡この部分が金目鯛で、生地がサクサクのパイ生地と言えば、分かりやすいでしょうか?
ミニトマトとパプリカを合わせたソースに、イタリアのえんどう豆と帆立を合わせたものが添えられていました。

メインは沖縄の奥地、今帰仁村で育ったアグー豚の原酒の血を濃く継いだ今帰仁アグー豚のロースト。
筍や山菜、ホワイトアスパラガスなどと共に、お店のテラスで育ったハーブ類も使われています。
ここ数年で美味しい豚に出会う機会がぐっと増えましたが、この今帰仁アグー豚の脂の溶け具合には久々に驚かされました好

メインのナイフ(龍泉刃物さん )は好きなカラーを選ぶことができたため、

この日のコーデに合わせて私はオレンジ、主人はブラックにしました。

プレデセールは、蓬のアイスに日向夏のマリネ。

グランデセールは、テーブルでバラの花弁に魔法をかけ、

大人味のチョコレートアイスクリームとチョコレートをかけたクリームに添えれば完成。
【エスキス サンク】さんでいただいたデセールのような難しい美味しさではなく 、直感的に美味しいと感じるデセールです。

*ミニャルディーズ*

最後のミニャルディーズまで一切の妥協なし。
この内容で¥9,800(税・サ別)は、破格だと思います。
(お土産にいただいたトマトのマカロンも美味しすぎましたheart

シャンパーニュの後のワインはソムリエの牛島さんに一任し、料理とのペアリングを楽しませていただきました。

(ワインペアリング¥6,200/1人)

随所に石井シェフの遊び心が感じられるお料理たちは、【フロリレージュ】さんのように遊びすぎておらず 、日本の食材を匠に取り入れつつも決して和食寄りにはなっていません。
モダンフレンチ否定派の主人も大満足の、食後感の頗る高いしっかりフレンチですラブラブ

今月末からはランチがスタートし、7月からはコースが1種類から3種類に増えるなど、まだまだ楽しみなことがたくさん待ち受けているこちら。
オープンしてまだ1ヶ月弱にも拘らず、既に予約困難店の仲間入りを果たしていますが、近いうちに必ずや再訪します。
というか、月一で通いたいですきゃっ


Sincère

住 所:東京都渋谷区千駄ヶ谷3-7-13 原宿東急アパートメントB1F
電 話:03-6804-2006
営業時間:18:00~23:00
定休日:毎週日曜日・第1・第3月曜日
※月曜日が祝日の場合、翌日に振り替え
H P:https://www.facebook.com/fr.sincere/