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【国際通貨物語(その4)】 ドルが基軸通貨となった日

テーマ:国際通貨 2008年05月10日(土) 00時33分02秒

ポンドからドルに、基軸通貨が移動した日には明確な日付がある。


それは1944年7月8日である。


その日はブレトンウッズ会議が始まって1週間経ったばかりのとある1日で、その日に、IMF協定草案「第4条第1項」に、金との兌換性を「ドルだけに」保証することにする改正条件「修正4条1項」が加えられた。


この「ドルだけに」の表現が重要な意味を持つ。そして、このフレーズがその後の世界の国際通貨体制の帰趨を決定した。



基軸通貨ドルが形成されていったのは、IMF協定が明記した統一的な固定相場制を維持するために各国が金平価ではなくドル平価を選択し、ドルを介入通貨・準備通貨として使用したからである。


つまり固定相場制こそがドルが地域通貨からグローバルな国際通貨へと発展する最も重要なルートであった。


そして、この瞬間に基軸通貨はポンドからドルにその主権の座が移った。


基軸通貨ドルの形成は民間レベルでの国際取引から上向していったのではなく、ドル平価維持のため通貨当局が介入するといった公的レベルから下向して民間レベルでの国際取引へ波及していったのである。


その意味において、IMF協定は第二次大戦後のアメリカによる金独占と英米間の力関係の逆転の下で、ポンドからドルへの基軸通貨の交替を制度的に先取りするものであったと言える。



コメント

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1 ■無題

こんにちは

最近は通貨史ですか?
今の視点で見て「どうしてこうなってんだろ?」
と理由がわからない現象、制度、決まり等も
皆、過去長い時間にそれなりに理由があって
出来上がって来たものですよね。
ドルが基軸通貨になったのも、それ以前に
それなりに背景があってなるべくしてなったこと。

ところが一度は覇権を握ったものが、長い時間
をかけてゆっくり落ちて行くことがあり、それも
また歴史的必然。

今ユーロがやたら強いのも、それなりの背景が
ありますよね。通貨というものは、経済を反映
するとても面白いものですね。その意味で
通貨をめぐる歴史は楽しいですね。

2 ■通貨興亡史とカーボンマネー

おちゃさん、ようこそ。ご無沙汰です。連休はのんびりされましたか。

たった今有楽町で映画「靖国」を観て帰ってきたところです。

関心の高さを反映してか満席でした。内容は恣意性を排除しつつ、賛否両論、バランスをとってしかも冷静に観察しているのが強く印象に残りました。欲を言えば日本人の登場した人物が偏っていたキライもあり(特に靖国神者境内での日本人の太宗)、このまま日本人像を象徴するものとして世界の人々に解釈されるのは誤解を招きやすく日本人としても不本意だしやや危険かなとは思いました。驚いたことに、結構若い女性が多かったのが意外でしたが皆さん熱心に真摯に観てました。

そうそう、ご指摘の通り、「通貨興亡史」は単に経済や国際金融だけでなく国際政治の文脈で読み解いてゆくことが肝要で、それだけに奥が深いですね。

「温故知新」とも言いますが、いま関心が強い環境金融やカーボンマネーの国際通貨への進化発展可能性の議論をするにしても、過去の金融史から学ぶことは大きいと思ってます。

ナチスヒットラーがポンドの贋札を戦略的に大量増刷して英国の軍備調達力をそごうとした話はあまりに有名ですが、今回のカーボンマネーにしても英国があれほどまで熱心に世界に向けて発信しているのも、ユーロに代替しうる第二の基軸通貨をカーボンで創設して、ポンドの復権をカーボンで果たそうとしているといったうがった見方さえあるくらいです。あたらずとも遠からずだとは思ってます。

3 ■勉強になりました。

歴史を動かすのは、「真実」や「正しさ」でなく、やはり「力関係」や「政治的駆け引き」なんですね。

歴史の裏事情を見るのはおもしろいですね。

4 ■心の伸びやかさと気持ちの余裕

euro-envi さま、ようこそ、こんばんは!

そうですね、歴史上の事件で出来事って実は数人で出来上がってる部分って結構あるのかと思います。そして、結構一般には知られていない事実があり、その本質を見誤るととんだ誤解や失態を招く。

欧州は好いにせよ悪いにせよ老獪ですし、したたかですね。それが全て好いとも思えませんが、戦略的思考は少なくとも外交では必須ですね。

その一方我々日本人は結構正直すぎる部分があって、やりすぎる部分もある。それでいて全体が見えずに後で損な役回りをする羽目になることもある。裏舞台も知らずに本質を読み違える。

今回の京都議定書の議論でも、署名した後で、後悔している。ブーブー言っている。そして被害妄想になり疑心暗鬼となって自閉する。そうこうしているうちに世界はドンドン先にいってしまう。気がついた時にはそれは後の祭り。

それならどうしたら好いのか。

答えはいたって単純で、常日ごろから内外で諸外国の方々と接しているころが結構重要。テニスを一緒にしても、美味しいビールを飲んでも、ジャズを聴いても、何でもいいけれども、いろいろな機会で心を開いて正面から相手の目を見て話をすることが一番大事ですね。決して打算だけではなく、こうした豊かな心の交流からお互いの信頼が生まれ、お互いに一緒に新しいことをやってゆこうという話に発展してゆく。

こうしたヒトと人との交流から、大事なものが分かってくると思います。

そして、おそらく世界の歴史も結構こういった交流がベースに新しい約束事やアイデアが生まれてくるのかと思います。しかもたった数人で決まっていることが結構多いのですね。

そして何より大事なのはこういったコミュニケーションは英語やドイツ語の問題ではなく、笑いとかユーモアとか、心の伸びやかさと気持ちの余裕が大事だということですね。

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