2010年03月02日

「名ばかり専門業務」で派遣法違反、3社に改善命令 人材派遣協会理事長・副理事長の会社も

テーマ:ニュース


 本来、労働者派遣は臨時的・一時的な労働力の調整の仕組みであるという考え方から、労働者派遣では、業務の種類によって受入期間制限が異なっています。


 就業の場所ごとの同一の業務について、労働者派遣法施行令第4条に掲げる「専門26業務」等を除き、派遣可能期間(原則1年、最長3年)の制限を超えて継続して提供を受けることは出来ないことになっています。


 「専門26業務」については、以前は派遣期間が3年まででしたが、平成16年3月1日より受け入れ期間の制限が撤廃されています。


 しかし、派遣期間の制限がない「専門26業務」として契約した派遣社員を、実際には一般的な業務に就かせ、原則1年、最長3年の期間制限を超えて働かせているケースも多いようです。


 厚生労働省は1日、東京と大阪の人材派遣会社3社に対し、労働者派遣法に基づく事業改善命令を出したということですが、実態は専門26業務以外でありながら「専門26業務」と称して仕事をさせているケースが多くなっています。


 この3社は2005年以降、こうした違反により各地の労働局から是正指導を10回以上受けてきたとのことで、勤務台帳に実際とは異なる業務内容や就業時間を記載するなどしていたとのことです。


 「専門26業務」を列挙しているだけでは具体的な仕事の内容まで深くはわからないというケースもあるのでしょうが、解釈の仕方を歪曲したり、拡大解釈したりして、専門26業務以外の業務を「専門26業務」としている事案も散見されています。


 ちなみに「専門26業務」とは、以下のように定められています。

  1号 ソフトウェア開発の業務

  2号 機械設計の業務            

  3号 放送機器等操作の業務   

  4号 放送番組等演出の業務   

  5号 事務用機器操作の業務

  6号 通訳、翻訳、速記の業務

  7号 秘書の業務

  8号 ファイリングの業務

  9号 調査の業務

 10号 財務処理の業務

 11号 貿易取引文書作成の業務

 12号 デモンストレーションの業務

 13号 添乗の業務

 14号 建築物清掃の業務

 15号 建築設備運転、点検、整備の業務

 16号 案内・受付、駐車場管理等の業務

 17号 研究開発の業務

 18号 事業の実施体制の企画、立案の業務

 19号 書籍等の製作・編集の業務

 20号 広告デザインの業務

 21号 インテリアコーディネーターの業務

 22号 アナウンサーの業務

 23号 OAインストラクションの業務

 24号 テレマーケティングの営業の業務

 25号 セールスエンジニアの営業、金融商品の営業関係の業務

 26号 放送番組等における大道具・小道具の業務


ひらめき電球期間制限を免れるために専門26業務と称した違法派遣への厳正な対応(専門26業務派遣適正化プラン) (厚生労働省)


【関連記事】

ひらめき電球専門26業務派遣適正化プラン (2010年2月13日)


【記事】


 「名ばかり専門業務」で派遣法違反、3社に改善命令


 厚生労働省は1日、人材派遣最大手のスタッフサービス(東京都千代田区)など3社に対し、労働者派遣法に基づく事業改善命令を出したと発表した。派遣期間の制限がない「専門26業務」として契約した派遣社員を、実際には一般的な業務に就かせ、原則1年、最長3年の期間制限を超えて働かせていた。


 スタッフサービスでは、契約上は専門業務に指定されている「事務用機器操作」でありながら、来客の受け付けや記念品配布などの一般的な業務をさせた違法行為などが、五つの派遣先企業で計6人について見つかった。同社の本原仁志社長は「命令を真摯(しんし)に受け止め、雇用管理に関する取り組みが不十分であったことを率直に反省します」とのコメントを発表した。


 ほかに改善命令を受けたのはヒューマンリソシア(同新宿区)とヒューマンステージ(大阪市中央区)の2社。


 労働者派遣法の改正作業を進めている厚労省は、「専門業務の存在が期間制限の抜け穴になっている」との批判を受けて、派遣会社への指導・監督を強める方針を2月に示していた。


   (2010年3月1日 asahi.com)





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