風マリア -☆-

短歌とエッセイ -- by Masako Shiraishi --


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ギャンブルのよう・・・

何が起こるかわからない。


まだムサビの結果しかわからないけど、意味不明。結果としては、補欠、なわけだが、一般試験では落ちてるくせにセンター方式で補欠。ありえない。センターこそ英語ができなかったので、娘などセンター方式の結果など見もしなかったくらいだ。


敗因を予測すると、一般試験の学科の成績が悪かったから落ちた?

美大のくせに、学科で落とすとは・・・・

両方落ちていれば、力及ばず・・・と諦めがつくところを、センターで引っかけている。ありえない。


逆に考えると、この不景気で、美大進学者が減り、娘の周囲でも、ムサビや筑波大を落ちたら一般大学へ行くという受験生が多い。彼らは実技はあまりやらず、普通の受験生のように学科をメインにしているが、筑波大やムサビは学科の比重が高いので、芸大やタマビなどは受けず、美大も学科で勝負してくる・・・らしい。


実技が普通にできたとしても、あるいは仮に満点だったとしても、学科でかなり高得点を取らないと合格にはならない。つまり、合格最低点が高い。


そういう噂は聞いてはいたが、娘の試験結果を眺めると、本当だったのだと実感した。


ということは、ほかの噂も本当なのかもしれない。芸大はほとんど学科を見ないとか、タマビは足切りはあるが、下駄をはかせるために小論文を出しているとか。あるいは、キャンバスに香水をかけただけで芸大に通ったとか、過去の参考作品を真似して描いた現役が芸大に通ったとか、その手のありえないような話も結構本当なのかもしれない。


そのような傾向を予備校に読まれているがゆえに、このところ石膏や人物(ヌードだ、しかも!)を入試問題に出しているという噂も本当なのかも。


石膏像や人物だったら地方のアトリエや高校でもやっているからというのが理由らしい。東京の大手の予備校だと、若手の作家や参考作品をせっせと模写させ、しかも、似たような作品は通らないので、クラスごとに作風を工夫させているとか。


そういう大手の予備校を嫌っていたとしても、結果を見ると、ほとんどの学生がその手の予備校の出身者なので、そういう予備校へ行かないと合格しないとまで思われている。


いたちごっこなので、合格は運に左右されると思っている人も多いし、実際のところ、技術のある人が結構多浪していて、技術のない現役がひょいっと受かったり。


学校なら絵の技術などを褒めてくれるのかもしれないが、美大受験となると描けて当たり前なので、意表をつくところを狙わないと合格しない? 案外、普通の作品が通るとも言われているが、「案外」って何さと逆に訊きたい。


もしかすると、何かの賞を取るまで、ずっとこの調子が続くのだろうか。フランスの美術大学は10年間で、卒業はなく、何かの賞を取ったら、卒業というのをどこかで読んだけど、芸大や美大も似たようなものなのだろうか。


ムサビのほうが社会的、・・・・という言葉も実感が湧かない。

美術の世界って、ギャンブルに強い人が勝ち残っていくかのようだ。


芸大は受からないほうが普通なので、ムサビを学科で落とされて、娘は逆に開き直っている。浪人するのだったら、芸大は思い切り遊びたいらしく、あれこれ作戦を練っている。あ~、こうやって、あのヘンな浪人生の団体に紛れていくのかも。


でも、そうなるよね・・・ こんな試験だと。普通の受験みたいにまじめに勉強するだけでは落とされるだけだし、試験とは落とすためにある。


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受験の結果を待つだけというのは、つらいよね・・・

生殺し状態が続いている。

ましてや自分の受験ではなく、娘の受験の結果というのはもっと嫌だ。結局、自分で受けたわけではないので、手ごたえがわかるわけでもなく、それでいて気になるし、仕事なんてまるでやる気にならない。


それにしても、美大の入試期間って長すぎでしょう。後から受けた文系の子たちがどんどん結果が出ているというのに、こちらは相変わらず待ち時間が長い。それでいてこういう時代だというのに浪人の比率が相変わらず高いし、この後にまだ国立の受験を控えているので、相変わらずデッサン通いは続く。


推薦組は、すでに下宿を決めたというし、こちらは3月に入るまで何もできない。3月に入ったって、確定申告が終わるまでは何もできそうにない。学生会館の見学もしてきたが、締め切りが3月10日だというので、申し込むのを辞めた。最終発表が13日だから、10日の締め切りでは困る。


***


こういう最中、姑さんが元居た神戸の介護施設に帰った。こちらでは一人で外出させてもらえないし、医者へ行くにも送迎がないと行けないから、とうとう我慢ができなくなって帰った。


元々、こちらへ来たのは、向こうの職員が嫌だからというのが理由だったけど、まさか虐待で逮捕されるくらい酷いとは知らなかった。義姉によると、そういう話は前からあったらしいが、うちの姑さんは虐待に黙っているような性格ではないし、逆に職員や家族にストレスを与えるタイプなので、あまり関係ないとのこと。


骨折してもそのままにしているとか、自殺者が出ても隠しているとか、そういう話は聞いていたが、姑さんが言うことなのであまり深く考えたことはなかった。それよりも安い給料で当直までやり、うちの姑さんのようなわがままな年寄りの世話をしているストレスを考えると、わたし的には案外同情的にこの事件を考えている。


が、やっぱ、虐待はまずいでしょう。

やりすぎ。

それを警察に訴えた家族もすごい。

そういう話は前からあったけど、実際に警察沙汰にする決意というのは、家族のありようなんだと思う。認知症なのに自覚がないおばあちゃんの話を近頃まともに聞かなくなっているが、まるきり嘘ではないのだと反省。


いろいろあるなぁ・・・


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受験シーズンの到来。


今年は、娘が大学受験なので、落ち着かない。落ち着かないというより、他のことが手に着かない。


今にして思えば、中学受験は楽だった。小学校のときに、どつぼまでいってしまったので、高望みせず、地元の中学へ。難関校を狙うのと違って、気分的に余裕があった。そして、そのまま高校受験をスルーし、今に至る。


そして、大学受験。


相変わらず、東京芸大が第一志望だが、受験が近づくにつれて、壁の高さを痛感する。松井冬子は6浪して日本画科へ入学したというが、受験生の親としては、ノーリアリティ。親としては、多浪を続けるよりも、どこかすんなり美大に収まってくれることを願う。


となると、ムサタマか?


そうなると、学科が気になる。模試ではなんとかなるくらいの成績は取っていたはずなのに、センター方式では合格ラインに達しない。勉強のほうは学校まかせで、毎日絵ばかり描いていたのに、センターで好成績が取れるほうがどうかしている。


という、美大受験生特有のジレンマが我が家にも押し寄せ、落ち着かない。


アートに学歴は関係ないとか、いろいろ言う人がいるかもしれないが、バカ言ってんじゃない!と言いたい。


アーティストになることを望む親がどれだけいるのか?

親なんて単純だから、シンプルに大学へ入ってくれたら、自分の仕事が終了という気分。無事に卒業したら、幼稚園の卒園式を迎えたのと同じ気分で、肩の荷を少し下ろすのだ。


美大受験の予備校に通わせ、どこかの美大に押し込み、そのあと、造幣局に勤めてくれたほうが親孝行ではないか?


造幣局というのはアレだけど、版画の先生が言っていたのを真に受けた。就職先がないとかいろいろ言われている美大だが、社会的に考えて、そういう人がいないと困る、ということを言ってのけるには解りやすい喩えかもしれない。


というわけで、社会と言う枠組みの中ですんなり生きているほうが普通なので、所詮、親にとっては単なる大学受験。ジレンマは続く。



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ひさびさの休みという気がする。

大学受験の娘の送迎が週5回、台風とともにやってきた姑さんからの呼び出しの嵐、900グラムの赤ちゃんを産んだ職員の代わりの仕事量の増加、その他諸々・・・・

運転していても眠くなるほど、きつい。


来年になれば、と、近頃よく思う。

来年になれば、娘の受験も終わり、おばあちゃんも落ち着き、新しい職員も仕事を覚え、またぐうたらな主婦業に戻れるのではないかと想像する。


この前、久しぶりに近所の高齢者宅に呼ばれたら、朝から晩まで韓流ドラマを観て、その合間に家事をするという生活。あんなに朝から晩まで放送されているのかと今更ながら驚いたが、買い物すらドラマの合間にしなければならないほどで、1日があっという間に終わってしまうという言葉に嘘はなかった。忙しいわたしのことを心配して、帰りに夕飯のおかずまで用意してくれて、実家を思い出す。わたしにはすでにそうやっておかずを持たせてくれる親はいないので、懐かしい気がした。


***


夏に姑さんが来て以来、毎日のように呼び出され、呼び出しを無視すると仕事先まで電話やファックスが入る。妊娠中の職員がお昼休みに昼寝をしていると、ずっと電話が鳴りっぱなしだったと言っていた。夜は夜で、娘の送迎がある。合間に買い物をして、夕飯は毎日遅い。このところは10時過ぎというのも珍しくはない。


午前中、家にいたら、妊娠中の職員が出血したので、千葉県の病院まで送っていけとダンナから電話があった。急いで迎えに行ったら、元気そうなのであまり心配していなかったが、そのまま緊急入院になり、そこでは低体重児の出産はできないとのことで、転院先を探すことになった。わたしも妊娠中に同じようなことがあり、大したことはなかったので大げさに考えていなかったが、彼女の場合は、出血が止まらないので、結局、900グラムの赤ちゃんを出産することになってしまった。


実家が千葉県なので、千葉の病院で産むことにしたそうだが、出血しているのにタクシー代を惜しんでバスと電車で行くつもりだったらしい。それで仕方なく、わたしが呼び出されたのだが、後になって聞かされた話によると、トコトコトコトコ鳴るお腹の中の子どもの心音を聴き、元気な彼女を見届けてわたしが帰った後、家族が駆け付けたときには子どもが衰弱し始め、もし、バスや電車でのんびり行っていたら流産していたと医師に告げられたらしい。


入院のため、彼女とはしばらく連絡が取れなかったので、そういう話は後から知ったことだが、わたしはもっとのんきで、彼女のおかげで仕事からもおばあちゃんから久しぶりに解放され、せっかく千葉県まで行ったので、帰りに東京芸大の取手キャンパスを見学し、しょぼいキャンパスにがっかりしながら、教会へ行き、彼女のことがなければ教会へも行けない生活を考えながら、また仕事に戻った。


たまに届く教会からの連絡メールだけが唯一のつながりのような生活だが、誰もいない教会で、彼女と赤ちゃんの無事を祈る時間を過ごす。ほんの数分のことだが、わたしが教会を見捨てても、神さまはわたしを見捨てていないのだと感じた。


見捨てる・・・・・

いやな響きだが、皆が一生懸命に活動をする中、それを知りながら何もしない。御ミサにも行かない。無理をすれば行ける気もするのだが、無理をしないと行けないので、無理はしない。


高速道路の渋滞中、おばあちゃんから電話があり、「今、高速道路だから」と言って電話を切っても、また電話。(わたしを殺す気か?)


それでもお誕生日のお祝いをしたら、近頃、あまりおばあちゃんから電話がかかってこなくなった・・・


***


来年になれば、のんびりできるかな・・・・


(マラキ書、最後のページ)


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娘にパソコンを壊されて以来、仕事用のパソコンでネットに接続している。このパソコンを必要以上に起動する気には、とてもじゃないけど、ならない。


気がつけば、娘は受験生だし、おばあちゃんはとうとうこちらへやってくることになったし、わたしにとっては放射能より憂鬱かも。


教会へも、しばらく行っていない。日曜日にも娘のデッサンの送迎があるせいもあるが、御ミサと掃除以外にもサークルやボランティア、勉強会などなど、危険信号だ。ずっと行っていると、いるのが当たり前になってしまい、負担が増える。


***


同窓会は、楽しかったな。

不思議なことに、昔よりも皆と一緒にいて楽しい。普段はまったく会うこともなくなった代わりに、昔よりも友達という意識が強くなった。


卒業して以来、一人も友達ができなかったという友達がいる。職場の人間関係は最悪だったし、ママ友をつくっている暇がなかったし、「私は友達がいないの。家族がいれば充分だったから」とあっさり言う。


結局、今にして思うと、わたしたちは卒業後、似たような気持ちを共有しながら過ごしていたのだ。厳しいけれども、あの悪を排除したような特殊な環境の中で人間関係を築くことに慣れてしまったがゆえに、なかなか一般社会(?)に馴染めなかったのかもしれない。


一つ解ったのは、彼女のような厳格なカトリックの家庭に育つと、友情もまた信仰上の相互理解がなければ成り立たないということ。親切で親しくはあるが、信仰上の相互理解がなければ、友情というものを感じることができないのかも。公園で一緒に子どもを遊ばせているだけでは、単なる親しい知り合いになるのがせいぜいで、友達にはなれないのだろう。


極端だけど、仕方がない。感じ方は人それぞれ。九州出身だからかも。いまだに用心深いのかもしれない。


***


夏休みは、タヒチ。


飛行機は満席。ハネムーンのカップルが多いかと思いきや、それほどでもなく、逆に落ち着いたカップルが多い。年齢層が高いのかも。ほかのリゾートよりも旅費がかかるため、若い人たちには無理かも。夏休みのせいか、家族旅行の人たちも多かった。


水上コテージでなければ、ほかのポリネシアの島々と変わらない気もするが、エイやサメと一緒に泳げるところはすごい。泳いで海中のエイを眺めていたら、サメがわたしの真下を泳いでいった・・・


水コテの海へのはしごを上っていると、黒い小さなチョウチョウウオみたいなヤツが突いてくる。痛かったので噛まれたかと思ったが、単に突いてくるだけらしい。魚だったら逃げるのが普通じゃないか? 


へんな魚。


津波がきたら、一発で流されてしまいそうな環境だが、地形的に津波は来ないらしい。震災の前にホテルを事前購入予約してしまったがゆえにキャンセルできず、なんとなく気のりしないまま行ったが、素朴でのんびりできた。が、現地の日本人スタッフは、慇懃ではあるが、意地悪なお局的な性格丸出しの女性ばかり。毎日、新婚カップルばかり相手にしているのが原因か?


(ルカ 22. 39-46、 ヨブ 5. 1)

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