理想と現実②
テーマ:ニュージーランドさて、前回説明したNCEAなんだかすごい制度に思えますが、まだ新しいこともあって、問題がないわけではありません。
まずは評価方法について。外部評価は共通なわけですが(言わばセンター試験みたいな。)、内部評価は各学校のクラスの先生が行うわけです。これについては、NCEA側は評価項目を細かく決めているので、どの先生も同様の判断をできると謳っていますが、実際にはどうなのでしょう・・・?
また、外部評価についても、一つの科目の中にもいくつかの項目があって、例えば英語において、この項目の採点者は甘いのに別の項目の採点者は辛くて、公平性が保たれているとはいえないということがあるそうです。
また、これは容易に想像が付くと思いますが、アカデミックな科目にも実技的な科目にも同等の重要性を与えるという意義は分かるものの、当然のごとく、レベル取得のための難しさは、例えばダンスと外国語としての日本語では全然違うわけです。そのため、特にモチベーションの高い子を除いて、高校では、単位を取得しやすいダンスやドラマの人気が集まったのだとか。その中にはもちろんダンスを専門にしていきたいという子もいるのかもしれないけど、そうではない子がほとんど。ダンスを取るのはいいのだけど、彼ら、毎日1コマダンスをするのです。
どういうことかというと、大抵の高校において、高校のカリキュラムは6科目選択して同じ時間割が毎日続きます。(ローテーションしたりするけど。)科目によっては半期のものもあり。日本のように音楽を週1コマとかはまず不可能。なぜか?それは、NCEAのせいでもあります。というのも、音楽でNCEAを取得するためには、とても週1コマでは不可能。専門性が増してくるからです。そういうわけで、英語も数学も物理も地理も、音楽もダンスもドラマも料理も全ての科目が毎日1コマ、週5コマなわけです。
果たしてこれでいいのか?と個人的には思ってしまいます。どのような科目も同等に、というのは分かるものの、趣味程度に勉強するということができなくなってしまう。毎日ダンスしてもねぇ・・・。逆に選択肢が狭くなっているような気もしないでもない。あと、毎日同じ時間割では退屈という意見が日本人留学生の話では多かったかな・・・。
また、このNCEA実はかなり難しくて全体のレベル取得できる生徒は想像以上に少ないのです。たとえば、私の訪れた学校ではNCEA各レベルの取得割合が50%に到達するかしないか程度。そのため、何が起きているかというと、日本の大学受験による比較のような、高校別NCEA取得ランキングみたいなのが裏では起きているんですね・・・。どの世界も同じだ・・・。NCEA取得割合は公式に学校別に発表されるのですが、ある私立学校なんかは、NCEAの優の数の割合ランキングなるものを学校別に発表していて、それを自校のアピール材料にしています。(もちろん自校はランキングがかなり上の方。)
これを教育熱心な親は高校選択の判断材料とするわけです。ちなみに、前に述べたとおり、NZでは学校選択制を取っているものの、通学区内優先性を取っているので、人気校には、わざわざそのために学区内に引っ越す家庭なんかもあるそうです。そのため、人気校の周りの不動産の広告には「○○高校、学区内!」なんていう宣伝があったり・・・。
日本のような受験戦争はないとはいえ、NZもなかなか大変です・・・。


























