猫とは戦ってきた!番外編

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猫とは戦ってきた! 番外編: マジ噛み!


寝込みを襲われ猫に負けた話”(「猫とは戦ったきた!⑦」2006年8月27日)のついでに、思い出話をもう1つ。メモ

猫ではないが、やはり寝込みを襲われた”話です。ガーン

これは自分でも全然面白くない話で、笑えるところがないのですが、珍しい体験だと思うので……。にひひ



小動物は「甘噛み」なるものをするらしい。“力加減をして甘く噛む”というやつである。それはコミュニケーションの方法であり、愛情表現でもあるらしい。ラブラブ

私の飼っていた小鳥ちゃんもよく甘噛みをした。カジカジッと桜色の嘴で私の指先を甘噛みしたものだ。ヒヨコ

つぶらな黒い瞳をくりくりさせて、瞼の縁を鮮やかな紅色に染めて、カジカジカジカジ。薄紅色のちゅるちゅるした細い舌が時折指先に触れ、くすぐったくも心地よい。こいつぅ。かわいい奴っ! いやが上にも愛しさが高まる。ラブラブ!ヒヨコ

「甘噛み」なら猫と言えどもされてもいいかな……とさえ思える「魅惑の噛み」である。ラブラブ!

しかし、マジ噛みはごめん被りたいっ!プンプン




さて、あれは、今から十数年前、新婚当初のこと。ベル

緑のチンチン電車がのどかに行過ぎる、都心のとある閑静な住宅街の一画にある、詐欺のように狭い8畳1間のアパートに暮らし始めたときのことだ。メモ

(8畳だという部屋は、畳の数は確かに8枚あったが、畳1枚1枚がとても小さく、どう見ても部屋は実質6畳という狭さ。詐欺じゃ!ガーン

絵に描いたような安アパートで、埃が連日連夜、砂漠のように天井からぱらぱら落ちてくる。

1日経つと黒いTVの上には真っ白に埃が積もるのであった。ガーン



――思えば、このアパートのおかげで私は喘息になったのだ! カゼ

喘息の発作は、ヒューッ? と語尾上げの妙な呼吸音と共に突然やってくる。アップ

なんとか治まるかな、治めなくちゃ……と我慢していると、やがて息がほとんどできなくなり死にそうになる。ガーン

で、こうなってしまったら、病院へ行こうにもまともに歩くことはできず、言葉さえ発せられず、危機迫って救急車を呼ぶこと3回! 携帯携帯携帯

救急車は簡単に呼んではいけない! だが、もふ、死んでしまふっひっ!ってな状態ではついついお世話になってしまうのだった。(((( ;°Д°))))

3回目に病院に運ばれたとき、いつものように緊急治療室に運ばれ、「酸素を! 点滴を! 」などというドクターたちの声を遠ざかりそうな意識の中で聞き取りながら、「ひゅーっ、たずがったぁ~~~、ひひゅーっ、ぜ~」……と、皮膚呼吸さえ駆使して全身で辛うじて呼吸しているとき、(@Д@;

私の肩をとんとんと叩いて話しかけてきた男がいた。えっ

「あのー、お疲れのところすいませんが、アンケート、お願いできませんか?」と。何やら用紙を差し出してきた。私を病院へ運んでくれた救急隊員の人だった。ガーン

「は、はひっ……? ぜーぜー。なひ? ぜーぜー。」息絶え絶えに用紙に目をやると、「救急車をこれまでに何度利用しましたか?」などという質問が並んでいた。( ゚-゚)( ゚ロ゚)(( ロ゚)゚((( ロ)~゚ ゚

こんな時に、答えられるかぁぁぁっ! ぜーぜー。こっちは今にも息が止まりそうなんじゃぁぁぁっひぃぃ~ひゅーるるる。ぜーぜー。ショック!

ひゅーひゅー言いながら私は首をぐらんぐらん横に振った。ガーン

「無理ですか。そうですよねぇ……失礼しました。」と、救急隊員の人は申し訳なさそうにアンケート用紙を引っ込めて去っていった。オバケ

はひゅっ、はひゅっ、何なんら、ひったひ? ほんな状態で字など書けるわけ、なはろ? 文字などまともに読めるわけ、なはろ? 息がでひてひないんだよっ、こっひは! ひゅ~っ。カゼ

……と苦しさも手伝って、救急隊員の間の悪い申し出に怒りを感じたものだ。プンプン

が、

よくよく考えたら、安易にタクシー代わりに救急車を利用されたらたまったものではない。日本なら救急車は無料で利用できるが、それって税金で賄われているはずだ。頻繁に利用する人には、正当な必要性があって利用しているかどうか、チェックするのも彼らの任務なのだろう。メモ

が、

向こうの都合もわからないではないが、苦しんでいる最中の人間にアンケートなんて取るなーーーっ! 後日アンケートを郵送するようにするとか、色々方法があるだろうがっ?――ヽ(`Д´)ノ



おもわず話が反れました。埃舞い散るアパートに話を戻します。長音記号2

アパートの部屋は1階。窓の外には目の前に2mほどのコンクリートブロックの塀が迫っていて、外から部屋の中を覗かれる畏れはない。洗濯機置き場と、多少洗濯物を干すスペースもある。キラキラ

部屋の窓は床まである大きなものだったので、狭い部屋にいても、窓を開ければ安心してささやかな開放感を味わえた。キラキラ



で、よく晴れた日曜日、その日一日中暇だった私は、家事を一通りこなすと、一息ついて窓を開け放ち、初夏の爽やかな昼下がりの風に吹かれていた。キラキラニコニコ

我がアパートは埃だらけだが、ご近所は昔ながらの一戸建てが多く、手入れの行き届いた庭木も多い。街は柔らかな緑に満ちていた。キラキラクリスマスツリーキラキラ

そのおこぼれで、我が“埃アパート”にも、そよそよ、さやさや緑色の風が届く。クローバー

気持ちがよい。天使

で、その狭い部屋の小さな畳の上に風に吹かれてごろりと横になっていたら、いつの間にか寝入ってしまったらしい。ぐぅぐぅ
 


――もうお気づきのことと思うが、私は実によく居眠る。風に吹かれりゃ居眠る。乗り物に乗れば居眠る。机の前に座れば居眠る。本を開けば居眠るのだ。そういや、昔ピアノのレッスンを受けていて、先生を横に練習曲を弾きながら居眠っていたことさえあった。(目が覚めたらどこを弾いているのか分からなくて、弾く手が止まった! それまで先生はまさか私が居眠っているとはお気づきにならなかった!)ぐぅぐぅ――



話がまた反れてしまった。本筋に戻ろう。とにかく、気持ちがいいので私は畳の上にそのままごろりと横になって居眠ってしまっていた。(@ ̄ρ ̄@)zzzz

と、深くさわさわと心地よい眠りの奥から、キラキラ

カシカシカシカシカシカシカシカシ、カリカリカリカリカリカリ……

手の甲やら指の辺りがくすぐったいような、痛いような、痒いような……?

うう……ん?

まだ深い眠りの中から抜けきれないで、ちょっと手を擦ってみる。

カシカシカリカリが止まった。 

……気のせいだったか? むにゃむにゃ……。オバケ

が、しばらくして、再び、

カシカシカシカシカシカシカシカシ、シャカシャカシャカ……

カジカジカジカジカジカジカジカジカジカジカジカジカジカジ……

カカカカカカカカカッガシガシガシガシガブリガブリガブリ……

むにゃ~? 痛いなぁ。痒いなぁ。痛いなぁ。……痛い? うん。痛いぞ? えっ

なぜ?????????!?

……待てよ? なぜに「カジカジ」?

カジカジ」って何?(?_?)

私は瞼はまだ開かないものの、意識だけはようやく眠りから醒め、何か異様な事態に気がつき始めた。ドクロ

なにやら私の両の手がカジカジカジカジしている? 痛いような、くすぐったいような……?

なぜに?

「訳がわからない」――ということが人間には最も恐ろしいことではないだろうか。!!

私は体は動かさず、恐る恐るまず目だけを開けてみた。メガネ

天井が見える。キラキラ

私は仰向けになって畳の上に寝ていたのだ。

両手を腹の上で組んで、まるで棺桶に入れられた人のようなポーズで寝ていた。オバケ

で、問題は腹の上に組んである両手だ。

その両手の上で今問題は起こっている。

その両手の上、組んだ指や手の甲の辺りがカジカジカジカジしている? 温かく柔らかくふかふかした感じもあるが、痛痒い? いや、痛い、痛いっ! 確かに痛いっ! (-"-;A

私は体はそのままにして、恐る恐る今度は首だけぐぐぐと持ち上げ、己が腹の上をみやった。むっ

腹の上に組まれた両手が乗っている。グッド!

そして、その両手の上には……?

リス!!えっしっぽフリフリ

体長15cmほど(尻尾を入れず)のシマリスが一匹、私の両手を一心不乱にカジカジカジカジガシガシガシガシしてるじゃないのさっ!

マジ齧り」である 「甘齧り」なんて優しいもんじゃない!( ゚-゚)( ゚ロ゚)(( ロ゚)゚((( ロ)~゚ ゚

何食べてんのよぉぉぉぉーーーーッ!?柔道

人間である私がいるのに、リスが我が家に入り込んだこと自体驚きだが、そのリスが人間である私を食べようとしている? !!!!

あわわわっ!ショック!

私は慌ててリスを払いのけた。

リスはいきなり意識を取り戻した私に驚き、飛びのいた。

が、窓からすぐに逃げるでなく、畳の隅でこちらの様子を窺っている。

なんだ、こいつ? 隙あらばまだ私を食べようというのか?プンプン

舐めんなよ! いや、齧んなよ!プンプン

(もう散々舐められ齧られた後のようだが……指がひりひりするぞ!しょぼん

出て行ってくれ!!プンプン

私はリスをとっとと外へ出そうと追い立てた。

しかし、リスは方向音痴なのか、窓とは反対の冷蔵庫の下だとか、本箱の裏だとか、妙なところにばかり入り込んでいく。

こうなりゃ、捕まえちゃる!むっ

とさらに追い詰めたが、これがまたすばしっこい!

方向音痴のくせにすばしっこい!

リスなんて触ったことがなかったので、どの程度力を入れてよいのかわからない。

で、ちょっと捕まえても、びくびく触るので、すぐにつるりっと逃げられてしまう。

狭い部屋なのに、リスと追いかけっこすること1時間。

だぁぁぁぁ。もう疲れた! と追い回すのを止めてみた。ガーン

すると、しばしこちらの様子を窺ってから、リスは窓から飛び出して、2mほどもあるコンクリートの塀を一気に登り、あっという間に塀の向こうに姿を消したのであった。アップ

やれやれ。天使



この珍客は二度と我が家にはやってこなかった。おそらくどこかのペットのリスが逃げ出したのだろう。

しかし、なぜにいきなりリスなのだ?はてなマーク

しかも、なぜに人をマジ齧るのだ?はてなマーク

なぜに私はリスに食べられなければならないのだ? (あのまま眠り続けていたら、おそらく私の手の肉は今頃齧り破られていたことだろう。)はてなマーク

あるいは、私を“前歯を研ぐのに丁度よい大木”と勘違いしたのだろうか?クリスマスツリー

どのみち、猫に限らず、私は小動物に舐められる運命なのだろうか……!?ガーン
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猫とは戦ってきた!⑧

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猫とは戦ってきた! ⑧



猫の習性についてはよく知らない。ナゾの人

猫が人間の頭の上に登るという行為は、どういう意味があるのだろうか?はてなマークにゃー



ある時、バス停で妙な猫に出会った。えっ

目が完璧に濁った黄色なのだ。猫は普通目の中に縦長の瞳があるでしょ。

それなのに、その猫には瞳がなかったのだ! 

眼面一面、くすんだ黄色一色!ガーン


思わず、なんじゃ、この目は? とまじまじと顔を突き合わせて見合ってしまった。メガネ

どうやら向こうは、目は見えているご様子?

なんじゃ、こいつは? ってな顔で、しかし、くすんだ黄色いブラックホールのような表情のない目で私を見つめて、ちょっと小首をかしげていた。ネコ

うーん。かわいいのか、かわいくないのか、ちょっと気味悪いのか、悪くないのか……微妙な奴。むっ

くすんだ黄色といっても、汚いわけではない。まるでインクの吸い取り紙のように、全てを吸い取ってしまいそうな妙な吸収力を感じさせもする。キラキラ

じーっと見ていると、やがてくすみが収まって透けて見えてくるような期待を持たせるような……。星空

キラキラ

あるいは、ひょっとして、病気? 人間の「白内障」同様、猫の「黄内症」なんてあるのか?

体長50cmほどあるなかなか大きな猫だ。もうご老体なのか?!?


うーん……。シラー


構うまい
。(今日のところは見逃してやるぜ……とっとと帰んな。)と、肩で風切るように顔を離すと、その猫のことは無視して、バス停のベンチに腰掛けてバスを待つことにした。得意げ


すると、その猫がベンチの上にひょいっと乗ってきたかと思うと私の膝の上に乗ったえっ

「おいおい。確かに目と目で見詰め合ってしまったけれど、そんなに仲良くしようと言った訳ではないんだよ。ガーン」と言って、猫を膝から追い払おうとすると、素直に猫は膝から降り……ダウン

たかと思うと、ひょいっと私の肩に乗りやがってえっ

おいおい。何してるのっ! そんなとこ乗るな! っていうか、乗れんでしょ。あんたみたいな大きな猫、私の肩には乗せ切れないよっ!プンプン

っとびっくりして肩から下ろそうとすると、

猫はなおも私をよじ登り、頭の天辺に乗りやがった!えっ

おいっ! 何考えてるんだっ! 首が重いじゃないか。ぐらぐらしてお前を落としてしまうじゃないか。危ないぞ。降りたまえ!
パンチ!


しかし、猫は私の狭い頭頂部にしがみついて、頑として下りようとしない。にゃー

何なんだ? 何なんだ? ショック!

これは……懐いているのか?!?

いや、それにしては、まだ懐くほどの会話も交わしていないぞ?むっ

それに、懐くなら膝の上だろう?ラブラブ



私の頭の上に乗るということは、私より強いぞ! というアピールのつもりか? 勝利のポーズか?  にゃーガーン

私を征服したつもりか? メラメラ

さっきの“眼飛ばしっこ”で、自分が勝ったとでも言いたいのか、この猫は?プンプン


ハッ! もしや、私の頭の天辺でおしっこしようと企んでいるんじゃないだろうね? これは……いままでに例のない攻撃だ! えっDASH!



頭の天辺から猫のおしっこ……その危険に今まさに晒されていると思うと俄然私は慌てた。ショック!

どんなに猫を捕まえようとしても、猫はぐにゃぐにょ動いて私の手を逃れ、私の頭の天辺から動こうとしない。
にゃー
ショック!

いててて。髪をひっぱてる、ひっぱってる! おいっ! しがみつくな!ガーン

首を前に後ろにぶるんぶるん振ってみても、猫は私の肩に足をちょっとかけてはバランスをとったりなどして、結局頭から下りてこない。しょぼん



ど、ど、ど、どーすりゃいいのだ?はてなマーク

はたから見たら、バス停のベンチに、頭の上に大きな猫を乗っけた変な女が座っているわけだ。
にゃー
ガーン

いっそ、立ち上がって振り落としてやろうか? しかし、立ち上がると頭の位置が高くなって、猫の落下距離が大きくなって怪我をしやしないか?むっ

(今思えば、そのくらいのことで猫が怪我などしないだろうが、その時はうろたえていて、頭が働かなかった。しょぼん



頭に大きな猫を乗っけたまま、もはや下手に動くこともできず、私はベンチに腰掛けたまま固まってしまった。ドクロ

なんという状況……。ど、ど、ど、ど、どーしよう……?台風



と、間もなくバスがやってきた。バス

ほっ。バスがベンチの前でぴったり止まり、ドアが開く。クラッカー


「バスが来たよ。はい。下りて! 私はこれに乗るんだから!かお

と言ったら、あら、不思議。猫はするりと私の頭から下りたではないの。虹

「よし、よし。バイバイ。」ニコニコ

猫とようやく離れられて、ほっとしながら逃げるようにバスに乗ろうとすると、

今度はその猫、私と一緒にそのバスに乗ろうとするじゃないか!にゃー足あと

「おいおい。お前は乗れないよ!」 えっ
と注意しても、猫は

「いんや。乗る!にゃー」と私を見上げて言う。

仕方ない奴だな。ガーン

猫の体をひょいと抱いてバスの外へ放り投げる。

が、すぐに猫はバスの階段へ足をかけて乗ってこようとするにゃー足あと

「ダメッ! お前は乗れないの。乗らなくていいのっ! ベンチに居なさい!」プンプン

叱り付けると、

「なんだよ……。だめなのかよ……。なんだよ……。にゃーむかっ

ってな実に不満そうな顔をして、猫はバスの階段を下りた。ダウン


それ、今のうちに! と後ろを振り返らずバスに乗り込むや、バスのドアがプシューッと閉められた。

振り返ると、猫はもうベンチの上に座ってそっぽを向いていた。にゃー



あの猫は、もしかしたら、あのベンチにやってくる人間を捕まえて、なんとかバスに乗ろうと企んでいたのではなかろうか。メガネ

どうしてもバスに乗らなければならない用事が、あの猫にはあったのかもしれない……?メガネ

走り出したバスに揺られながら、あの濁った黄色い目がなんだか悲しく思い出されたことであった。天使



今回は、勝った! ……と言えるのかどうか、自分でもあまりわからなかった。とりあえず猫を振り切ったのだから、勝ちか?ニコニコ


……と思ったが、さて空いている席に着こうと顔を上げたら、バスに乗っていた他の乗客たちが、みんなにやにやしながら私を見ているではないか!えっ

あああっ! この人たちに私と猫の会話が丸聞こえだったね!?ガーン

あじゃーっ! さぞかし、変な女と思われたことだろう!しょぼん

途端に我に返って恥ずかしくて、穴があったら入りたい状態!ドクロ

ぐぎぎぎぎ……。やっぱり、猫、憎し!
パンチ!
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猫とは戦ってきた!⑦

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猫とは戦ってきた! ⑦


猫と戦ってきた私だが、戦わずして負けたときもあるガーン



先輩が論文に追われ、いよいよ締め切りが迫ってきたとある日、友達と2人で徹夜で清書のお手伝いをすることになった。メモ

(因みに、先輩は男性。友達と私は女性。男1人に女2人、学究の徒として実に情熱的な一夜であったと言っておこう。ラブラブ

考えたら、男性の一人暮らしの部屋に泊まったなんて、私はその時が生まれて初めてだったのに……なんて味気ないことだ。ドクロ

まともなものを食べた記憶も出した記憶もない。ほとんど飲まず食わず出さずで清書しまくっていたのかもしれない。)柔道



先輩の下宿先は東京の静かな住宅街にある小さなアパートの1階の部屋だった。家

窓からはすぐ外に出られるが、そこはコンクリートで固められた狭いスペースで、何もない。猫の通り道ほどの空間だ。チューリップ黄

先輩の部屋は6畳ほどあったのかもしれないが、あちこち本の山で人間の動けるスペースは少ししかなかった。

辛うじて空いている部屋のスペースをほとんど占めてしまう小さなコタツに3人頭を並べて座り、清書開始!グー



ひたすら原稿用紙に書き込む。書き込む。メモ

夜を徹して清書!清書!清書!メモ

意識朦朧としつつ、とにかく清書!ショック!メモメガネ



で、なんとか夜が明ける少し前には清書もほぼ完成!ベル

やれやれ~。お疲れ~。ちょっと一休みしようか。コーヒー

締め切っていた窓を目一杯開けて、まだ夜気残る朝の空気を入れる。

何か飲もう。そうだ、ユンケルでも買ってこよう! ということになった。ひらめき電球


で、先輩と友達は近所に買い物に。私は部屋で留守番をすることにしたにひひ

開け放った窓から薄暗い朝の風がかすかに入ってきて、気持ちがよく、キラキラ星空

つい、うとうとと私はコタツにうっぷして居眠りをしてしまった。ぐぅぐぅ

ほんの10分か15分ほどのことだ。イカリマーク



おいおい? なんだぁ? これはぁ!? どうしたんだぁ?メラメラ

驚いた先輩の声で目が覚めた。えっ

「はへ?」 私も驚いて、目を擦り擦り、ガーン

見ると、コタツの上に広げられていた出来上がりほやほや”だった清書原稿がぐしゃぐしゃになっており、えっ

どの原稿用紙にもどろんこの猫の足跡がぺたぺたついておる!
足あとにゃー

なぜ猫の足跡?ガーン

私も何が起こったのか、訳がわからない。ショック!



見渡すと、コタツの周りの床に置いてあった清書原稿用紙にも、猫の足跡が点々と付いている!

つまり、猫が窓から部屋に土足で(?)入り込み、コタツにへばりつくように寝入っている私の周りをぐるりと歩き回り、おもむろにコタツの上に乗り、私を前にして、せっかくの清書原稿を堂々と踏みにじって去っていった……ということらしい。ガーン

原稿用紙はただ踏んだだけではなく、足首をにぎゅにぎゅっと捻って踏みつけたでしょ?ってくらい汚く皺ができていた。えっ

あぢゃーーーーっ! ずびまぜん~! 謝るしかなかった。とんだ留守番だ。しかし、とんだ侵入者だ。ガーン


しかし、先輩は優しいお方で、怒りもしなかった。ベル

それより、その猫はもう何年もここらに現れる猫なのだが、一度として部屋に入ってきたことがないのだという。クマ

先輩は猫好きで、猫が窓のすぐ下に来ると「おいで、おいでドキドキキス」と誘うのだが、猫は頑として寄ってこないのだそうだ。クマ

窓を開け放していても、入ってきたためしがないのだそうだ。


それなのに、私が一人で寝ていたら入ってきた。ガーン


「これは、君は相当な猫好きにだからに違いない!クマ」 という話になった。

冗談じゃありませんよ。私は「猫と戦う女」。猫を脅したり追っ払いはしても、猫をかわいがったことなどありませんよ。猫は嫌いなんですよ。プンプン

と、いくら説明しても、先輩納得せず。クマ

「いーや。猫好きに違いない。そうじゃなけりゃ、あの猫が部屋に入ってくることはない! 嫌いだ、嫌いだと言って、本当は好きなんだっ!」と譲らない。クマ

長い付き合いの友達も、私と猫の戦いを知っているので、「そうなんですよ。この人は猫に怖いんですから~。猫が本当に嫌いなんですよ~。ウサギ」と証言してみせる。

が、「いーや。猫好きに違いない!クマ」 と先輩。

どうやら、先輩は自分につれない猫が、後輩ごときに懐いてきたと勘違いして悔しかったようだ(?)。むっ

いや、そんなことより、今、問題は猫に踏み汚されてしまった原稿用紙をまた書き直すのかということだガーン……と暗澹たる思いでいたら、それはご容赦願えた。チョキ

後は何とかなるということで、我々後輩はユンケルをご馳走になって失礼したのだった。ニコニコ

(夜明け前、24時間営業の店にユンケルを買いにきた男と女。先輩と友達は店員から妙な目で見られたそうだ。猫には舐められたが、留守番していて、よかった……。天使



「餌までやろう」という普通の優しい猫好きの人には寄りつかず、“猫と戦う”私が寝入っている隙にやってきて、人が苦労して書き上げた清書原稿を踏みにじり、足跡付けまくり、去っていった猫……。にゃー

これってやっぱり、私が猫に喧嘩を売られた! ということではなかろうか。
グー
そして、うかつにも今回は負けた……ということなのだろう。ガーン爆弾

人の寝込みを襲う猫、卑怯だ! プンプン

しかも、私のではなく、先輩の大切な原稿を踏みにじるとは……卑怯すぎるぞ!メラメラ



――その後、先輩がどんなに窓を開けていても、やはり猫は部屋に入ってこないとのことだった。(やっぱり、猫は私を狙ったとしか思えない……。)ガーン



おまけ懺悔:

あとで分かったことだが……、

その先輩は谷崎潤一郎を論じていた。そのうち、『刺青』を論じた章で、主人公の彫師「清吉(せいきち)」が、私の朦朧とした徹夜の頭の中で、「捨吉(すてきち)」となってしまったらしい。えっ

よって、ある時点から、その先輩の論文は、「清吉は……」「捨吉は……」「捨吉が……」「捨吉に……」と、「捨吉」のオンパレードだったそうだ。ガーン

これまた、申し訳ないっ! しょぼん

ま、無事に論文は通過されたので、めでたし、めでたしであった。

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猫とは戦ってきた!⑥

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猫とは戦ってきた! ⑥


私は雀など、小鳥を見ているのが好きだ。チュンチュンおしゃべりしながら餌をついばんでいる雀はかわいい。ヒヨコニコニコ

その小さな体に似つかわしくないほどのドデカ糞をビヒャッと垂れられても、しょーがないなぁ、大した糞だねぇ~♡ と、愛おしくさえ思える。チョキラブラブ

小鳥に限らず、大鳥も、中鳥も好きだが。ででっぽーぽーのハトだけは嫌い。ガーン




ある時、ちょっとした茂みで、猫が妙な格好をしているのに出くわした。えっにゃー

前のめりになって、腰を落とすようにして、文字通り、抜き足……差し足……と、一歩一歩そろりそろり、じりじりと動いてはぴたっと静止して、じーっと前方の様子を窺っている。メガネ

一心不乱に前方に全神経を集中している。長音記号2

何だろう? と見ると、猫の前方にはかわいらしい雀たちが何も知らずに無邪気に餌をついばんでいるではないの!えっ

おのれ、猫! あの雀たちを狙っているな?パンチ!

(それにしても、みごとに“獲物を狙うポーズ”だ。その点だけは褒めてやろう。べーっだ!


猫はいよいよ射程距離にきたらしく、前身をさらに低く、腰はちょっと上げて、スタート前のスプリンターよろしく、今にも襲い掛からん体勢に入った。えっ

そうはさせじ! 猫っ! プンプン

またも私は、だだだっと駆け寄り、ダダンッ! と大地を蹴った。柔道

雀たちはびっくりして飛び立った。猫もびっくりして飛び去った。ロケット


ふっ。勝った……。
チョキ

猫とは戦ってきた!⑤

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猫とは戦ってきた! ⑤



猫の習性についてはよく知らない。ブタネコ


ある時、蝉のけたたましい声が聞こえてきた。見ると、猫が蝉を捕まえていた。えっ

地面にぺったりと寝そべるようにして、猫はまるでリラックスしている。その手元で蝉のけたたましい悲鳴は起こっていたのだった。ネコ

あ~あ~。ようやく日の目を見たと思ったら、猫の毒牙にかかったか! 蝉よ、哀れ! しょぼん

とは思ったが、猫だってお食事しなければならない。ナイフとフォーク

しかたないね……と思っていると、これがまぁ、呆れたことに猫は蝉を食べないじゃないか!えっ


蝉にちょっと噛み付いてみたり、ぷにぷにした両手で弄んでいるだけではないか!ガーン

猫が手をちょっと離すと、蝉は「ジッ……(今だ)!」とばかりに必死に飛び立つのだが、次の瞬間、真剣白羽取りのようにして、はしっと猫が両手で蝉を挟み取り、またも手中で弄ぶのだった。アップダウン

そういえば、猫は食べるためではなく、小動物をいたぶって遊ぶということを聞いたことがある。これかっ!ガーン

蝉はなんとか猫から逃れようと悪戦苦闘していたが、けたたましいその鳴き声はみるみるうちに力なくなってきた。オバケ

おのれ! 猫! 食べずにいたぶって殺すのか!プンプン

怒りに震え、そっと猫に近づき、いきなりダダンッ!と大地を踏み鳴らしてやった。

柔道ビビクンッとして猫は逃げていった。アップ


ふっ。勝った……。ニコニコ


(しかし、蝉はすでに力尽きていた。どうせなら、もっと早く救出してやればよかった……。こんな後味の悪い思いを私にさせる猫、憎し!
ガーンネコ