2014年4月京都の春 2婆の旅

2014年、4月に、2婆(姉・私)で、京都に花見旅行に行ったときの覚書です。




23 神泉苑(シンセンエン)の恵方社の罠




神泉苑は、
日本で唯一の恵方社(エホウシャ)」をも有していた!∑ヾ( ̄0 ̄;ノ




善女龍王の拝殿のすぐそばに、
井戸の出来損ないのようなお社がっ。(((゜д゜;)))

恵方社


恵方社(エホウシャ)」なるお社だった。Σ(・ω・ノ)ノ!




この円い台の上にちょこんと乗った古ぼけたお社(祠?)に、
歳徳神(トシトクジン)なる神様が祭られているらしい。Σ(・ω・ノ)ノ!


平成26年の恵方(いい方角)は、寅卯(東北東)の方角です。
その方角に向かって礼拝し、幸福を授かってください
。」音譜

って。(=◇=;)



確かにお社は東北東を向いていた。右上矢印
ふむ。今年の恵方は確かに「東北東」だったよね。
と思い出し、拝礼。(。-人-。)


おおおおっと?えっ
「拝礼」となると、
ついお社に向かってしてまうじゃないか。あせる


東北東を向いているお社に向かって拝礼した私は、
「恵方」とは間逆の西南西に向かって拝礼してしまった。あせる
ダメジャン。(><;)


お社にお尻向けて、恵方に拝礼するなんて、なかなかできないっしょ。パンチ!
ついお社に向かって手を合わせるでしょーがっ。あせる
こ、、、これは、恵方社に潜む罠ではあるまいかっ。(゜д゜;)
(お社と並ぶようにして、恵方を向けばよいことなのだが、そのときは、そんなこと、思い浮かばなかった。汗

恵方社って、実は我々に恵方を向かせないための罠ではないのか?(´_`。)
(……な訳あるまいが。)


それにしても、神泉苑で、なぜに「恵方」なのだろうか?はてなマーク



「恵方」というと、関東では、ここ10年くらい前から「恵方巻き」ブームが起こり、
“福を招くために(?)”、
“2月の節分に「恵方」を向きながら恵方巻きを食べる”音譜
という習慣が俄かに定着してきた。


“恵方を向いて恵方巻きを食べる”って、なんだかイベントとして楽しいので、
ついついやってしまう。( ´艸`)

“願い事をしながら食べ、食べている間は口を利いてはいけない”禁止
というのも、ゲーム感覚で楽しい。( ´艸`)


しかし、
改めて考えるに、
恵方=いい方角」って、何だ?はてなマーク







……ってんで、例の如く、後日調べる。ガーン



「恵方」とは……

その年の歳徳神(としとくじん) のいる方角で、
その年の干支によって決められます。
めでたく良い方向とされ、
陰陽道(おんみょうどう・おんようどう・いんようどう)での考え方です
。」
(「みんなの知識 ちょっと便利帳」より)



神道でも、仏教でもなく、「陰陽道」!∑ヾ( ̄0 ̄;ノ





陰陽道とは、

太古に発生した中国の民間信仰で、
天の動きと人の世の動きには関係があるという思想(天人相関)に立ち、
万事に吉凶を天文の変化から予知し、
これによってどう対処してゆくかを決めるものです

(「陰陽道について」より)


キトラ遺跡にもその影響は見られるらしいから、
古墳時代から日本に輸入されていたらしい陰陽道。(=◇=;)
平安時代には、かなり定着していたことだろう。
(平安時代には有名な陰陽師、安倍晴明だって輩出されているのだから、ね。('-^*)/)



で、
歳徳神(トシトクジン)とは、


陰陽家(おんようけ・いんようか)で年の初めに祭る神で、
その年の福徳を司るとされます。
歳徳神のいる方向を恵方(えほう)、または明(あき)の方(かた) と言い、
全てにおいて吉とされます。
」(「みんなの知識 ちょっと便利帳」より)

歳徳神1

面長、ロンゲの女性のようだ?(-^□^-)
前髪を下ろしている神様って、珍しいよね?
ぼさぼさロンゲが、ちょっと私に似ているわ。γ(▽´ )ツヾ( `▽)ゞ


歳徳神2

長髪をアップにしている姿も描かれていた。
でも、前髪はあるよね。おかっぱ






ウィキペディアには、さらに、由来が記されており、サーチ

歳徳神の由来には諸説あり、
『簠簋』
(ホキナイデン←安倍晴明が編纂したと伝わる“占いの専門書”らしい。)では、
牛頭天王
(ゴズテンノウ)の后・八将神(ハッショウジン←方位の吉凶を司る陰陽道の8大神の総称らしい。)の母の頗梨采女(はりさいじょ)であるとしているが、
これはでたらめであるとの批判もある。

また、牛頭天王が須佐之男尊と習合したことから、
その妃の櫛稲田姫とも同一視される。


わかりにくいので、整理すると、あせる(デタラメかもしれないが)



歳徳神=頗梨采女(はりさいじょ)=牛頭天王の后
=八将神(八王子神)の母



ということは、

八坂神社で祀られているのは、牛頭天王【夫】、男の子
神泉苑の恵方社で祀られているのは、妻の歳徳神(頗梨采女)。【妻】女の子

ううむ。祇園祭り(御霊会)で、八坂神社と神泉苑は
結ばれるべくして結ばれていたのか?赤い糸




おまけに、

歳徳神=「八大竜王の1柱で、娑竭羅龍王(しゃかつらりゅうおう)の娘」

とな!


つまり、

歳徳神は、

8人(神?)の子の母親で、
祇園精舎の守り神とも言われちゃってる牛頭天王の妻で、
沙竭羅竜王(しゃかつらりゅうおう)の娘


ん? ……「娑竭羅龍王(しゃかつらりゅうおう)」むっ
どこかで見覚えが……?DASH!


……って、探したら、

去年、浅草寺で、高村光雲の彫刻で、見ていたー!Σ(=°ω°=;ノ)ノ
(「どそくはどうでせう?」)

さからりゅうおう

(浅草寺では、「沙竭羅竜王(さからりゅうおう)」読んでいたのだ。あせる)
仏教の8大龍王のひとつとされてる。(=◇=;)


仏教界の龍王の娘が、陰陽道の神様となってるってことか?はてなマーク




それに、
神泉苑で祀られている「善女龍王」は、まさしくこの「8大龍王」の1つだったはず。
(「神泉苑の雨乞いバトル」)


歳徳神にとって「善女龍王」は“お父さんのお仲間”じゃないか!ヽ(*・ω・)人(・ω・*)ノ
なんか、繋がってるなー。ラブラブ

それにしても、歳徳神の父、沙竭羅龍王は、
東寺の空海が雨乞いをしたときに、西寺の守敏によって封じ込められてしまっていた、ちょっと情けない(?)龍王だったのね~。f^_^;



とにかく


陰陽道の正月の神、恵方を司る神、歳徳神。
又の名を、頗梨采女(はりさいじょ)。

その夫は、
神仏習合の神、牛頭天王。

歳徳神(頗梨采女)の父は、
仏教界の龍王のひとつ、娑竭羅龍王(しゃかつらりゅうおう)。



……ううう。今回も、ここらが限界。ギブアップ。ヽ((◎д◎ ))ゝ
訳わからん。あせる

牛頭天王
(ネットより拝借:牛頭天王)





ネットで動画を見つけたので、貼り付けておこう。
恵方の改め式



毎年大晦日の晩に、神泉苑では、恵方社(祠?)の向きを
「新年の恵方」へと変えるらしい。リサイクル
つまり、円い台の上で、360度回るお社なのであるね。(。-人-。)





神道、仏教、道教、儒教などの中にじんわりとうまく浸透したらしい陰陽道。チョキ

21世紀の今も、我々は、それが「陰陽道」から来ていることと意識しないままにも、
恵方を信じ(たい気持ちになり)、ラブラブ
恵方に向かって、いいことがありますようにと祈願し、(。-人-。)
日照れば雨乞いを龍王に願い、(。-人-。)
何か不吉なことがあれば、誰のせいだ?と誰かを悪者にせずにはいない。ガーン


陰陽道だろうが、仏教だろうが、神道だろうが、道教だろうが、儒教だろうが、キリスト教だろうが、拝火教だろうが、イスラム教だろうが、
ブードゥー教だろうが、etc……

日本人は、いいトコ取りが得意で、
結局寛容であるというか、
ぶっちゃけ、いい加減というか、
祈れればなんでいい……ちゅーか、
縋れるものは藁でもいい……ちゅーか、
楽しければなんでもアリ……ちゅーか、

人間の(特に日本人の?)信仰性というか、何かを信じ縋る体質というのは、
何千年たっても変っていないものかもしれない……?
いまだに「占い」は毎日のように、どこかしらで報じられているしね。

          つづく

*途中「龍」と「竜」と、漢字の使用がごっちゃになっちゃった。どんまい。^^;