2006-02-28 18:20:41

パンク侍、斬られて候/町田康

テーマ:
町田 康
パンク侍、斬られて候

パンク侍って何よ?いや、よく分からん。

最後まで読んでみたけど、よく分からん。

一応ラストにそれっぽいこと書かれているけど、よく分からん。

でも、その分からなさ加減がある種パンクを表しているのかもしれない。

だってそーいうもんじゃない、パンクって?

なーんてもっともらしいこと書いたけど、やっぱよく分かんねえよ!

ってことで町田康「パンク侍、斬られて候」


町田康初の時代小説ってことでいいのかな、これ?

いや時代劇モンであるのは正しい。

だけど時代小説愛好家が読んだら、

「こんなのが小説!?けしからん!!」と言われること間違いなしの作品なんだ、これ。

そーいや最近出した「告白」も時代劇モンらしいけど、ありゃあどうなんだろ。

まあ、そんなことはさて置き、

時代小説なんだけど、相変わらずの町田節のため、

文章は滅茶苦茶、カタカナや英語も当たり前のように飛び交う始末。

人をおちょくってるとしか思えない文章、そしてストーリー。

「腹ふり党」何だよそれ?

これぞ町田康ならではの時代小説!

ってか町田康しか書かねーよ!こんなの!

ああ、何たるアホな小説なんだろ。

あ、ちなみに今までの全部ホメ言葉ね、ホメ言葉。


終盤の展開に関してはもはやカオス。

馬鹿と猿の戦い。んなアホな。

でも、よく考えたら町田康が「町田町蔵」として登場した80年代のパンクシーンはこのカオスっぷりと同じものがあった気がする。

ステージでは豚の生首や内臓、生理用ナプキンが飛び交い、全裸での演奏なんかもあった、

あのどこまでも過激だった頃のパンク!

そう、この小説は正にあの頃のパンクを象徴した作品なのだ!

ってテメー、その頃、まだ生まれて間もない頃じゃねーか!

なのにパンクを分かったふりすんじゃねーよ、ボケが!


えー、少々暴走しすぎたな。

これも町田康の影響だ、きっと。

書いてて悪ノリしすぎた。

ともかく、先ず一度読んでみりゃ、分かるはず。

いや、分かるかなあ?

まあ読んでみて。

AD
いいね!した人  |  コメント(5)  |  リブログ(0)
2006-02-20 21:18:42

MOMENT/本多孝好

テーマ:

本多 孝好

MOMENT

 

「最後のお願い。もしも今年と同じような夏がきたら、その時は私を思い出して。バイト代は出さないけど」

「思い出さないよ」と僕は言った。「絶対、思い出さない」

「思い出して」

僕の反論を見越したかのように電話の声は言った。

「きっとよ」 (FIREFLYより)

自分が死ぬとしたら、その時に何を考える?

んなこと言われてぱっと僕には思いつかない。

じゃあもう一つ質問。

もし死ぬ間際に一つだけ願いをかなえてくれるとしたら、何を願う?

僕ならば、何を思い浮かべるだろう。

今のところ思い浮かぶことは誰かと会うことかもしれない。

それが誰か、大切な友人かもしれないし、昔傷つけた人かもしれないし、

またそれとは違う誰かかもしれない。

まあ、そんな「かもしれない」僕の願いはここではどうでもいい。

 

もしそんな死ぬ間際に願いを叶えてくれる人がいたとしたら?

今回紹介する「MOMENT」の主人公がそうだ。

という訳で久々の読書感想。

本多孝好の「MOMENT」。

 

主人公・神田が掃除夫のバイトで働いている病院に伝わるある噂、

死を間近にした患者の願い事をかなえてくれる必殺仕事人がその病院にはいるという。

そんな必殺仕事人伝説をある出来事がきっかけで神田は受け継ぐこととなる。

そんな彼と4人の患者たちとのストーリー。

その願い事は時に切なかったり、あまりに幼いものだったり、悪意を伴うものだったりと様々だ。

 

主人公・神田、彼の存在がこの作品には欠かせない。

一見クールでスマートなように見えるけど、

結構義理堅かったり、頑固だったり、

願い事をかなえていうなかで怒ったり、やるせなくなったり、切なくなったりする人間臭い奴なのである。

そして依頼を通じて彼自身も少しずつ成長していく。

そんな彼の幼馴染として登場する森野の存在もまた欠かせない。

神田とぶっきらぼうなやりとりを交わしつつも、

時に彼や彼の抱える悩みの核心を射抜くかのような言葉を発したりする大事な存在である。

好きだなあ、このコンビは。

 

個人的には「FIREFLY」が傑作。

主人公じゃなくてもずるいって思うよ、あんなラストは。

切ないって、あれは。

もちろん、他の話も十分に面白いけど。

文章も読みやすくて爽やかで優しい作品なので是非ともどうぞ。

AD
いいね!した人  |  コメント(4)  |  リブログ(0)
2006-01-06 23:20:54

チルドレン/伊坂幸太郎

テーマ:
伊坂 幸太郎
チルドレン
 
「俺たちは奇跡をやってみせるってわけだ。
ところで、あんたたちの仕事では、奇跡は起こせるのか?」 (チルドレンⅡより)
 
昨日の「オーデュボンの祈り」に続いて紹介するのはこれ。
陣内という人物を中心に描かれる5つのストーリー。
作品は陣内の学生時代の話(「バンク」「レトリーバー」「イン」)
彼の家庭裁判所の調査官になってからの話(「チルドレン」「チルドレンⅡ」)の2つに大きく分かれる。
そして話はどれもが彼の周りにいた人物の目線から描かれている。
 
正直な話をすると最初は「死神の精度」「重力ピエロ」に比べると地味な印象があってか、
そこまで面白いとは思えなかった。
ただ、2度目に読んだ時、
「ああ面白いじゃん、この小説!」ってちゃんと思えた訳。
恐らく当時は「死神~」「重力~」=伊坂作品ってイメージがあったためか、
フィルターがかかってちゃんと読めなかったのかもね。
相変わらず伏線の貼り方が上手くて、
その伏線が回収されていくのを楽しんだり時々感心したりしながら読めたよ。
ってか何より注目すべきは陣内!
もうやつの存在なしにこの小説は語れない。
(ちなみに僕がお世話になっている流石奇屋ヒットさん お気に入りのキャラだったりします)
一言で言ったら滅茶苦茶、支離滅裂、型破り!
彼の発するでたらめな論理や言動の一つ一つがおかしくて、
くすくす笑いながら読めちゃってさ。
でも時々放つセリフがとてつもなくカッコよくてたまらない!
それでもやっぱり滅茶苦茶だけどね。
まさに奇跡。
ただ救おうと思って救っている訳じゃないんだろうけどね、この人は。
 
他の作品に比べたらゆったりとした平穏な作品。
特別さはないかもしれないけど何だか好きになれる作品でした。
 
 
他の伊坂作品へのリンクはこちら
 
「オーデュボンの祈り」の感想
http://ameblo.jp/channel83/entry-10007531867.html
 
「重力ピエロ」の感想
http://ameblo.jp/channel83/entry-10007025428.html
 
「死神の精度」の感想
http://ameblo.jp/channel83/entry-10006456031.html
AD
いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(0)
2006-01-05 23:25:48

オーデュボンの祈り/伊坂幸太郎

テーマ:
伊坂 幸太郎
オーデュボンの祈り
「未来は神様のレシピで決まる」
 
年明け一発目に紹介するのは去年に引き続きの伊坂作品。
ってこれ、去年の年末に読んだやつなんだけどね。
ちなみに「チルドレン」「砂漠」も年末に読んでいたりする。
 
読んでてルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」を想像してしまった。
言うなれば伊坂流「不思議の国アリス」か?
そう思ったのは多分、出てくる風変わりな登場人物のせいだろう。
ついでに言えば、出だしのバニーガールのくだりはアリスの白うさぎを連想させる。
ただ、夢オチでしたというオチはない。
 
ふとコンビニ強盗未遂を犯し、パトカーから逃げた主人公、伊東。
その途中、意識を失い、
気がつくと外界との接触を閉ざした誰も知らない島、
荻島に彼はいた。
どこか非現実的な島、変わった人々、
そして未来を知る喋るカカシ、勇午。
伊藤が島に着いた翌日、何故か勇午は殺されていた。
未来を知っているはずのカカシはどうして自らの死を防げなかったのか?
 
「これはミステリーとして有りなのか?」って最初思った。
だって殺されたのは人じゃなくてカカシじゃん!
殺人事件ならぬ殺カカシ事件?
何だよそれって。
でも、読んでて不思議と勇午がカカシなんだけどカカシのように思えないんだけど。
多分人間でもカカシでもなく「勇午」っていう一つの存在なんだろうな。
 
非現実的なおとぎの世界とその住人達を非現実だと思わせながらもどんどんと読ませていくんだから、
しかもこれ、デビュー作でしょ。
大したもんだよなあ。
 
ラスト、様々な登場人物の行動が行なわれるべきして行なわれたもの、
与えられた役割なんだと分かった時はとても気持ちがよかったです。
これも一つの「神様のレシピ」ってやつ?
読み終わった時は優しい読み心地でした。
 
という訳で今年も楽しみです、伊坂幸太郎。
 
あっ、ちなみに「重力ピエロ」ではその後についてちょっとだけ語られたりもしていますんでそちらも是非。
 
「重力ピエロ」の感想はこちら
http://ameblo.jp/channel83/entry-10007025428.html
 
「死神の精度」の感想はこちら
http://ameblo.jp/channel83/entry-10006456031.html
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2006-01-02 21:11:00

チャンネル83 BOOK OF THE YEAR 2005

テーマ:
突然行なう2005年度私的ベストブックを決めるこの企画。
とりあえず去年読んだ本のなかからベスト5という形で選びました。
なお対象はあくまでも去年初めて読んだ本。
去年再読した本に関してはNGとします。
(ちなみに今回は金城一紀「GO」、乙一「GOTH」がその対象)
そんな訳でまいります!
2005年度、チャンネル83 BOOK OF THE YEARベスト5の発表!
 
第1位
金城 一紀
レヴォリューションNo.3
 
第2位
金城 一紀
フライ,ダディ,フライ
 
 
第3位
伊坂 幸太郎
重力ピエロ
 
第4位

伊坂 幸太郎

死神の精度

 

第5位

金城 一紀
対話篇

 

う~ん、まあある程度予想してたけど、金城、伊坂作品がベスト5を占める形に。
1,2位は金城一紀のゾンビーズ・シリーズ。
「レヴォリューションNo.3」は落ちこぼれ高校生、ザ・ゾンビーズの活躍する青春小説。
「フライ,ダディ,フライ」は去年映画化もされたシリーズ第2弾。
中年サラリーマンと彼を鍛えるゾンビーズのひと夏の物語。
ゾンビーズシリーズは去年自分が読書にはまる一つのきっかけにもなったんで特に愛着が深いです。
ただ、「レヴォリューションNo.3」のほうがよりがむしゃらで爽快感があって好きでした。
そして何よりもゾンビーズメインだけあって愛すべきゾンビーズのメンバーの心情がより深く描かれていたためにこうなりました。
 
3,4位は去年の11月以降、急激に個人的注目度を高めた伊坂幸太郎がランクイン。
「重力ピエロ」は仙台で起きた連続放火事件をめぐる、遺伝子と家族の絆をテーマとした兄弟ドラマ。
「死神の精度」は一週間の調査によって対象の死を決定する死神「千葉」と彼が調査した6人との物語。
個人的には「重力ピエロ」のほうがより物語としてより深く、そして鮮烈だった気がしたんで3位にランクインしました。
 
5位は再び金城作品から「対話篇」。
ゾンビーズシリーズから一変、「静」のドラマを描いた作品。
切なくて暖かい、静かに染み入る作品です。
 
という訳で以上が今年のベスト5でした。
とりあえず去年は金城、伊坂作品が占めた訳ですが、
今年はどうなるか?
恐らく怒涛の伊坂作品のラッシュが続くことになりそうな今、
伊坂作品が1位になるのか?
それとも他の作品が1位になるのか?
楽しみです。
 
ちなみに他に候補となった作品
金城一紀「SPEED」
伊坂幸太郎「オーデュボンの祈り」「チルドレン」「砂漠」(いずれも未紹介)
石田衣良「エンジェル」
町田康「くっすん大黒」
村上龍「69」
吾妻ひでお「失踪日記」
糸井重里「ほぼ日刊イトイ新聞の本」「海馬」
など。 
 
 
明日は音楽編です。
いいね!した人  |  コメント(4)  |  リブログ(0)
2005-12-12 22:34:01

重力ピエロ/伊坂幸太郎

テーマ:
伊坂 幸太郎
重力ピエロ
「本当に深刻なことは陽気に伝えるべきなんだよ」
「重いものを背負い込みながらタップを踏むように」
 
「死神の精度」の次に読んだ伊坂幸太郎作品。
もう完璧にはまった。
ヤバイです、伊坂幸太郎。
 
「遺伝子情報」を扱う会社に勤める兄の泉水と母親がレイプされたことで生まれた弟の春、
そんな半分しか血の繫がっていない兄弟が仙台で次々と起こる放火事件の謎を追って調べていく。
犯行現場とその付近にあるグラフィティアートの関係。
そして遺伝子・・・。
 
ユーモアを交えつつ次々と読ませていく文体、
徐々に明らかになる伏線の謎、
それだけでも面白い。
けれどこの作品の根底には重力にも似た重いテーマがあると思う。
正直、僕には春のやったことが悪いこととは思えなかった。
「正しくて、悪いこと」そうとしか言いようのないことだと思う。
一見ひょうひょうとしている彼、
だがその内面ではきっと自身の生のルーツに対する苦しみがあったはずだ。
だからこそあそこまで性的なものを憎むようになったとしか思えない。
彼はまさしくピエロだったんだ。
笑顔の仮面の下に苦しみを隠した、そんなピエロだったんだろう。
 
「重力」とは僕らを縛り付けるあらゆる法則や既成概念をさしている言葉だと思う。
そんなものに縛られずに行動していた春もまた、
結局は「遺伝子」というものに縛られて生きてきたんだろう。
そしてその呪縛から彼を解き放ったのは何よりも父の一言と兄・泉水の存在だったんだろう。
そういった兄弟の、そして家族の物語なんだ、これは。
 
読んだあと、何かを突き抜けたような爽快感を味わえました。
 
 
 
ちなみにこれを読み終わってから「死神の精度」の「旅路を死神」のとあるシーンをもう一度読んでみた。
伊坂作品は他作品からのゲストが出演することで有名らしい。
で、「死神の精度」を読んでこの作品に興味を持ったんだけど、
改めて読んでみて「そうか、そういうことだったのか!」とあの2人の会話シーンの重大性に驚いた。
まさかあのシーンでの彼の行為があのきっかけだったとは・・・。
詳しくは読んでご確認を。
 
あっ、どうやら「重力ピエロ」にもゲストが何名か出演している模様。
その内の1人が主人公の作品は現在読んでいる途中です。
 
 
「死神の精度」の感想はコチラ
http://ameblo.jp/channel83/entry-10006456031.html
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2005-11-25 20:49:29

死神の精度/伊坂幸太郎

テーマ:
伊坂 幸太郎
死神の精度
 
「俺が仕事をするといつも雨が降るんだ」
 
よく行く流石奇屋ヒットさん のところで紹介されていた一冊で、
ちょっと興味があったのでこないだ借りてみました。
対象者の「死」に関して「可」か「見送り」かを7日間の観察によって決めるのが死神の仕事。
主人公である千葉もまたそんな死神の一人。
彼と対象者たちが織り成す6つのストーリー。
 
主人公の死神・千葉のキャラにやられました。
仕事に対してはともかくクール。
「死」をそれ以上のものでもそれ以下のものでもなく、
あくまでも「仕事」として捉え、淡々とこなしていく。
考え方もやはりクールでシニカル。
なのだがどこかずれている。(本人は至って大真面目なのだとか)
それがおかしくて笑える。
また音楽を何よりも愛し、それがなくなることを何よりも恐れるような奴。
(死神の連中は全体を通じて音楽を好むらしい)
ここら辺がミョーに人間臭い。
音楽好きでシニカル、自分と似ているかもしれない。
 
個人的には「死神と恋愛」「死神対老女」なんかが好きだ。
あっ、「死神の精度」のラストに見せる千葉の気まぐれも好きだったりする。
ラストの作品「死神と恋愛」で他のストーリーが伏線となったのは驚かされた。
(死神風に言うのなら「ほぉ」か?)
そーいや「旅路を死神」では同作者の別作品からのゲストも登場しているらしい。
そっちの作品も確認しないとな。
いいね!した人  |  コメント(1)  |  リブログ(0)
2005-11-22 18:05:31

エンジェル/石田衣良

テーマ:
石田 衣良
エンジェル
 
ようやく紹介できる石田衣良のエンジェル。
実は既に読み終わってたんだけど、なかなか紹介できなくてねー。
 
何者かによって殺され幽霊となってよみがえった主人公。
何故か死の瞬間から2年前分の記憶を失った彼は
事件の真相を求めるべく動き出す・・・。
ってのが大まかなストーリー。
 
死後の世界の設定が面白い。
とんでもないデタラメな設定ではなく、
ちゃんと設定に理屈があるため納得して読めるのだ。
で、そんな死後の世界なんだけど、読んでみるとなかなか面白そうだ。
毎日自由に映画や音楽を楽しんだり、空を散歩したり・・・。
案外死後の世界もいいんじゃないかって思えてくる訳さ。
(もちろんまだ死にたくはないけどさ)
実際主人公も死後の世界を楽しんでいたし。
 
後盤、大事な女性を守るために主人公は敵と戦うことを決意するんだけど、
その姿は切なく、けれど(いや、だからこそ?)カッコいい。
そんな彼に僕は徐々に引き込まれてしまった。
そしてラスト、主人公は全ての真相を知る。
そしてその上で彼がとった行動・・・。
 
詳しくは本を読んで自分の手で確認して下さい。
エンジェル、面白いです。
いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(0)
2005-10-12 23:41:02

へらへらぼっちゃん/町田康

テーマ:
町田 康
へらへらぼっちゃん
 
以前、「くっすん大黒」でも紹介した町田康のエッセイ集。
今でこそ作家として高い評価を得てはいるけど、もともとこの人、パンク歌手な訳よ。
で、鳴り物入りでデビューしたはいいものの、出した曲は泣かず飛ばず。
あー、だったらもうなんもやんねーよ!
そんな感じで一切の仕事を放棄。(完全に放棄した訳じゃないんだけど)
そして何をするかと言えば昼間から酒を飲んで、一日中時代劇の再放送を見る始末。
まるで町田康作品に登場する主人公(金がないくせに変なこだわりを持った男)を地でいくかのような日々。
そんな自身の日々を綴ったエッセイ集がこれ。
ありのままの日々を分かりやすくかつ面白く仕上げた内容となっとります。
多分笑うこと、必至。
何だか落語的なものさえ感じさせてくれるね。
ただエッセイだからこそ面白おかしく読めるけど、これが現実だとしたらそうとうハードでないかねえ?
でも、そんな日々を客観的に捉えて一切の悲壮感を出さずに読ませるんだから、スゲエよ、この人。
 
とまあ何だかんだ理由をつけて書いたけど、結局のところ、この人の作品は理屈ぬきに面白いんだよ。
え、何でかって?
そりゃあ彼がパンク歌手だからだよ。
パンクに理屈なんていらないだろ?
そーいうことさ。
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2005-10-05 21:59:14

対話篇/金城一紀

テーマ:
金城 一紀
対話篇
 
この世界は素晴らしい。僕は無傷で生還するだろう。 (花より)
 
金城作品のなかじゃ異色の作品。
ある男の数奇な運命と恋愛を描いた「恋愛小説」、
末期ガンの男の復讐を描いた「永遠の輪」、
青年と老弁護士のドライブによる旅を描いた「花」、
3つの中編からこの作品は成り立つ。
(ちなみに作品中には「SPEED」にも登場した上原彩子と谷村も登場、作品自体はこっちの方が早いけど)
 
どの話も「対話篇」という題が示すように、ある人物と他の人物の対話を軸に話が進んでいく。
ちなみに金城作品というと、独自のユーモアと疾走感でおなじみだけど、この作品に関しては別です。
 
いつものウイット感やユーモアを感じさせる一方、
それまでの「GO」やザ・ゾンビーズシリーズにおなじみの疾走感やがむしゃらさがこの小説にはない。
あるのは静けさや切なさだ。
こんな小説も書けるのかと思わされた。
 
金城作品ってがむしゃらでスピード感のある作品であるのは事実だけど、切ないシーンも多い。
(例えば「GO」「レボリューションNo.3」「SPEED」においては主人公の大事な人間の死が深く作品中に関わってくるし)
この作品はそんな金城作品の切なさが強く出た作品なんじゃないだろうか。
そんな切ない運命や記憶、それさえも慈しみ、受け入れて生きていく力をも描いた作品なんだと思える。
だからこそ切なくもどこか優しくていとおしい作品なんじゃないか?
いいね!した人  |  コメント(1)  |  リブログ(0)

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。