「17年間」の「サッカー人生」で「初」の心境。
「2008年7月25日(金)」
「この国」にて、僕は突然、とあるプロサッカーチームから「契約破棄」されるという、
「ありえない!」事件に巻き込まれました。
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→「『1年8ヶ月間』の沈黙を破り…。ついに、『この瞬間』がやってきた… 」
それから愛する「ホンジュラス」のために、「人生最大の決断 」を下し、
「史上空前のドタバタ劇 」を経て、僕は「中国入り」しました。
しかし「中国入り」が「北京五輪開幕の前日」と遅れてしまったため、ホンジュラス五輪代表サッカーチームを公式に手助けするために必要な「北京五輪オフィシャルIDカード」は入手できず、スタジアムでホンジュラスを応援しながらホンジュラスからやって来たメディアや観光客の通訳などを務める事となりました。
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→「『オリンピック』の壁。会う事さえできないのか…? 」
→「北京オリンピック開幕セレモニー!全ては『ホンジュラス』のために… 」
そして試合の方は「イタリア戦 」「カメルーン戦 」「韓国戦 」に3連敗しグループリーグ敗退が決定…。僕にとっての「北京五輪」も、ここで幕を下ろしました。
この一連の流れの中で、僕は未だかつて味わった事のない心境を迎えていました。
なぜだか分からないのだけど、
「サッカーやりたい!!!」
…という強い気持ちが湧いてこないのです。
オリンピックという大舞台で活躍する、かつて共に汗を流した「アミーゴ」たちの勇士を
スタジアムで直に目の当たりにしても、
「サッカーやりたい!!!」
…という強い気持ちが湧いてこないのです。
今までの自分だったら、当然のように「アミーゴ」の活躍に大きな刺激を受けて、「ヨシッ!俺もやっちゃるで!」という心境になったはず…。しかし、今回は違った…。
また、かつてだったらスタジアムに限らず、TVでサッカーを見ていても、
「自分がGKだったら、どうするかな?」
…とか考えながら、感情移入して試合を見ていたのですが、何とそういう気持ちさえも湧いてこないのです。
「サッカーがやりたくない!!!」
…というわけではないのです。
ただ、
「サッカーやりたい!!!」
…という強い気持ちが湧いてこないのです。
こんな心境になったのは、「17年間」の「サッカー人生」の中で「初めて」の事です。
「突然、契約破棄になった事件のショックがまだ残ってるのでは?」
…という声もあるのですが、それは違います。
僕は、あの事件に関しては「ショック」を受けていません。以前も書きましたが、あんな酷いチームを離れられて、むしろ「スッキリ」してるくらいなのです。
ただ…。
あのチームに居た時、本当に尋常じゃないほど劣悪な環境で、治安が悪いのはもちろん、2部練でハードな練習をするのに「1日1食」しか食べれない日があったり、毎日、狭いボロいベッドを2人の選手でシェアして寝たり(枕も無し)…もっと前には「北斗の拳」&「終戦直後の日本」状態の地獄絵図のような場所での生活…最強危険エリアで「3度、死にかけた」経験 …などの極限状態を経る事で、
「何で、こんな思いをしてまでサッカーを続けないといけないのか?」
…という「疑問」が出てきたのは、事実です。
「Windows Live」のブログ の方から3年間、ずっとご覧になって下さってる方々ならご存知かと思いますが、これまでも世界各国で、ありとあらゆる修羅場を経験し、何度となく「引退の危機」に追い込まれ、それでもその度にすぐ「ヨシッ!次!」と頭が切り替わり、チャレンジを続け、時には「夢実現」し、ここまで進んできました。その原動力となっていたのが、
「サッカーやりたい!!!」
…という強い気持ちだったのです。
これまでだって、別にやりたくないのに、嫌々モチベーションを上げてサッカーを続けてきたわけではありません。ただ自然と、「サッカーやりたい!!」という強い気持ちが湧き出てくるから、その「本能」に従ってここまで続けてきただけなのです。
しかし、今はその「気持ち」が湧いてこない…。
理由も分からない…。
未だかつて経験した事のない心境だから、自分でもこれが何なのか…?
どういう状態なのか…? 正直、よく分からない…。
これまで何度となく経験してきた「引退の危機」は、「サッカーやりたい!!」という
強い気持ちがあるのにも関わらず、所属チームがなかなか決まらない事で、
「やりたいけど、辞めざるをえない」
…状況に陥ってのものでした。
しかし今回は、そもそもの根本的な部分…
「サッカーやりたい!!!」
…という強い気持ち自体が湧いてこないのだから、今までのどんな状況ともその意味合いは全く異なります。
「サッカーやりたい!!!」…という強い気持ちが湧いてこないのに、強引に「頑張りだ!」「根性だ!」「気合だ!」って続けるのは「違う」と僕は思いますし、そんな状態で成功できるほど、この世界は甘くはありません。
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→「大願成就!『プロサッカー選手・Yoji』ついに誕生!『夢』を実現させたものは、『努力』でも『頑張り』でもなく… 」
まるで空気のように、そこにあるのが「当たり前」だった「サッカーに対する想い」が、いつの間にか、気が付いたらそこから無くなっていた…。
正に、前代未聞の展開…。
一体、どうなるYoji!?
そこに、1人の男が声をかけてくるのでした…。
つづく