海外ですと、少額でもクレジットカードで決済出来るお店は多いもの。

ファーストフードは「早さ」かウリでもありますから導入に慎重になるのもわかりますが、クレジットカードが使えると利便性は高まるかと。

マクドナルド、カード払い 今夏から全店で

訪日客に対応 海外の電子マネーも

2017/3/21 2:30 日経朝刊

 日本マクドナルドは来店客の支払い方法を増やす。今夏から順次、全店でクレジットカードを使えるようにするほか、主要な交通系電子マネーにも対応。来年からは海外で普及している後払い方式の電子マネーも使えるようにする。ファストフード各社は支払いに時間がかかる恐れのあるクレジットカード決済などに慎重だが、マクドナルドは訪日外国人の取り込みにつながると判断した。

クレジットカードは「ビザ」や「マスターカード」など主要な国際ブランドは全て利用できるようにする。電子マネーは2008年から「iD」「WAON」「楽天Edy」の3種類が使えるようになっていたが、今夏からは交通系の「Suica」や「PASMO」、セブン&アイ・ホールディングス系の「nanaco」なども利用できるようにする。国内で流通する主要な電子マネーのほぼ全てに対応する。

 19年以降に海外で普及している電子決済の「マスターカード・コンタクトレス」と「ビザ・ペイウェーブ」にも対応する。近距離無線通信規格の「NFC」に準拠したICチップを内蔵したクレジットカードやスマートフォンを電子マネーのように端末にかざすだけで支払いができる。日本で大手チェーンが同サービスに対応するのは珍しい。

 国内のファストフードチェーンでクレジットカードを導入する例はまだ少ない。支払いに時間がかかる懸念があることや、カード会社への手数料がかかることなどが理由だ。モスフードサービスや吉野家もまだ対応していない。

 ただ、海外の飲食チェーンではクレジットカード決済も普及。マクドナルドは20年の東京五輪などに向け、訪日客が増え続けることを見据えて導入に踏み切る。国内の利用客にとっても利便性が高まると判断した。19年までに全2900店に新たな読み取り端末を導入する。