コマネチ大学 #37 | シャブリの気になったもの

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コマネチ大学 #37
たけしのコマネチ大学数学科#37  2007/02/15 深夜OA


今回のテーマは、
「スパゲッティ問題」


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(BGMはトリックではなく、オーソレミーヨ)
スパゲッティといえばイタリアン。ちなみに、私の好きなパスタはペペロンチーノ。
でも、デートの時はニンニクの匂いが気になるので控えてます。(戸部アナ)


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竹内先生から、特にこれと言った説明も無くいきなり問題へ。


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Q: 問題

1本が30cmのスパゲッティを無作為に3本に折った時、

その3本で三角形が作れる確率を求めなさい。


ポイント:無作為に3本に折り、三角形ができる場合と
      無作為に3本に折り、三角形ができない場合がある。
      (下図をクリックすると拡大します / 38-1 )


コマネチ#38-1(最初の解説)


先生からのヒント:
以前、番組でやった問題がヒントになります。


まず、一辺に何個の立方体が並ぶかを計算。
計算だけでは辛いので、イメージングが必要
先ほどの模型を、マス北野に渡す。マスは東大生と相談している。
コマ大は、パスカルの三角形を書き、ヒントを得ようとしている。


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コマ大の検証:
実際にスパゲッティを無作為に折って、三角形を作り数える事に。
スタートは午前6:00AM。スタッフからは1000組以上で検証して欲しいと指示。
ひたすら折って、
(三角形の個数)/(3本に折れたもの)=確率 で求める。
6時間後、3000本のスパゲッティを使って検証終了。
MVPは無法松。ご褒美は、使ったスパゲッティ食べ放題。(総時間9時間15分)


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東大生はモンテカルロ法を思い出している。
マス北野は聞き耳と立てている。


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今週の東大生プチ情報  「電車でこんなことをしています」


松江さん:
一時間半の通学時間に、DSでスーパーマリオをやっている。


木村さん:
受験のときに、手の甲、平、指の間に英単語を書いて覚えていた。


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A: 各チームの解答



◆コマネチ大学生の解答



3000本の実験結果から、=> 確率:0.272 



◆マス北野の解答

(下図をクリックすると拡大します / 38-2 )
1.座標を書き面積で確率を求めようとした。(モンテカルロ法がそうだった))
2.3本に折れるという事は、折り目が二つ。 
  下図のように、それぞれの長さを、x , y-x , 30-x とした。
3.三角形のできる条件は2辺の和が他の一辺より長いので、
        x + 30 - y > y - x より x + 15 > y ( > x )
  さらに、 15 > x > 0 , 30 > y > 15 <= 3本に折る条件を加えてグラフにする
  斜線部が条件を満たす部分なので、1/4 <<=答え
  ホントは全体がわからず、1/8なのか、1/4なのか自信が無かった


コマネチ#38-2(マス)


◆東大生の解答

(下図をクリックすると拡大します / 38-3 )
折れたスパゲッティ3本の長さをそれぞれ、 a , b , 30-(a+b) とした。
3本に折れるための条件は、
a ≦ b ≦ 30-(a+b) この不等式は b ≧ a , b ≦ -a/2 + 15 となり、
   これを、a , b 座標平面にとると、青で囲まれた部分になる。
三角形のできる条件は、
    a + b ≧ 30-(a+b) なので、 b ≧ -a + 15
    これを、a , b 座標平面にとり、3本に折れるための条件と
    併せてみると、赤で塗られた部分になる。
3本に折れる全体が青、三角形ができるのは赤の面積なので、
面積比は、a軸方向の三角形の高さで考え、 10:(10-15/2)= 4 : 1
答えは1/4 = 25%


コマネチ#38-3(東大)



正解は、1/4  マス北野と東大生チームが正解である。


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先生の解説


二通りの解き方がある。代数的に解く(モンテカルロ法)、幾何学的に解く方法。


1.代数的に解く(モンテカルロ法)

(下図をクリックすると拡大します / 38-4 )
3本に折れるスパゲッティの長さを x , y-x , 30-y とする。
ここから、3本に折れる条件は、
0 < x , x < y , y < 30   ・・・ (1)
三角形の2辺の和は他の1辺より長いので、
   2辺の長さの和 > 他の一辺の長さ
   x + ( y - x ) > 30 - y ・・・ (2)
x + ( 30 - y ) > y - x   ・・・ (3)
( y - x ) + ( 30 - y ) > x  ・・・ (4)
(2)(3)(4)式を解くと
   y > 15 , y < x + 15 , x < 15 ・・・ (5)
(1)(5) を x y 座標に示すと、
   青で囲まれる部分がスパゲッティが3つに折れる領域
   赤の部分が、三角形になる領域
面積比から、答えは 1/4


コマネチ#38-4(竹内1)


2.幾何学的に解く。 


マーチン・ガードナーという人が考えた方法で、
(アメリカの数学者、著述家、アマチュア手品師、ハノイの塔でも有名 )
正三角形のなかに点Pを取り、それぞれの辺に垂線を下ろすと、
その3本の垂線の長さの和は、常に三角形の高さに等しい、
という関係を応用する。(東大生も(私も)驚きの声)
(下図をクリックすると拡大します / 38-5 )

コマネチ#38-5(竹内2)

そこで、上図のADにスパゲッティの30cmをあててみると、
PG,PF,PEは、それぞれ3本に折れた長さに相当する。
三角形にする為には、1つが15cmを超えてはならないので、
PGが15cm以下。同様にPF,PEにも言えるので、
正三角形のそれぞれの辺の中点を結んだ逆正三角形の範囲が
問題の満たす条件と示すことができる。
この面積が、全体の1/4なので、確率は1/4、と即求まる。


いつもTBなどでお世話になっているガスコン研究所さんは、もっと早い方法!
http://gascon.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/38_e4b1.html



参考に:

マーチン・ガードナー 数学ゲーム wiki (英文和訳)


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応用解説・「イグ・ノーベル賞」


「イグ・ノーベル賞(Ig Nobel Prize)」が紹介された。
これは、人を笑わせ、そして考えさせてくれる研究に対して与えられる賞。
ノーベル賞のパロディー的な存在で、1991年の創設。


日本人の受賞者:
2005年:ドクター中松氏・栄養学賞
2002年:犬語翻訳機(バウリンガル)・平和賞
1997年:たまごっち・経済学賞


他の受賞者は、
2006年:物理学賞・・・ バジル・オードリー、セバスチャン・ノイキルヒ
  乾燥したスパゲッティを曲げると、2つに割れず、それ以上の数の破片に
  なってしまうのは何故か、についての洞察に対して。
1996年:物理学賞・・・ ロバート・マシュー
  マーフィーの法則(失敗する確率のあるものは、必ず失敗する)
  とりわけ、トーストがバターを塗った面を下にして落下することを実証した
  功績に対して。
  理論的に説明後、実験もしている。 6011/9821 ≒ 60%


竹内先生は、コマ大も受賞対象になるのではと言う。
(ホントにそうかもしれない、と私も思う)


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今週のフィールド賞:東大生チーム 
変数の取り方はマス北野、答えをピタリと当てたのは東大生で、
双方の受賞だったのだが、マス北野が譲る。



講師:竹内薫
(科学作家 東大理学部物理学科卒)



解答者:
マス北野
木村美紀(東京大学薬学部3年)
松江由紀子(東京大学農学部3年)
コマネチ大学生


2007/02/15深夜OA


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