和歌山県有田川町で4日、ラーメン店の店主が交番に落とし物を届けている間に店が全焼するという出来事があった。

 県警湯浅署によると、4日午後1時50分ごろ、有田川町のラーメン店「広暁(こうき)ラーメン」から出火し、店を含む木造2階建ての長屋延べ約500平方メートルが全焼した。長屋には7棟あり、ラーメン店は東端の2棟。他4棟は空き家だったが、1棟のみ会社員男性宅が含まれていた。会社員も不在だったため、負傷者はなかった。

 午後0時半ごろ、店主の石橋広暁(ひろあき)さん(69)が店の前に茶色い財布が落ちているのを発見。午後5時の開店に向けた仕込みの途中だったが、いったん店を閉めて約650メートル離れた交番に届けた。だが、店に戻ると火は既に燃え広がっていた。石橋さんは「戸締まりはちゃんとしたし、火を消した」と話しているが、同署は仕込みのスープの火が何かに引火したものとみている。当時、県内には乾燥注意報が発令されていた。

 「広暁ラーメン」は、和歌山ラーメンの特徴である豚骨しょうゆスープの「しょうゆラーメン」(500円)を主力商品とする店で、時間帯によっては居酒屋の形態も取っていた。湯浅署の加藤智美次長は「善意があだになってしまい本当に気の毒だ」と同情している。

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