国会採決時に転倒してけがをした民主党の三宅雪子衆院議員(45)が、車イス、松葉杖姿で登院したことに批判が出ている。「歩けます」と言っているのに、被害者を強調するパフォーマンスではないかというのだ。三宅議員側は、「足が痛く、議場まで距離があるので」などと説明している。

 元経産相の自民党・甘利明衆院議員(60)が前にいた民主党議員をどかそうと両手で押しのけたときだ。民主議員の隣にいた三宅雪子議員は、倒れる側に体を半回転するようにして、うつぶせに崩れ落ちていった…。

■「足が痛く、議場まで距離があるので」

 これは、ユーチューブなどにも投稿された転倒シーンの動画だ。

 三宅議員は、国家公務員法改正案を可決した2010年5月12日の衆院内閣委員会で転倒して右ひざをけがした。委員会のメンバーではなかったものの、応援で駆り出されていたときに「転倒事件」が起きた。

 そして、翌13日には、国会に車イス姿で現れ、本会議での改正案採決では松葉杖を使って歩く姿がテレビで放映された。また、途中でつまずいて倒れたり、同僚議員に支えられて投票したりしたほか、カメラの前でも痛そうな様子で右足をみせるなどした。

 こうした映像や写真がネット上で紹介されると、被害者であるはずの三宅議員に疑惑の目が向けられる事態に。2ちゃんねるなどでは、パフォーマンスだ、といった書き込みが相次ぐとともに、転倒そのものも自作自演ではないか、という憶測まで飛び、物議を醸している。

 三宅議員の秘書によると、転倒による右ひざのけがは、14日に病院で再診断を受けたところ、3週間の打撲とされた。とすると、打撲なら、車いすや松葉杖を使わないでも歩けたのではないのか。

 これに対し、秘書は、パフォーマンス説を否定したうえで、こう釈明する。

  「確かに、歩ける状態でした。しかし、足は痛いままで、第一議員会館から議場まで距離があり、階段もあるので、借りた車イスで移動しただけです。杖1本では、体を支えるのに不安定ですので、あまり役に立ちません。それで、松葉杖を使ったわけです」

■転倒の自作自演説に「悲しい」

 産経新聞の記事では、三宅雪子議員が、右足を包帯しているのに、国会内で足を組んでいる写真が載っている。これについて、三宅議員の秘書は、「三宅は、足を組むくせがあって、当日組もうとしたところ、痛いからむりだとすぐ外しました。その一瞬が撮られてしまったようです」と言う。

 また、スカート姿で右足をカメラに晒し続けたことについては、「スカートは、いつもの格好です。長いスカートを持っていないだけで、けがを強調しているわけではありません」と弁明した。

 転倒が自作自演ではないかとの見方については、秘書は、「何もないのに倒れるようなことはありません」と否定。しかし、後ろから誰かに押されたものの、本人が見ていないため分からないとするだけだった。

 民主党側からは、甘利議員が突き飛ばしたという主張も出て、2010年5月14日に「暴力行為」として懲罰動議を衆院に提出した。これに対し、甘利議員側は、転倒への関与を全面否定している。

  「三宅議員には指一本触れていませんし、現場でその存在も分かりませんでした。委員でもない民主党議員集団から執拗に物理的な議事妨害を受けましたので、立ちふさがる議員を押しのけて前に進もうとしただけです」

 「転倒事件」の真相は不明だが、三宅議員への批判は収まっていない。13日から事務所への電話が100件以上も殺到している。「わざとらしい」など批判が半分以上だという。三宅議員も困惑しているようで、ツイッター上で「自作自演なんて悲しい」などと打ち明け、14日にはしばらくツイッターを休止することを明らかにした。


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