グリーフ(悲しみの反応)との付き合い方 ~乗り越えるは、ありえない!~ ほぼ原稿 | 樋口さおり/母を嫌いな人の悩みに寄り添うブログ【三重/鈴鹿・全国】

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みなさん、こんにちは♪

後悔しない人生を送りたいアラフォー主婦を応援☆

色彩心理カウンセラーのri-saです。

石川県 加賀市・小松市・能美市・金沢市で活動をしています。

ブログへのご訪問、ありがとうございます



ほぼ原稿を載せます。

みなさん、こんにちは。

お忙しい中、お集まりいただき、ありがとうございます。

ここでのルールがあります。

自分のことを話して、人の話を聞く、
ここを安心安全な場所にするために、ご協力をお願いします。

相手の話を遮らない

相手の話題を盗まない

相手の意見を否定しない

相手に助言(アドバイス)をしない

自分の考えを押しつけない

日本カラーキューブセラピー協会認定セラピストの
樋口さおりと申します。


まずは、自己紹介からさせていただきます。


私は、加賀市に住んでいます。現在、39歳です。


家族は、夫・自閉っ子の高校1年生の息子・私の両親の5人です。


趣味は、お城巡りです。好きなアーティストはゴスペラーズです。


活動内容は、30代・40代の女性を中心にこころの癒しを提供しています。

 

自己紹介をお願いします。

 

グリーフについての活動は、私自身が夫と死別を体験して、

悲しみについて知っていることがなかったから、とても怖かったです。

それと、悪気なく励まされて、余計に傷ついてしまったことがあります。

死別体験は、いずれみんなが経験する、あるいは、すでに経験しています。

これから経験するであろう人が、私みたいに恐怖を感じたり、

傷ついてしまう人が1人でも少なくなればいいなと思いました。

タイトルについてですが、

私が経験していることは、

メディアなどでよく取り上げている言葉「乗り越える」はありえなさそうだぞ・・・?と思って、

調べていくと、やっぱりありえないんだな、ということが分かりました。

それを、順を追って説明させていただきますね。

 

グリーフについて

グリーフとは、死別などによる悲嘆・深い悲しみ・苦悩・嘆きのことです。

広い範囲の意味では、喪失感、こころにぽっかりとあいた穴だと捉えてもいいと思います。

 

グリーフの対象はさまざまです。

親・子ども・配偶者・兄弟姉妹・孫・友人・恋人・パートナーなど。

さらには、ペット・モノにまで及ぶことがあります。

 

グリーフには4つの段階があります。

第1段階:ショック期

大切な人の死によるショックのあまり、涙が出ない、
感情が湧かないなどの状態になります。
パッと見、冷静に受け止めているように見えますが、
本人は現実を受け入れられていないだけです。
人によっては、正常な判断ができずパニック状態に陥ったり、
食べたり眠ったりすることもできない状況になることもあります。

第2段階:喪失期

死を現実に受け止めようとするものの、
まだ充分には受け止められない段階です。
悲しみにより泣くこと、亡くなった原因を誰かに押し付けて
敵意を向けたりすること、「なぜ、自分だけが…」と感じて
周囲に怒りを向けたりするなど、
あらゆる感情が繰り返し表れることがあります。
また、故人がまだ生きているように錯覚したり、
そのように振舞ったりすることもあります。

第3段階:閉じこもり期

死を現実に受け止めることができる段階ではありますが、
同時に、これまでの価値観や
自分の存在価値を失いやすい時期でもあります。
「故人が死んだのは自分のせいではないか」と、
自責の念に捉われることもあります。
自分や周囲への関心がなくなり、
外出せず引きこもる状態になったり、
うつ状態に陥ったりすることもあります。
感情がエスカレートすると、
頭の中でぼんやりと
「私なんていなくなればいい」「死にたい」と思うことがあります。

第4段階:再生期

故人の死を現実としてしっかりと受け止め、乗り越えていく時期です。
故人のことを思い出しても動揺せず、
落ち着いて過ごせる状態になります。
新たな自分、新たな社会関係を築いていこうという前向きな気持ちで、
積極的に他人と関われるようになります。

 

この第1段階から第4段階までを、1年ずつ1段階から2段階へ、といくわけではなく、

複雑にからみあいながら、不定期で行ったり来たりしたり、

ずっとその段階で止まったりします。長い長い年月をかけて繰り返していきます。

 

その繰り返していく間で、

こころとからだに影響が出て、さらに日常にも影響をきたします。

 

こころへの影響は

感情の麻痺、怒り、恐怖に似た不安を感じる、孤独、寂しさ、やるせなさ、
罪悪感、自責感、無力感。

「自分の半分がなくなった」「抜け殻になった」「引き裂かれたような強い悲しみ」など

今まで経験したことのないようなこころ模様が繰り広げられます。

 

では、からだへの影響は、どうでしょうか。

睡眠障害、食欲障害、疲労感、頭痛、めまい、血圧の上昇、自律神経失調症、

免疫機能低下などの身体の違和感、疲労感や不調を覚える、など。

私の場合は、とにかく泣きます。しばしば過呼吸になります。

その状態が、短いときには20分、長いときでは2時間続いたことがあります。

からだが感情についていけないから、本当にぐったりと疲れます。

夜、寝るのが怖くて怖くて、それで泣きながらそのまま寝たことも何回かあります。

そのときには次の日には必ず頭痛をともなって起きます。

そのままだと動けないので、鎮痛剤を飲んでやり過ごします。

1日を活動的に過ごす気力が湧かず、

ご飯を食べる気さえしないときがありますが、

息子のためになんとか作っていた、という感じです。

洗濯物を干したりたたんだり、

こんななんでもない家事にさえやる気が起きず、

それでもやらなければならないので、

しんどいよ~と思い、そこでもまた泣きました。

この連鎖です。

 

日常生活への影響

ぼんやりする、涙があふれてくる、「うつ」により引きこもる、落ち着きがなくなる、

より動き回って仕事をしようとする

、故人ゆかりのものを遠ざける、いとおしむようになる、など。

これもグリーフの段階と同じで、複雑にからみながら、不定期で繰り返されます。

 

ここで、警告!です。

グリーフは、自分自身でコントロールできません。

だから、この悲嘆を抑えよう、抑えようとしてしまいがちです。

周りから泣かないで、悲しみを表現しないで、あなたがしっかりしないと、

と言われたらよけいに表に出せません。

ここで、問題なのが、こころの内に閉じ込めてしまい、

悲嘆の状態を長びかせることは、当然の感情である悲嘆が、

重い精神疾患に変わってしまうことがある、ということです。

死別した人は、余命が短くなるとの結果も出ています。

それだけこころと体にもたらされる影響が大きいといえます。

 

 

ワーク

人はさびしいときに、どういう行動をとるだろう?

自分だったらこうする、他人だったらどうするだろう?という視点で

思いつくだけ書いてください。

 

泣く 1人になる(なりたい) 

みんなと騒ぐ(騒ぎたい) 

落ち着く場所に行く

誰かに話を聞いてもらう 

ぼーっとする 

何もしない 

あばれる

自分の好きなことをする 

さみしい気持ちにどっぷりとつかる

同じような境遇の人を探す 

人の関心をこちらに向けようとする

自分の気持ちを言ってみる 

誰かを傷つける 

八つ当たりする 

死を考える

異性を求める 

ぬくもりを求める 

抱きしめて欲しいと思う

怒りを他者にぶつける 

万引き 

パチンコに行く(ギャンブルにハマる)


※赤字は、実際の私の行動です。

 

いつも、この状態にあるわけではなく、原因があって、悲しみにくれてしまいます。

その原因になりうる状況などをみていきたいと思います。

 

グリーフを癒すためには?

①グリーフについての知識を持つこと

②充分に悲しみ、悲しみをなんらかのカタチで表に出すこと(グリーフワーク)

③人の助けを素直に受け入れること(グリーフケア)

 

グリーフワークについて

グリーフワークとは、いろいろと訳が微妙に違ったりするのですが、

「身近な存在の死別を体験し、

深い悲しみに陥った人が立ち直るまでに努力して行う心の作業」
のことです。

 

具体的なグリーフワークのご紹介

夫の遺品を整理していて、釣竿が倉庫にあって、これをどうしようということになりました。

釣りは、夫と息子で出かけてもらって、そのあいだに私は家のことをする、

というのがお決まりでしたが、1度だけ、一緒に行ったことがあります。

釣竿の扱いがまず分からず、ルアーの付けかたも分からず、オロオロして、

挙句のはてに釣った魚を触れずにギャーギャー騒いで、

夫と息子に笑われたことを思い出しました。

当時は、見て辛かったですが、私は捨てるという選択をしました。

とっておく、という選択も、釣り好きの人にあげる、という選択もできました。

釣りを始めてみる、という選択もありますね。

このように、釣り竿一つについても、

「遺された者、故人、釣り」の三角関係を解いていかないといけなくて、

それは辛さを伴う作業になります。

でも、この辛さには、自分で選択ができるという大きな違いがあります。

死別は遺された者とって選択肢のない出来事でしたが、

釣り竿をどうするかは、遺された者が選択できます。

これが、喪失に向きあい、自分の気持ちを語り、考え、選択をし、

行動をしていく、という事です。

こういった行動の中で、

一つずつ
「遺された者、故人、世界(釣り)」の関係、意味を見直していく

これがグリーフワークなのです。

 

グリーフケアについて

悲嘆は、愛の代価とも言われていて、極めて自然なこころの動きです。

グリーフケアの基本的な考え方は、

悲嘆の表現として現れる様々な感情や行動などを、正常なものとして、

共に受けとめることです。

遺族の悲嘆を完全に共有したり、理解することはできませんから、

その気持ちを察して、その人に寄り添うことです。

自分がなんとかしなきゃ、とか、

分かってあげられない、自分はなんてダメなんだ、とかは思わなくていいです。

また、目の前で泣かれると私まで悲しいわと涙することは、

目の前で泣いている人を見るのがつらいということです。


悲嘆の悲しみと、目の前の人を見て悲しむことを、混合してはいけません。

「共有したり、理解することはできない」と、

そういうものなのだと認識することが大事なのです。

悲しみを聞くことになったら、基本的に、何も言わなくていいと思います。

もし、言葉をかけるとしたら

「・・・と感じておられるのですね」「さぞ悲しかったでしょう」「それはつらいですね」など

相手の気持ちを代弁するようなことにしましょう。

 

最後に

グリーフは、「乗り越える」ことはありません。

4段階の再生期に入ったかな~と思っていても、環境が変わったり、

何かの状況によってグリーフの反応が出るときがあります。

一生をかけて癒していくことと思っておいたほうが良さそうです。

私は「悲しみを消化する」という表現を使っていますが、

一般的には
「適応する」という表現のようです。

自分のペースで、グリーフと付き合いながら、ともに生きていきましょう。

 

最後までご清聴くださり、ありがとうございました。

 

交流会



この活動が、

グリーフを抱えて苦しんでいる人のこころが

少しでも軽くなれば幸いです。


あなたにとって、最良の1日をお過ごしくださいませ。

自分の気持ちを話したくなったら、いつでも話しにいらしてくださいね。

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色のキューブとともにお待ちしております。

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最後までご覧くださり、ありがとうございました

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