2010年05月07日(金)

蒼のマハラジャ

テーマ:神坂智子
蒼のマハラジャ/神坂智子・全5巻(文庫版)

これまた時々読み返したくなる作品。

神坂智子さんの作品で恋愛要素が強いものって
案外少数派なような気がする。
少女漫画家という事を考えると・・・そう思いません?

その"少数派なような?"恋愛物のひとつで、近年文庫化
されたので、前みたいに古本屋さんをりまくって探さなくて
良くなってありがたい。まあ、ネットで探せばいいんだけどさ。。
ついでに一部紛失してしまった上、古本屋でもあまり
見つからない「カラモランの青空」も文庫化して欲しいもんだ。



さて、これは
「インド」「東洋人の中で暮らす白人」「砂漠」
「ラクダ」「歴史物」・・・と神坂さんだからこその
題材を練って作られたシンデレラストーリー。

現実を考えると植民地時代のインドで英国人で(平民の)
少女がインドのお妃(マハラーニ)になる。
しかも父親は内乱を企てていた英国人。
更にお妃となった後は結構表舞台に出て活躍する
・・・なんてとんでもない設定だとは思います。

また、王様に付き物の第二夫人もサウジの王子の
嫁になる・・・という所とかご都合主義的な所はあります。



しかしここらへんは古き良き時代の少女漫画の
エッセンスが濃いとでもいいましょうか。
そこらへんも割合現実的な神坂漫画としては珍しいと
思えるのです。


ストーリーはインド独立(ガンジーのあれだ)前の
インドはラジャスタンの王子と、英国人の少女との
出会い、そして恋愛から結婚・・・という壮大な物語。

とはいえただロマンティックなゆるい展開にしないのは
流石!
第二次世界大戦・インド独立・独立後のゴタゴタ・
カースト制・・・と次々に主人公たちはインドそのもの・
英国・王族のしきたり・マフィア・ナチス・・・などなど
翻弄され続けてなかなかハード。
だけどそんな苦境も純愛で乗り越えてやるぜ!というのは
ちょっと違うか。

まあ、悲恋も多い(特にシルクロードシリーズ)神坂版
恋愛物の中でも、これは安心して読めます♪って事で。

ドキドキおまけ動画 ジョドプールのマハラジャドキドキ



中盤で出てくる保毛尾田保毛男・・・
いや、多分マハラジャ?王子?
濃い・・・っ!ひたすら濃いよっ!
「蒼のマハラジャ」のジョドプール王・シルバも
こんなに濃いのか?いやいや、どうでしょうね♪

またメインの舞台になる王宮の中も見られるし
エキゾティックな音楽もこれまた良い!



$元漫画少女の雑記帳-ランキング2010/05/07

1のだめカンタービレ(#24(アンコールオペラ編))
2【予約】 聖☆おにいさん(5)
3【予約】 バガボンド(33)
4百鬼夜行抄(yakosyo)(11)
5JINー仁ー(18)
6NARUTOーナルトー(51)
7鋼の錬金術師(25)
8【予約】 名探偵コナン(68)
9新ブラックジャックによろしく(8(移植編))
10バクマン。(8)




AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2010年03月01日(月)

シルクロード・シリーズ 年表

テーマ:神坂智子

シルクロード・シリーズの年表です。()内は出演する主要人物

★☆★☆★☆★☆★☆★☆ちびくろ

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

1981年10月発行  「はるかなるシルクロード」

収録作品

・「はるかなるシルクロード」 舞台:日本(福岡、東京)天山山脈

     (詩織、9人の神々たち)


・「天翔ける馬」 舞台:天山山脈、ジュンガル盆地

     (詩織を含めた神々たち)

・「キャラバンの鈴」 舞台:ペルシャ~中国

     (オリジン 他の9人は少しだけ)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1982年10月発行  「風とビードロ」

収録作品

・「風とビードロ」 舞台:昭和10年代の日本

     (竹織)

・「風の子守唄」 舞台:戦後の日本

     (織花)

・「風のメモリアル」 舞台:戦後の日本

     (織花)

・「イシククル 天の幻影」 舞台:砂漠地帯のどこか

     (オリジン、笠縫)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1983年9月発行  「宇宙ゆく帆船」

収録作品

・「ペキネンシス50万年」 舞台:中国(未来と戦後)

     (子供時代の神々、テイサ、マロムセイ他)

・「バンボレットの谷」 舞台:パキスタン国境地帯

     (スルジェ、ターラ=真美女)
・「バルマンの鉄柱」 舞台:未来のインド

     (子供時代の10人の神々)

・「宇宙ゆく帆船」 舞台:インド

     (詩織以下10人の神々、ターラ)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1984年9月発行  「姫君の塔」

収録作品

・「姫君の塔-キズクルガン-」 舞台:パミール

     (テイサ、カムシン、アーサー、マロムセイ、サーハス)

・「青いビビ・ハヌイム」 舞台:マワラアンナフル

     (ナイアード)

・「カラ・キタイの娘」 舞台:大陸(ヒンドウクシュ)

     (9人の神々)

・「天のはごろも」 舞台:8世紀の日本

     (オリジン)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1985年4月発行  「ゾマの祭り」

収録作品

・「ゾマ神の嗤(わら)う夜」 舞台:1904年の日本

     (真美耶、真美女=ターラ)

・「ロンドン花吹雪」 舞台:1905年のロンドン

     (真美耶、真美女=ターラ)

・「ゾマの祭り」 舞台:1940年のインド、チベット

     (真美女)

・「イエチャブ・ツォの月」 舞台:チベット

     (真美耶、真美女=ターラ)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1986年2月発行  「砂漠幻想」

収録作品

・「砂漠幻想」 舞台:インド

     (ツヴィ、テイサ、詩織たち)

・「聖者の湖」 舞台:天山山脈のふもと

     (オリジン、神々)

・「金の髪 金の繭」 舞台:中国~ウテン

     (サーハス)

・「黒水城の魔女」 舞台:北ゴビ

     (詩織、神々)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


1986年5月発行  「カレーズ」

収録作品

・「星の井戸」 舞台:ペルシャ付近

     (ツヴィ、ナイアード)
・「ペルシャ」 舞台:ペルシャ

     (ツヴィ、ナイアード)

・「夢」 舞台:どこだろう

     (ツヴィ、ナイアード)

・「幻映」 舞台:おそらくペルシャ

     (ツヴィ)

・「星の巡礼」 舞台:中国?

     (なし)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1986年5月発行  「巻毛のカムシン」

収録作品
・「巻毛のカムシン」 舞台:ゴビ砂漠近辺

     (カムシン、サーハス)

・「緑の王宮」 舞台:カシュガル

     (詩織、アッシュ)

・「白い神々の伝説」 舞台:天山のふもと

     (マロムセイ、テイサ他)

・「波斯(ペルシャ)の井戸」 舞台:ペルセポリス

     (ジェナー、ナイアード、テイサ、アーサー)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1987年9月発行  「ヘディンの手帳」

収録作品

・「ヘディンの手帳」 舞台:ペルシャ

     (アーサー)

・「ソグディアナの娘」 舞台:ソグド

     (なし)

・「ヤグノブの谷」 舞台:タジクの村 他

     (アーサー)

・「ウイグルの砂」 舞台:タクラマカン砂漠、ウイグル

     (アーサー、テイサ、マロムセイ、ナイアード)

・「青い柘榴」 舞台:ウイグル

     (アッシュ)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1988年9月発行  「雪の朝-ホワイトカングリー」

収録作品

・「雪の朝」 舞台:イギリス、ヒマラヤ

     (ジェナー)

・「テイサの記憶」 舞台:ペルシャ

     (テイサたち9人の神々)

・「サーハスの鏡」 舞台:砂漠

     (サーハス)

・「王女の首飾り」 舞台:ペルシャ

     (アッシュ)

・「百合の咲く谷」 舞台:中国~天山山脈

     (サーハス、カムシン、テイサ、ナイアード)

・「綿の城」 舞台:トルコのコンヤ

     (なし・・ですがルーミーが出ます)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1989年10月発行  「欠けたもの満ちるもの」

収録作品

・「湖面の月」 舞台:コンロン付近

     (テイサ、ナイアード、アーサー、サーハス他)

・「赤い山 白い神」 舞台:中国国境付近

     (テイサ)

・「欠けたもの満ちるもの」 舞台:砂漠地帯~中国

     (ツヴィ、アッシュ)

・「マルゥの空 ツヴィは砂色」 舞台:砂漠地帯

     (ツヴィ、アッシュ)

・「金目のツヴィ」 舞台:中国

     (ツヴィ)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1990年12月発行  「永遠(とわ)を見る娘」

収録作品

・「天と地の神」 舞台:ブハラ~平原地帯

     (赤ちゃん時代のツヴィ、アッシュ、マロムセイ)

・「永遠を見る娘」 舞台:平原地帯

     (子供時代のツヴィ、アッシュ)

・「そしてカレーズ」 舞台:ペルシャ

     (ツヴィ)

・「星の落ちる谷」 舞台:タジクの村

     (アーサー、テイサ、カムシン、ナイアード他)

・「月の宴」 舞台:天山山脈

     (ツヴィ、詩織、他)

・「月の宴Ⅱ」 舞台:インド

     (詩織 他神々全員)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1996年2月発行  「完全版シルクロードⅥ」

収録作品

・「緑色の彼方へ」 舞台:ソ連の国境付近

     (詩織、カムシン、サーハス他) この本のみ収録
・「風の輪・時の和・砂の環」 舞台:日本~インド

     (なし)


★☆★☆★☆★☆★☆★☆ちびくろ

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

AD
いいね!した人  |  リブログ(0)
2006年02月13日(月)

神坂智子さんについて

テーマ:神坂智子

天竺夜話(3)

神坂智子さんといえば日本~アラブのシルクロードの国々!
実際神坂さんの作品の殆どがそれらの国を舞台にしている物が

多く、逆にアメリカやヨーロッパは出てくるものの全体としては
少なめです。(例えばマルコ・ポーロのイタリアとかロレンスの
イギリスとか蒼のマハラジャのアメリカなどなど)

多いのはアラブだったりインドだったり中国の砂漠地帯や

遊牧民たちが住む地域だったり。
そして実際に何度も足を運んでいるようで、旅行記なども出ています。


時々読んでみたいけど絵柄が苦手で・・と聞きますが、実はね・・

私もそうでした。
以前山岸涼子さんの作品が縁で仲良くなった方と手紙でやり取り

していたんですが、その時何度も神坂作品を薦められてて

だけど絵が苦手なんだよなあ・・と本屋さんで思っていた筈だったのに

たまたま「TEロレンス」の1巻だけを買って帰り読んでみたら・・

なんて面白くて深いんだ!と感動。

すぐさま全巻買い集め繰り返し繰り返し読むほどにハマって

しまいました。

その後はトーマス・エドワード・ロレンスという人物そのものにも

興味を持ち関連の本を買い集めたり、昔見て眠たくなったはずの

「アラビアのロレンス」のビデオを借りてきて見入ったり

(後日DVDを買う事となった。ちなみにそれを氏にイタズラされた泣)
・・・と同時に神坂さんの他作品も読むようになりました。

一番最初は絵が苦手だ・・・と思った漫画家さんを挙げるとね・・

なんと青池保子さん、山岸凉子さんも実はそうなんです。

それが今じゃ大好きでたまらない漫画家さんとなっているんだから

面白いものです。

神坂さんの描く世界はエキゾチックで心理的に深くて考えられさせる

内容のものも多いです。
ロレンスだと生い立ちから複雑で、それがどんどん深みを増して

発狂するラインぎりぎりでそれでも何とか生きていく「英雄」と呼ばれた

男の突き刺すような心理が悲しくなる位良く描かれてる。

絵は決して緻密ではないし白い画面が目立つのに、中に描かれて

いる事は深くて濃いのです。

個人的にオススメするとしたら・・

自分がそうだったというのもあるし、文庫化もされてるから手に

入れやすいという事で「T・E・ロレンス 」をオススメしたいです。

映画では描き切れなかった彼の少年時代から最期まで描かれて

おり、また作者の解釈や取材量も凄いという批評もどこかで

見た事があるので、きっとじっくりと楽しめると思います。

ちなみに文庫版だと全4巻になってます。(コミックス版は全7巻)


そしてこれにはまってしまったら代表作とも言われている

「シルクロード・シリーズ」を古本屋さんで探す旅に出てしまおう!

復刊ドットコムではリクエストも多数来ているけど、白泉社が

渋っているのか交渉も癒着したままです。復刊ドットコム

シルクロード・シリーズは10人の金髪碧眼の神が見守る読みきりの

話の集合体なので途切れ途切れでも大丈夫だし、一つ一つの話が

深くて時には泣けて時には笑って・・・と飽きさせませんでした。

神さまの絵もとても素敵です。

これにもはまってしまえばまたまた手に入れにくいのですが

「蒼のマハラジャ」や「カラモランの大空 」なんてどうでしょう。

これらは特に世界史に興味のある方にもおすすめです。

マハラジャの方は名前でわかる通り、インドの王様とお后を主人公に

インド独立運動や戦後の発展、未だに根強いカースト制、

マハラジャの制度の崩壊等が描かれています。


カラモランの方はマルコ・ポーロの生涯です。

だけど決して歴史本ではないし、だけどその歴史に興味を持てて

しまうような夢のある表現などもされてて好きです。


共にこれらの作品(カラモラン、ロレンス、マハラジャ)はどれも

アジアなどの異文化圏に入り込んだ西洋人が主人公なのです。

ロレンスはイギリス人だし、マハラジャの主人公で后となった

モイラもまたイギリス人だし、マルコはイタリア人。
みんなそれぞれ異文化に戸惑ったり悩んだり時には孤独感を

感じるんだけど、またそれがリアルなのは作者が実際に

色々な国に足を運んでいるからだと思います。

それも神坂さんが選ぶ国々は日本人が少ない所が圧倒的だし。

(インド、中国の田舎の方、チベット、シリア、イスラエル、トルコ、

ヨルダン、エジプトなどなど。あとは戦争の為イラクに行けなくて

仕方なく行ったオーストラリアや、ロレンスの取材で行ったイギリス

などなど。)

もう私の中ではアジアにいる西洋人・・といえば神坂智子さんです。

なので、いつか映画「ラストエンペラー」にも出てきた・・しかも

ロレンスがデビュー作だったというピーター・オトゥールが演じた

イギリス人教師の生涯を漫画にしてくれたら幸せなのになあ・・

と思うのです。(資料少なそうなのが難点だけどさ・・)

彼は神坂智子さんじゃないと描けないと思う。


神坂作品にどっぷりとはまってしまったら語ろうぜい。


AD
いいね!した人  |  コメント(9)  |  リブログ(0)
2006年02月06日(月)

アッサラーム・アレイコム/神坂智子

テーマ:神坂智子

完全図解!よくわかる「今のイスラム」


こちらは「駱駝のイブン・サウド」の続きになります。

少しネタバレしてしまうと、前回駆け落ちした2人は巡礼鉄道

(ロレンスがダイナマイトで滅茶苦茶にしたあれです。)付近で

見つかってしまい離れ離れにされてしまいます。

彼女の家はひっそりと引っ越し、従兄のナシュワは戒律を破った

事で部族を追放されています。

街にコーランを買いに行くという長老(ファラとナシュワの祖父でもある)

に付いてきたファラはナシュワと偶然の再会を果たします。

彼は追放された後砂漠を出て街(ハダル)で金物屋さんの手伝いを

しながら結婚の持参金を貯め続けていました。

そう。あの彼女もこの街にいたのです。


というアラビアの恋愛物語の感動の完結編です。

またこちらの話はアラビアの挨拶についての習慣が描かれています。

アラビアの挨拶はウザイ程に長い・・・。「やあ」で終わらないと。

A「こんにちは」

B「こんにちは」

A「ご機嫌いかがですか」

B「私は元気です。あなたの家族はいかがですか」

A「ええ。うちの家族は元気です。あなたの方はどうですか?」

そういうのが延々と続いて本題に入る・・と。大変だなあ。

そして彼らの習慣による性質とでも言っていいのかな。

読んでてちょっと日本人に共通する所もあるんだなと思ったり。

(基本的には全然違うと思う。宗教観なんて特に)

ちなみに表題の「アッサラーム・アレイコム」は良く彼らが口に

する言葉で「平和を」とか「こんにちは」とか色んな意味があるそうな。



このシリーズは全2作だけだけどとても気に入りました。

神坂さんの「TEロレンス」が気に入った方は古本屋さんで探して

みて下さい。探すのの難易度はやや高ですが・・。

分厚い角川から出ている「シルクロード」の6巻に収録されてます。


掲載 「花とゆめ」1986年9号

いいね!した人  |  コメント(3)  |  リブログ(0)
2006年02月06日(月)

駱駝のイブン・サウド/神坂智子

テーマ:神坂智子

2005年12月~2006年3月オリジナル【動物】【ラクダ】カレンダー


イブン・サウドといえば1900年代初頭のサウジアラビア

建国の父なのですが、ここでのイブン・サウドというのは

ラクダの名前です。

神坂智子さんといえば「アラビアのロレンス」として有名な

トーマス・エドワード・ロレンス(ここ のサイトが詳しいです。)の

人生を漫画化した「T.E.ロレンス」を描いた人でもあるのですが

代表作のタイトルにもなっているシルクロードの国々を

アジアから中近東まで良く旅をされている方でもあります。

流石にここ最近は中近東へは行けないようですが、それでも

何度もこの地へ実際に行った方が描くと話に深みも出て

面白いのです。

この「駱駝のイブン・サウド」はロレンスの時代(第一次世界大戦)

より後のサウジアラビアの砂漠が舞台です。

主人公のファラは14才のベドウィン(遊牧民)の少年。

「TEロレンス」を読んだ方向けの説明だとダフームに似た感じの

人物です。

彼らは部族単位で砂漠の中で羊とラクダと共に生活しています。

そしてこのラクダはとても大切にされていて、あまりペットとしての

動物の位置は限りなく低い国ですが、ラクダだけはきちんと

名前もつけられているようです。

ちなみにアラブ人の名前は長い名前です。

例えばハリール・セレム・ハムディ・ハシム(なんつー名だ)だと

ハシムさんちのハムディの息子のセレムの更に息子のハリール君

・・となるそうです。(アラブ本の受け売り)

つまり父親・・じいちゃん・・の名前が付くと。
そしてラクダはというと母親・・おばあさん・・と母系の名前が付くそう。

ここでも如何にラクダが大切にされているのかが良く分かる。

ベドウィンにとってラクダは財産であり、車であり、そして最終的には

食糧となる生き物ですもんね。


前置きが長くなったけど、これはファラという少年が見た奇妙な

アラブの習慣・・という感じでしょうか。

このシリーズは「駱駝のイブン・サウド」と「アッサラーム・

アレイコム」の2話で構成されているのですが、駱駝~の方は

アラブの恋愛について良くわかります。

以前アラブに興味を持ち、生活習慣などなどの本は読んで

彼らの結婚や女性の地位などは知ってはいましたが、こうして

ストーリーになっていると本当に悲しくなりました。

彼らは(今は国などによって多少違っているらしい)好き合っている

からと、お付き合いしたり結婚したり出来ません。

女性は家の財産であり、どれだけ金持ちの男に嫁がせるかで

親は一生懸命。あと未婚の女性は特にジロジロと見たりしても

ダメなんだとか。女性も肌を出さないようにしないといけない。

クソ暑い国なのに辛いだろうな。日焼けはしないだろうけど。

男性はお金がないと結婚出来ません。

縁談を申し込み女性の親にお金を払って許可を貰うそうな。

金額によっては親から拒否されるんだとか。

そんなわけでアラブは結婚する年齢が高かったり、あとは

そういうわけでゲイも多いそうです。

「TEロレンス」でもゲイの描写は出てくるけど、決して特別の

事でもないんだそうです。


そういう彼らの習慣を前提にファラの従兄がこっそりと

砂漠の中の店の娘と好き合っている・・まるでロミオとジュリエット。

それをわくわくして見守るファラだったけど、ある日とうとう

従兄と彼女が駆け落ちしてしまう。


こういうの見たら日本で生まれた人はまだ幸せだと思うよ・・。

恋愛は基本的に自由だもんね。


ちなみにここまでイスラムの女性の自由がなかったりするのは

マホメットの奥さんがかなり男性関係など奔放な人で

浮気の常連だったとか。

それで思い切り私情を交えて戒律作ったんだとか。なんてこった。



「駱駝のイブン・サウド」神坂智子 

      「完全版 シルクロード・シリーズⅥ 

         風の輪・時の輪・砂の輪」角川書店発行のみに収録。

ちなみにこの本にしか掲載されていない話が3作はある。

シルクロード「緑の彼方へ」等は白泉社のコミックスには入ってないよね。 

掲載は1986年の「花とゆめ」5号。白泉社よ・・・・


いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

AD

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

      ランキング

      • 総合
      • 新登場
      • 急上昇
      • トレンド

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。