2006年02月12日(日)

マリア母太后(アルカサル-王城-)

テーマ:少女漫画の名脇役たち

女王フアナ  アルカサルのその後の時代の「女王フアナ」

「アルカサル」には同じ名前の人が複数出てくる。

主要人物の中だけでも「マリア」さんは2人。

そのふたりのマリアは主人公のとても身近な人物であり、

そして主人公にとって対照的な位置にいる。

まず一人目のマリアは「マリア・デ・パデリア」

彼女はドン・ペドロの愛妾から本妻になった女性で、元はスペインの

貴族の娘であり、少年時代のペドロの家(彼ら母子は王により

王城から隔離されていた)の侍女として仕え、その後宰相と母親

より愛妾の立場を与えられる。


王は同じく宰相たちに決められた本妻のブランシュ姫を遠ざけ

このマリアを深く深く愛し、一男三女の子をもうける。

その中の三女・イザベルの娘が上の映画のフアナ(ホアナ)

だったっけ・・・(汗・・フーシェさんあとよろしく・・)
以下その答えです。リィンさんありがとう~~~

上記御紹介の「女王フアナ」
コレは「ラ・ロカ(狂女王)フアナ」ですよね。

カトリック両王(フェルナンド・イサベル)の娘です。
ペドロ1世(我らがドンちゃんね)とエンリケ2世(ドンちゃんの天敵

エンリケね)の孫同士が結婚しているのよ。

英国でエドワード黒太子の弟と結婚したコンスタンシアの娘が

そうです。で、その孫同士の結婚の、その孫あたりでイサベル女王が

誕生しています。ペドロ1世を「残酷王」を「審判王」に直すように

するのも、このイサベルです。先祖が忌まわしい異名で呼ばれる

事への不快感と同時に、絶対君主国家を実践し様として

無念に終った先祖への憐憫の情があったのかも知れませんね。


裏切った貴族等への制裁の悲惨さは「残酷王」であるのかも
しれません。せん。その反面、戦功あるある貴族へ、領地等

ばらまくエンリケは「恩寵王」と言われるのかも?

でもその為、王権自体は↓↓↓なんだろうけどネ。
でも、なんと言っても「勝者の歴史」は世界共通だわね~(^^ゞ

(以上リィンさんより。ありがとう~~~)


本人たちの意思とは関係なく始まったこの関係は深い愛情にと

しれません。その反面、戦功あるある貴族へ、領地等ばらまく

エンリケは「恩寵王」と言われるのかも?

でもその為、王権自体は↓↓↓なんだろうけどネ。
でも、なんと言っても「勝者の歴史」は世界共通だわね~(^^ゞ

発展はするんだけど、同時に数々の悲劇も起こす事になって

しまう。一番分かりやすくてショッキングな例が王妃ブランシュの

悲劇。これはふたりのマリアが原因と言ってもいいと思うのです。

というのは、彼女が王より嫌悪され幽閉された原因となったのが

自分が嫌いな母親・マリアに雰囲気が似ているから。

そして愛妾マリアへの深過ぎた愛情によるものだと思うから。

愛されたマリアはこの事実を自分の中の十字架として受け止め

罪悪感と一種の無意識の余裕を感じる。

そして愛されなかったマリアは、これを息子の裏切りと捉えていた

ような気がするのです。

あの王妃は彼の傀儡の象徴であり、その王妃を拒否した事は

彼の独立心、反抗心の象徴でもあるから・・。

母マリアにとっては完全に息子の裏切りと取ったと思うのです。

なぜって母マリアとブランシュの立場は共通点も多いから。

というのは母マリアは、ポルトガルからカスティリアの王に嫁いで

来た時、既に王には愛妾がいた。

若かった母マリアは王に嫌われ、愛妾が幅を利かせる中、

孤独と屈辱の中で生きてきた。

既に愛妾・レオノーラには三男一女がおり、彼女の身内が

権力を与えられているという、母マリアの存在感がない状態。

そんな彼女が自他共に自分が正式な王妃であると認めさせ、

愛も権力も何もかも与えられている妾に唯一敗北感を感じさせ

られる事が王位継承権第一位を持てる男の子を産む事だけだった。

そして念願叶い王の息子を出産。

ここで自分は王妃として認められる筈が、王により王城から

追い出され隔離される形になってしまう・・。

こうなると彼女は「母親としての愛情」よりも「王妃としての誇り」に

しがみつくようになってしまう。

そもそも母国ポルトガルでも王家の姫として育てられた彼女。

たかが愛人に大きな顔をされ、夫までもがその愛人の言いなり

なんて、生まれた時から高貴な女性が耐えられるはずなんて

ないもんね。

ただ、彼女が誇りにこだわった結果、息子はどんどん自分から

離れてしまう。反抗したりするのはどこの少年も同じとは思うけど、

この息子が父親同様に妾を愛し、異国から嫁いできた后を

彼女の夫がしてきた事と同じく、遠ざけ幽閉したことにより

彼女の母としての気持ちは完全に消えてしまう。

もうこの時多少は薄れていた夫や愛人への気持ちも生々しい形で

ふつふつと浮き上がってしまったんじゃないでしょうか。

あんな生まれつき高貴なプライドの高い女性が、長年虐げられて

きた恨みと恥ずかしさと屈辱感は、愛人を処刑した程度では

収まらないと思う。

死んだ夫が息子とオーバーラップしてきたんだろうと思う・・。


ドン・ペドロの側からして見れば酷いお母さんなんだけど、

母マリアの生まれや不幸な結婚生活、高貴な生まれなばかりに

高いプライドを前提にして考えると、なんて不幸な女性だと

思うのです。

平民の立場の女性でも嫁いだら夫は愛人とぼこぼこ子供作って

自分はアパートとかに追い出されれば気持ちも歪まない筈がない。

平民だってそうなんだから、彼女の気持ちを考えると辛くなるのです。


ちなみに母マリアは王の死後、若い騎士と恋仲になりますが

目の前でこの騎士は息子により殺されてしまう。

よりによって自分の身代わりとして・・。


王にも息子にも愛されず、やっと愛する事が出来た騎士も

殺され、彼女は闇の世界から抜け出せなくなってしまった

んだろうな・・・と考えると悪役なのでしょうが、とてもとても

悲しくなってしまうのです。

生まれ変わりがあるなら、今度は母マリアも似た立場だった

ブランシュも自由に恋愛して欲しいよ。(泣)

コメント

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1 ■「アルカサル」、感謝感激!

もとさん、いつも有難う御座います!
でネェ。ごめんネ。歴史話ですが・・・
上記御紹介の「女王フアナ」
コレは「ラ・ロカ(狂女王)フアナ」ですよね。カトリック両王(フェルナンド・イサベル)の娘です。
ペドロ1世(我らがドンちゃんね)とエンリケ2世(ドンちゃんの天敵エンリケね)の孫同士が結婚しているのよ。英国でエドワード黒太子の弟と結婚したコンスタンシアの娘がそうです。で、その孫同士の結婚の、その孫あたりでイサベル女王が誕生しています。ペドロ1世を「残酷王」を「審判王」に直すようにするのも、このイサベルです。先祖が忌まわしい異名で呼ばれる事への不快感と同時に、絶対君主国家を実践し様として無念に終った先祖への憐憫の情があったのかも知れませんね。裏切った貴族等への制裁の悲惨さは「残酷王」であるのかもしれません。その反面、戦功あるある貴族へ、領地等ばらまくエンリケは「恩寵王」と言われるのかも?でもその為、王権自体は↓↓↓なんだろうけどネ。
でも、なんと言っても「勝者の歴史」は世界共通だわね~(^^ゞ
(何方か、違っていたら、訂正お願いしますm(__)m)

で、長くなってm(__)m
マリア母太后・・・青池氏が仰る「執念深いこわいお母さん」ですよね。情が深い、深すぎる女性だと思います。多分、夫が彼女を「王妃&次王の母」として、遇していれば、もう少し違ったかな?とも思います。そう考えると、息子を持った母として、同じ立場(笑)の私も、苦しい感情になります。

一体何を望んでいたのでしょうね?この時代のお姫様の望みなど、私には察する事事態、無謀なのかもしれないけれど。単に、夫や子供に囲まれて、口うるさい母として一生を送りたかったのかも知れない。自分と全く同じ運命を辿るようなブランシュ姫への気持ちも、ヒシヒシと怖いくらい伝わってきます。誰でも良いから、普通に優しくして欲しかった・・・そんな簡単な事を手に入れることが出来なかった、哀れな、そして泣きたい位心が分かる、そんなキャラですね。

2 ■字数オーバー(笑)

で、こちらに追加を・・・
(長くなって本当にゴメンね)

マリア母太后からの教訓>
息子は結婚すれば嫁のもの。母は分をわきまえましょう(笑)

でも、彼女の弟(ポルトガルのね)は、かの有名な、「イネス・デ・カストロ」事件の張本人。どうも、この家系、熱いイベリア半島の血筋でも、最高級に熱くありませんか??(苦笑)

白状>エンリケに、スッテンコロリン転びました。言い訳無用って言うか、言い訳なんて自分にも出来ないワッ状態です。コレで、数え切れない程のドンちゃんファンを敵にまわすのね(フッ)

「アルカサル」一杯語れて嬉しかったわ。有難うネ~(ハート)

3 ■リィンさん

おおおそうだったのか・・。
もう同じ名前多すぎだ。
日本なら太郎と花子と次郎ばかりという感じ(泣)

このホアナのことは随分前にネットでお勉強してたはずなのに見事にずれてましたね。教えてくれてサンキュー!です。あとでなおしとこ。

そのホアナさんも一体何人出てくるんだろう・・・エンリケの嫁にアラゴンのごり押しみたいな王様の娘も確かホアナで・・あとまだいたはず。あううう(泣)

というわけでなかなか更新がエロイカのようには進まないのです。
敵が味方になってたり、味方が敵になったり、誰と誰の親が兄弟同士で、誰と誰の子供が結婚してそれからああなってこうなって・・・えーと・・・・バタ・・・・。
という感じ(苦)

どうせ書くなら歴史的背景もふまえてからとあれからネットで検索して読んでたんだけど、中世のドロドロと不幸な子供たち、などなど読んではいたたまれなくなって閉じてしまう。高貴な女性たちが家の道具にされてしまうのは日本もそうだったし、アラブとなると更にそれが露骨でマホメットってなんて戒律作ってしまったんだよっっと読んでおりますが、中世の欧州は煌びやかさがまずイメージとして強いから辛いのかな。

4 ■リィンさん(私も字数オーバーしてしまった)

時代は違うけどマリー・アントワネットなんて結局は好きな人が出来てひと時でも幸せだったのに、それがカイティリアでは許されずに、なんか人間以下の扱いを受けたんだなとか。これが時代等が違えばこんな旦那いらねーやと母マリアが子供連れて出て行って幸せになれましたとかならまだ救いがあるのに、それすら許されず、まだ若いのに愛人が幅をきかせる城の中で辛かっただろうなあとか(しかも外国だしね。今みたいに愚痴を電話で友達に言ったりすることすら出来やしない。そのくせ王は自由にしていると。ああむかむか。こんな時代だから仕方ないんだけどさ・・・。

私はつい別の見方で悪役として描かれている人たちを見るように近年なっちゃいまして、そういう見方で見ると母マリアも本当にかわいそうな人なんだなって思えた。

正妻がいるんだから愛妾よりも正妻をというのは決して間違ってないと思うけど、息子が旦那と同じことすりゃ口も出したくなるよ。結局正妻を放置・幽閉したことは国民の不信にも繋がったわけだし・・。
高貴な人が民衆に「かわいそう」と思われるのも屈辱だと思うんだよね・・。

5 ■貼ってる画像に反応です。

映画「王女ファナ」はご覧になりました?
たいへんな美男の夫と結婚して、浮気に苦しみながら狂女のように夫を求めるファナ。
泣けました。
夫が28歳で死んだあと、死体を焼かずに教会に置いてたのですが、ウジがわいても毎日会いに行ったそうです。
絶世の美男の夫だったらしいです。
史実通りだそうで、バレエとか演劇とかでも、上映されてるようです。

6 ■迷い人さん

こんにちは~

映画?見てないです。(あうう)
なんか面白そうな話ですね。
今度借りてみるね。

バレエにもなってるとは全然知らなかった。またまた勉強になりました。

7 ■なんてタイムリー!

今、ハプスブルク 愛の物語悲しみの迷宮(東洋書林)を読んでいたので、
反応してしまいました。
第一章に狂女フアナが出てきます。
夫フィリップが生きている間は独り占めできなかったのだから、
せめて死んだ後は手放したくなかったのでしょうか。
人々から忘れられたまま死んでいったフアナ。
読んでいて胸が痛くなりました。

8 ■アル・カサルを

女性、とくにマリア母太后の目から見た事はなかったなあ。
彼女については、私はどちらかというとドン・ペドロに共感していてから。
息子をいつまでも私物化しようとする母親って、すっげぇうぜえ! ドン・ペドロ、おまえはよく耐えた!
母親という「神聖な存在」があんなふうだと、息子はホントにつらい。
んー、でも、まあ確かに、母親にも同情の余地はあるんだろうなあ。(だがやはり、奥歯にものがはさまってしまう)<(笑)

9 ■ぴよりんさん

なんか聞けば聞くほど興味が。
まずは映画版見てみたいぞ~。

10 ■とらさん

うはは。
やっぱりそっち方向で見てしまうみたいです。
確かに息子を敵に売った酷い母親なんだけど、それに到るまでの事を考えたら嫌いになれなかったりするのです。なんかレオノーラが生きていてそんざいにされていた頃から、王妃のプライドだけが心の支えで、それでなんとか気力を保っていたんじゃないかなあって。
気の弱いタイプの王妃だったらもう耐えられないんじゃないかって思った。それで長年そんな感じでもうその事だけで支配されてしまったのかなって。
彼女にとっては息子を王にする事は、自分が正妻だという証でもあるから、それが達成されて宿敵を葬った時がピークだったんだろうな・・。そんなん考えたら本当に気の毒でね。。
それで平静な時代が来れば良かったけど、今度は息子が若かった頃の自分がされたような事を姫にしてしまったしでどんどん闇の世界に行ってしまったのかな・・とかさ・・・。

愛人に負けて離された時代は彼女にとって屈辱そのものの人生の汚点であり、思い出したくもない過去だと思うから。
治りかけてきた傷をナイフで切り裂かれたような感じだったのかなって。
だからもし先代の王が母マリアと愛し合っていれば、優しくて穏やかな母親になっていたと思う・・。幸せだとなんだかんだいって余裕出るもんね。

11 ■愛し合う

↑これは難しい事ですね~。
先王は、なぜ、王妃マリアに興味を示さなかったのか?
それは王だけの責任なのだろうか(笑)。
政略結婚だから、よけいに難しい事だと思う。
そして、そう考えた時、自分の復讐心とか欲望を満足させるために、息子を私物化しまくった母親というのは、うざったいし、許し難いものと私には見えてしまうのです。
なぜなら、マリアは、ペドロを一個の人間としては見ていないということになりますからねえ。

12 ■とらさん

そうなんだよね。現実は難しいと思う。相性とかもあるし。
で、もしその相性が良かったら・・?と思って。

彼女があんな形でどんどん歪んでいったのは境遇のせいもきっとある。
王もそこらへん上手くやればいいのに、見せ付けるようにレオノーラばかりとしてたら大抵歪むわ・・。
そんな時代じゃないのは重々承知の上で。

なんか1巻の若い頃の母マリアの境遇を彼女は元々高貴な立場の人として読んだらありゃ辛いぜ。
しかも逃げる場所もなく王妃としての鎖に縛られてるなんて拷問だよ。

ただそのせいで息子との関係もどんどん悪循環を辿ってしまったのは両方共に気の毒だと思いました。
もし気持ちに余裕のある母上だったらドンペドロも大切にしてたんじゃないかなと思ったり。

人間として見てないというのも、これも沢山の人に言えるからこの時代は辛いなあと思ってしまうのだった・・・。

ドン・ペドロ→ブランシュ
先王→母マリア
母マリアや宰相等→ドン・ペドロ

13 ■中世の女性って・・・

悲惨な事ばかり、目立ちますよね。

高貴な方が民衆に「かわいそう」って思われるのは
屈辱かも?
って、全くそうだと思います。
ブランシュ姫も、教会のミサで
そういった意味の事言って泣いていたよね。

でも、でも!
豪奢な衣装を着て、食べるにも困らず

中世庶民、特に女性の悲惨さに比べれば
自由を求めるのは・・・っても思うのよ。

今の我々には、想像するしかないデス(寂しい笑い)

14 ■リィンさん

だよね。なんかもう・・。
私が好きなアラブも女性なんてモノ扱いだし。中世の庶民はどこの国だかいつ頃だかも忘れたけど結構奔放なところもあったらしい。そういうのは別の意味で面白そうだけど、大抵は・・・。
なんか辛い時代だったんだよね。
もう中世欧州で生きるなら、バートリー夫人くらいハチャメチャにやりたいわ・・・その方がスッキリする・・・ってアブナイ奴だな。私。

15 ■トラバしますです

恋愛と結婚、そして女性
については
考えるのです。よく。
また後でゆっくりコメントしに来ますね~。

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