第20章 あとがき

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さて、第20章はいかがでしたでしょうか?

前回のあとがきで書いたとおり、前に開催されたひょうたん祭りを元に書いてみました。

参加してくれた方、改めてアリガトです☆


しかし、改めて見ると、確かに梵語連は暴走族っぽいですね。

書いているときのイメージは、必殺仕事人だったのに・・・w

まあ、仕事人達はかちこみ(殴り込み)なんてしませんか。


さて、次回予告ですが。

第19章、第20章と内輪ネタっぽい話が続いてしまったので、次は読んでる人全員に分かりやすい話にしたいって思っています。

「第21章 目指せムツ○ロウ?チョーキョー・チャレンジ」

更新予定は10月2日になります。では次回も宜しくお願いしますノ

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欄外編4 調味料バトン

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ビスク東商店街から調味料バトンなる物が回ってきたので、やってみます。

・・・面白、まず無いと思われます・・・。


【Q1】次のメニューにどんな調味料をかけますか?薬味は含みません。

・目玉焼き  → 塩胡椒
・納豆    → この世で一番嫌いな食べ物

・餃子     → 醤油のみ
・カレーライス→ 特になし
・ナポリタン → 特になし
・ピザ    → 特になし
・生キャベツ → マヨネーズ
・トマト   → 塩少々
・サラダ   → マヨネーズ
・カキフライ → 好きじゃないから食べない。食べなくちゃいけない場合はソース

・メンチカツ → ソース
・コロッケ  → ソース
・天ぷら   →醤油と塩と天つゆを気分次第で

・とんかつ  → とんかつソース
・ご飯(おかず無しの時) →醤油を少しor焼き肉のたれ


【Q2】周囲に意外だと驚かれる、好きな組み合わせはありますか?

・カレーにとろけるチーズ。普通って言われれば、まあそれまでですが・・・。


【Q3】それが一般的なのだとは知っているが、苦手な組み合わせはありますか?

・悪食なので、特にないです。
 
【Q4】バトンをまわしたい5名は誰ですか?


相互リンクな方で、まだ回ってない人に


 ・Irisさん「エルアン神殿に続く階段」

 ・MARYBELLさん「スズマリヤ」

 ・チムニィさん「チムチムチェリー?」

例によってスルー可ですので、お気軽に宜しくですノ

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 それは、ライチがシレーナの部屋をはたきでパタパタしている時だった。
 そもそもシレーナの部屋には調度品が少ない。食器棚に飾られている、イルミナ様から下賜された銀食器と、壁に掛けられている、パトロンから譲渡された古伊万里の大皿以外は、料理道具に材料、書籍やシレーナナックル、書類やハンコなどなど実用品ばかり。
 そんな中、ライチはいつも気になっている物があった。
 出窓に飾られている薄汚いひょうたん、である。
 調度品にしては汚すぎる、だが実用品にしても使っている姿を見た事がない。
 一体これは何なんだろうと、ライチはそれを見る度、疑問に思っていた。
 はたきは食器棚から机へ、そして出窓へ。目の前には、件のひょうたん。「何だろう、これー?」とぼぉーっと考えながら、手は機械的に窓際の埃を散らしていく。
 と、誤ってはたきの先端で、ひょうたんを突いてしまった。
 コン!
 小さな音が響く・・・それだけなら良かったのだが。運悪く、現在は掃除中。当然、窓は全開。
 ひょうたんは台座から落ちると、思いの外よく転がり・・・窓から転落。
 「ああーー!!」
 慌てて手を伸ばすが、掴むのは空気のみ。窓から身を乗り出し、地面を見るが・・・そこには、ひょうたんの破片が散らばっていた。
 ライチは破片を全て拾うと、周りに誰もいない事を確認してから、脱兎の如く現場から逃走。
 しかし、このままではいずれ見つかってしまうだろう。悩んだライチは、カマロンに相談した。
 「それは困りましたね。あのひょうたんは、お嬢様がアマゾネスから頂いた物としか聞いておりませんが・・・アマゾネスに頼めば、同じ物を譲っていただけるかもしれませんぞ。」
 その言葉を頼りに、ライチはヴァングリンドの巣穴へ向かった。


 門番のアマゾネスガードに話を付けて、ライチはアマゾネスボスと面会する。
 「あの・・・かくかくしかじか・・・という訳で、ひょうたんを譲って欲しいんです。」
 ライチの話をじっと聞いていたボスは、話が終わるとおもむろに口を開く。
 「ちょっとー、今の話マジでむかつくんだけど。それで私らが得することある? そんなんでひょうたんをあげられるわけないじゃん。リサー、こいつつまみ出しちゃってー。」
 「おっけー。」
 傍らのアマゾネスアーチャーが、ひょいっとライチの首根っこを摘んで、持ち上げる。
 「ちょ・・・うわ、わわわわ・・・。」
 アマゾネスアーチャーが、出口へ向けて歩き出す・・・と、そこでボスが止めた。
 「ちょっと待ってー、リサ。こいつの鞄、いい匂いがするんだよねー。メグ、ちょっと調べて。」
 「おっけ☆」
 傍らにいた、もう1人のアマゾネスアーチャーが、ライチのぞうさんリュックをまさぐる。と、その手に瓶が一本握られた。
 「ボス。ワインいっこゲットしたよ☆」
 「へー、いいもん持ってんじゃん。そうだ! これを100倍持ってきたら、考えてあげるよん。」


 巣穴からつまみ出されたライチは、その足でネオク・ラングへ向かう。そしてグレープとミニウォーターボトルを100個ずつ買い、ワインを作りはじめた。
 程なく、100個完成。
 「よーし、出来た。これでひょうたんが貰えるぞー。さてと・・・って、重っ。重いけど・・・持っていかないと。」
 ワインの入った木箱を両手で抱え上げ、よたよた歩きながら、ライチはヴァングリンドの巣穴へ向かった。
 ・・・・・・・・・。
 長い道のりを歩ききり、ようやく到着。そして、再びアマゾネスボスと面会した。
 「ふうっー、あの、持ってきました。」
 「へー、ホントに持ってきたんだ。凄いじゃん、あんた。」
 アマゾネスボスはニヤニヤと、ワイン入りの木箱を見つめる。傍らの、2人のアマゾネスアーチャーも同様。
 「じゃあ、ひょうたんと交換で、ね、ね?」
 ライチがそう言うと、何故か、アマゾネス達はニヤニヤ笑っていた。
 そして、ライチは・・・再び首根っこを掴まれて、巣穴入口まで連れてこられていた。
 「にゃー、にゃー! 何で、何で何でちゃんとワイン持ってきたじゃん!!」
 「ははっ、鈍いねー。まだ分からないの? ボスは、考えてあげるって言ったジャン。だからー、考えたけどやっぱダメーって事じゃない? じゃーねー。」
 そう言うと、アマゾネスアーチャーはライチをポーンと、投げ飛ばした。
 「えーん、嘘つき、嘘つきー!!」
 入口で、ライチは泣きながら抗議する。だがその声に応える者は居なかった・・・・・・わけではなかった。


 「成る程な。許せねーな、それは。なあ、ミルさん。」
 「そうですね。ちょっと懲らしめないといけませんね、ボン姉さん。」
 ビスク某所。某屋敷内。口から上が影に隠れて、その顔は見えないが。エルモニーとパンデモスが、ライチの話を聞いて、そう答えた。
 「え、それじゃ?」
 「ああ、梵語連、この一件に介入させて貰うぜ。ミルさん、人を集めな。ヴァングリンドの巣穴、かちこむぜ。」
 「あいよ。」
 スッと、パンデモスが姿を消す。
 「じゃあライチ君。明日の朝、ヴァングリンドの巣穴に来な。」

 そして翌日朝。
 戦闘装備で身を包んだライチが、巣穴入口に。すると、そこには20数人もの冒険者が待っていた。その中には、ボン姉とミルも居た。
 「お、来たかライチ君。準備はいいようだな。それじゃ・・・者共、かちこむぞ!!」
 「おー!!」
 ボン姉のかけ声と共に、冒険者達が巣穴へ突撃する。
 面食らったのは、アマゾネス達。
 「ちょっと、何なのこれ? ライヴ? あー・・・。」
 「私ら、やばいんじゃねー? うー・・・。」
 バタバタと、アマゾネス達が倒される。冒険者達は、巣穴を駆け、進み、そしてボスの間へ。
 「運命と呼ぶ以外他はない♪・・・て、あんた達ナンパ? ちょーウザいんだけど?」
 そこでは、アマゾネスボスとアーチャーが、カラオケを歌っていた。その周りをぐるっと冒険者達が取り囲み、ライチが一歩前に出る。
 「あー、あんたワインくれたやつジャン もしかしてリベンジってやつ?」
 「よくも僕を騙して、許さないよ! ワイン100本の仇、思い知れ!」
 その声と共に、冒険者達は一斉にアマゾネスへ飛びかかり・・・三人を、あっという間に縛り上げた。
 「もー、信じらんない。女の子にこんなことする、ふつー?」
 「サイテーって感じ?」
 アマゾネス達は口々に文句を言う。
 「へっ、これで人様を騙そうなんて、もう思うんじゃねーぞ!」
 その前で、ボン姉が仁王立ち。
 「・・・ねえ、ひょうたんは、ひょうたん?」
 ライチが聞く。と、アマゾネスボスが「そこだよ。」と言って、顎で場所を指し示した。
 そこは・・・ボン姉の足の下だった。
 「・・・あ。」
 そう、ひょうたんは、冒険者達が一斉に飛びかかった時。
 乱闘の最中に投げ出されて・・・ぐちゃぐちゃに壊れていたのだった。
 
 後日談
 ライチは、ひょうたんを割ってしまった事を、素直にシレーナへ告白した。
 しかしシレーナは涼しい顔でこう言った。
 「あらあら、割ってしまったんですの。大丈夫ですわ、アマゾネスに言えば、また向こうから献上してきますわよ。」
 (第20章 完)

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第19章 あとがき

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ついに登場させてしまいました裏レラン。作者のイメージはこんな感じですが、皆さんはどうでしょうか?

まあ、流石にコウモリを食べる場面とかは書きにくいもんでw

ちなみにこの話は、だいぶ前から暖めていたもので・・・おかげで長くなりすぎて、泣く泣くカットした場面多数。まとめきるのも技術のうち・・・ならば私はまだ未熟か。精進しないとなー。


さて、この間のひょうたんイベントでお世話になった、鏡花さんのとこで再びイベントが企画されてます。

以下、またたび120% からの転載


【第一回】マジ狩るツアー

目的:ガイアを狩る(強くなったフレイムゴーレムも?)
集合場所:地下水路入り口のある噴水
時間:9/24 22時より(変更する恐れがあります)

私も参加予定です。今から時間調整始めています。今回はライチより、戦闘できるファーストのほうがいいかな?


では次回予告です。

「第20章 ひょうたん奪え!ボンゴレン・アタック」

まあ、タイトル通り、この間のひょうたん祭りをアレンジした内容となっています。不参加者にも分かりやすく書きますので、是非見てやってください。

更新予定は9月25日です。では次回も宜しくお願いしますノ

 草木さえ眠るような真夜中。
 トイレへ行こうと、パジャマ姿のままフラフラ廊下を歩いていたライチは、扉の隙間から漏れる光を見つけた。
 その部屋は厨房だった。近づくと、美味しそうな匂いが漂ってくる。
 「うわー、美味しそうな匂いだな。誰だろう、こんな時間に・・・。」
 引き寄せられるように、扉の前に立つ。そして、隙間から部屋を覗いてみると。
 そこでは、厨房師装備で身を包んだエルモニーが、木箱を踏み台にして、大きな寸胴鍋をかき混ぜていた。
 エルモニーの腕が動く毎に、香りが沸き立ち、ライチの食欲中枢を刺激する。
 「美味しそうだな・・・美味しそうだな美味しそうだな・・・。」
 呪文のように呟くライチ。そして、ついに欲望に負け、ライチはその扉を開けた。
 「誰デスか?」
 エルモニー厨房師は声を上げて振り返る。しかしライチの視線はその顔ではなく、手元にロックオンされたまま。
 「ねえねえ、それってシチュー? シチュー? ねえ、一口食べてもいい?」
 ねだりはじめるライチを、エルモニー厨房師は訝しげな目で見つめる・・・が、その目がいきなりカッと見開いた。
 「もしかして君は、ライチ君デスか?」
 「え、あ、はい。そうです。」
 「(ライチ君といえば確か、最近厨房師になったばっかの表レランだったはずデス・・・これはチャンスかもしれないデスね・・・シシシ。)」
 エルモニー厨房師は壁にかけてあったお玉を手に取ると、皿を一枚取って、シチューをよそった。
 「そうデスね。折角だから味見してください・・・シシシ。」
 そう言って、シチューを机に置き、スプーンをライチに手渡す。
 「ええ、いいんですか?」
 そう言いながらも、ライチの視線は白いシチューを捉えて離さず、口からはヨダレが一滴。
 「はい、構わないデスよ・・・シシシ。」
 その言葉を合図に、ライチは椅子に座ると。
 「いっただっきまーす。」
 と言ってから、シチューを掬って、口に運んだ。
 「・・・美味しい! これ美味しいです!」
 「そうデスか。それは良かったデス。さ、まだ沢山あるから、どんどん食べていいデスよ。」
 空腹のライチに遠慮などという言葉はなく。
 立て続けに2杯、3杯と空にしていく。
 だがエルモニー厨房師は気にすることなく。
 ニヤニヤとしていた。
 そして・・・4杯目のシチューを半分ぐらい食べたあたりで。
 「美味しいなー、美味しいなー・・・って、アレ?」
 ライチはふいに、身体の違和感に気付いた。胃の当たりから、カァーッと熱いものがこみ上げてくる。
 「え? え? これ何? 何?」
 「シシシ・・・ようやく効いてきたようデスね。そのグラタンには隠し味に、裏レラン特製のソウル・オブ・ミスチーフ(※1)が入っているのデス。さあライチ君、裏レランの世界へようこそデス。この世界では、君の望むままに行動できるのデス。そしてビスクに混乱と恐怖を!」
 その言葉を聞いた途端、ライチの目はまるで酔っているかのようにトロンとし、表情をにやつきに変えると。
 「望むままに・・・ふふふ。」
 ゆらぁーっと、まるで柳の枝のように、動き始めた。
 
 AM3:00 ビスク西 テオ・サート広場。
 「ここは・・・ジャニさんの店舗。そうだ! ちっちゃく商売しているジャニさんにふさわしくしちゃえ・・・ふふふ。」


 AM4:00 ビスク中央 地下水路
 「この生き物は・・・確かビスク一のヘボガードのモップ・・・そうだ! もっといいやつに換えてあげよう!」


 AM5:00 ビスク中央 ラスレオ大聖堂
 「あれ? 確かこの人は・・・そうだ! マジックペン持ってきてたはず・・・ふふふ。」


 そして。
 ダイアロス島に陽が差しはじめる。鳥の声と、人々の足音が響きはじめる。
 ライチと、裏レラン厨房師は、テオ・サート広場の塀の上からジャニの店舗を観察する。
 「シシシ・・・あのジャニがどんな表情を見せるか、楽しみデスね。」
 「ふふふ・・・あ、来たよ。」
 テオ・サート広場を横切るように、ジャニが歩いてくる。
 「はあっー、今日もちっちゃく商売しないとなー。いつになったらおっきな店を任せられるんだろう・・・。」
 そう愚痴りながら、店に入る。そして、売り物にかけてあった布をめくった途端。
 ジャニの顔色が、変わった。
 「・・・ええっーーーー!!」
 そこには。確かにいつも売っているミニウォーターボトルとミルクとミニブレッドが置いてあったのだが。
 全てがまるで、ままごと人形の道具のように、ちっちゃくなっていた。
 「な・・・なななななな何でこんなにちっちゃいの? 私がちっちゃく商売してるから? どーしよう・・・えーん!!」
 わたわたと慌てるジャニを見て、2人は声を上げないように笑いあった。
 
 「さて、次は地下水路デスね。」
 地下水路入口へ移動する2人。と、目の前を歩くガードを見つけた。
 「あ、ジョニーだ。もしかして今から地下水路の掃除かな・・・ふふふ、どんなリアクションするか、楽しみだなー。」
 2人はジョニーの後をつける。そして噴水に飛び込み、地下水路へ。
 その入口に、ジョニー愛用のモップことウーが置いてあるのだが。
 「さーて、今日も頑張って地下水路の平和を守るとするかなー・・・ってうおわぁ!」
 そのモップを見て、ジョニーは声を上げた。
 モップの大きさが、あまりにも変わっていたから。
 「こ・・・これは一体? これはウーではなく・・・バルドスに見えるが・・・目の錯覚か?」
 恐る恐る、モップに近づくジョニー。
 「しかし地下水路の掃除・・・もとい平和を守らなければ、また減給されるし・・・ええい、きっと錯覚だ!」
 ジョニーはモップの側まで寄り・・・。
 プチ。
 バルドスの足が、蟻を踏むかのようにジョニーを。


 その頃、ラスレオ大聖堂では。
 煌びやかな聖堂騎士鎧に身を包んだ女ニューターが、ドアをノックしていた。
 「失礼します。ミスト様。朝の礼拝の時間です。」
 と、扉の奥から「キャー、もうそんな時間ですか?」という声と、バタバタという音が聞こえ・・・。
 数分後、扉が開いた。
 「お待たせしました。さあ行きましょう。」
 にっこりと微笑むミスト。その顔を見て、聖堂騎士はちょっと不思議そうな顔をする。
 「(あ、あれ? ミスト様、眼鏡をお掛けになったのですか? 何だかとてもお似合いで・・・可愛い。)」
 確かに、ミストの顔には黒縁の眼鏡が掛かっていた。しかしミスト自身は、その事に全く気付かない。
 それもその筈。
 その黒縁眼鏡は、ライチがマジックペンで描いたものだったから。
 ミストが聖堂に登場した途端、にわかにざわつく信者達。その中に混じって、ライチと裏レラン厨房師はクスクスと笑っていた。
 
 ラオレス大聖堂に架かる橋で、2人はケラケラ笑いあう。
 「シシシ・・・今朝はいっぱい、ビスクに恐怖と混乱を与えられましたデスね。」
 「あー、面白かった。次は何をしようかな。」
 「お、ライチ君、やる気ですね。裏レランの世界は素晴らしいでしょう。どうですか、貴方も我々と一緒に・・・。」
 と、裏レラン厨房師がそこまで話した時。
 「面白い話ですわね。是非、私も混ぜて貰えません事?」
 2人の後ろに、立っている人が1人。
 シレーナであった。
 その額には「♯」のマークが付いていて・・・。


 ビスク港には、大型魚を吊す台が備え付けられている。

 だが今日、そこにいるのは。
 手足を縛られ、フックにロープを結ばれ、逆さ吊りにされている2人のエルモニー。
 「うわーん! シレーナさまごめんなさーーい!! もうやりませんから降ろして~~!!」
 「シシシ・・・これぐらいでくじける我ら裏レランではありませんデスよ。シシシシシシ!」
 陽は水平線へ、その身を隠していく。海は往く陽を惜しむかのように、その身を真っ赤に染めている。
 カモメがいななき、波音が響く、ビスク港。
 その音に混じって、1人の叫び声と、1人の笑い声がこだましていた。
 (第19章 完)


 (※1)ソウル・オブ。ミスチーフ(悪戯魂)・・・これを混ぜた料理を食べると、無性に悪戯をしたくなる。裏料理スキル30から使用可能。


第18章 あとがき

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小説では見事(?)ガラクタを釣り上げたライチ君ですが、実際のMOEではガラクタさえ釣れないですね。

挿絵の為にリアル6時間もイルヴァーナで釣りしてたんですけど・・・結局宝箱もガラクタもヒットせず。

ホントにあるのか、をい!!


というわけでこんばんは。第18章はいかがでしたでしょうか?

実際には釣った事のないガラクタの話な上、実体験した事のない釣りの話という二重無体験のせいで、正直上手く書けたとは思えないんですよね・・・TT

まあ、それ以前の問題もありますが。先週は色々あってテンション↓だったので。


まあ、それより折角なのでもう一つ愚痴をw

今、作者が一番欲しいアイテム。それは「ひょうたん」だったりします。

ライチの背中につけてあげたいと思い、ファーストキャラでアマゾネスアーチャー狩りに行きました。

死にました。何度も。何度も。おかげでスキルガタガタです。サムライパッシブも消えたし。でもまだ取れません。やっぱソロはきつい;;

この作者、カオスエイジ以外でパーティープレイした事、一度も無いんです・・・。

ソロ志向ってわけじゃなく、ただ時間が無いだけで。

我が儘って分かってて言います。誰か助けて、プリーズ~(TT)


さて、次回予告といきましょう。

某ブログで「裏レラン」って響きにウケられたので。

「第19章 強敵と書いて「とも」?バックレラン・スカウティング」

更新予定はなるべく9月18日。もしかすると19日になるかもしれないです。

では次回も宜しくお願いします~ノ

 ドワーフvsオーク
 反乱エルガディン軍vs正規エルガディン軍
 ギガースvs掘り士
 バルドスvs金策者
 等々、イルヴァーナ渓谷では、常日頃からまるでWarageのような、血で血を洗う戦いが繰り広げられている。
 そんな殺伐とした土地に、懲りもせず踏み入れる足が一つ。
 そう、ライチである。
 目的は勿論、前回殆ど果たせなかった、リバーマンテイル釣り。
 流石のライチも反省したようで、今回は敵の出現場所を調べ上げ、地図に書き込んできた。勿論、鞄には逃走用のワインも入れてある。 
 「よーし、今度こそリバーマンテイルをたっくさん釣るぞー!!」
 拳を突き上げて気合いを入れてから、目に映る全ての敵を大回りで避けつつ進んでいった。
 その甲斐あって、一度も襲われることなく湖へ到着。前回と同じように、湖を泳いで渡り、対岸の岩山までたどり着いた。
 そして、すぐに釣り糸を垂らした。
 
 偶然なのか。
 はたまた、魚を捕る才能がずば抜けているのか。
 ライチはポンポンと、リバーマンテイルを釣り上げていった。
 調査の甲斐あってか、時折やってくるレイクグリフォンや、夜になると現れるサイクス達を上手に避けながら、順調に、あくまで順調に釣りは続いていった。
 そして順調は時として退屈を招くものでもある。
 そして退屈が招くものは・・・油断。
 
 穏やかな昼下がり。
 弁当代わりに持ってきたローストスネークミートも全て食べ終え。
 ついウトウトと、釣り竿を握りながら瞼を閉じたり開いたり。
 と、その瞬間。その手が、思いっきり引っ張られた。
 「・・・うわ! 何だ何だ?」
 ライチは慌てて釣り竿を思いっきり握ってしまう。竿はたわみ、糸はピンと張る。
 リバーマンテイルとは明らかに違う、大物がかかっていた。
 そのあまりの引きに、ライチは思わず力一杯引いてしまった。そして。
 プツン!
 ほんの小さな音と共に、引きが一瞬で消える。
 「うわ、わわわわ!!」
 しかしライチが腕の力をすぐに緩められるわけはなく。ライチは仰向けにひっくり返ってしまった。
 「・・・・・・イタタタ。あーあ、逃げられちゃった。」
 針と浮きと重りが消えた糸の先を見ながら、ライチはがっかりと頭を垂れる。
 「でも、今の何だったんだろう。すっごい手応えだったなー・・・あ!」
 そこでライチは思い出した。
 カマロンが呟いた言葉を。
 
 「イルヴァーナ渓谷の湖には、トレジャーボックスが流れているという噂があります。何でも盗賊の宝物庫が土砂崩れで流れ、保管してあったトレジャーボックスが全て湖に落ちてしまったとか。まあ、噂の域は出ておりませんが。」
 
 「もしかすると、今引っかかったものが、トレジャーボックスかもしれないな。この湖で釣れる魚はリバーマンテイルだけの筈だし。もし、もしトレジャーボックスが釣れたら・・・。」
 ライチはピョンと跳び上がると、大急ぎで針と糸と浮きと餌を取り付け。
 「トレジャーボックスが釣れたら、お金が手に入って、美味しい物が沢山食べられる!!」
 そう叫びながら、さっきの大物を釣り逃した水面へ向けて、木の釣り竿を思いっきり振り降ろした。
 ・・・しかし一度逃がした獲物はそう簡単に捕まらず。
 浮きは浮かびっぱなし。
 「むー。絶対釣ってみせるんだから!!」
 沈む太陽に、まるで青春を叫ぶ若者のように、声を張り上げて誓うライチであった。
 
 陽と月が、そして月と陽が入れ替わる。
 だがライチは、未だにその岩場に居た。
 「ううう・・・釣れないよー。」
 堪え性のないライチにとって、丸一日同じ場所に座るという行為だけでも奇跡に値するが。
 それより先の奇跡は、未だ起きなかった。
 針にかかるのはリバーマンテイルのみ。既に欠伸をしながらでも釣れるようになってしまった。
 「うーん・・・餌が少ないな。」
 小袋の中を見て、ライチは呟く。トレジャーボックスを釣るのに餌は必要無いだろうが、リバーマンテイルが釣れなくなったら面白みも無くなる。
 餌が無くなったら帰ろう、ライチはそう決めた。
 そして時間は過ぎ・・・。
 ついに最後の一個が、針にかけられる。
 この時点でライチは完全に諦めモード。浮きを見ることもなく、ぼおーっと流れる雲だけを目で追いかけている。
 と、その瞬間。
 竿が思いっきり引っ張られた。
 しかし、ライチはまるでそれが分かっていたかのように、落ち着いて竿を握りなおす。
 「やった! 秘技、ぼーっと作戦大成功! こういう時に引っかかるのがお約束だもんね。よーし、釣るぞ!!」
 糸が切れないよう、慎重に竿を持ち上げる。糸は左右にふらふら揺れる。目を凝らすと・・・水底に、確かに木箱が見えた。
 乱水流に乗って湖底を流れていたのだろう。釣り上げ方は勿論、普通の魚とは異なる。
 ライチは、あーでもないこーでもないと、一生懸命釣り方を考えながら、ゆっくりと箱を水面へあげていった。
 箱も釣り上げられまいと、その大きな体を左右に揺さぶる(水流に乗っているだけだが)
 軋む釣り竿。ピンと張る糸。弾ける水飛沫。箱に取り巻く小さな白い泡。
 そして。
 ついに木箱は、その姿を大気中に表した。最後の力を込めて、それを地面まで持ち上げる。
 「やっっったーー!!」
 竿を放り投げて、喜びを爆発させるライチ。すぐさま、箱に駆け寄る。
 そして、その蓋に手を当て、ゆっくり持ち上げる。
 ギギッ・・・。
 鍵はかかってなかったようで、蓋は簡単に開いた。
 ライチは、中を覗き込む。
 そこには。
 何も入っていなかった・・・いや、正しくは紙切れが一枚だけ入っていた。
 その紙切れにはただ一言、こんな言葉が書いてあった。
 「はずれ」
 怒りに任せて、箱を湖にぶん投げるライチの姿があった・・・。 
 (第18章 完)

第17章 あとがき

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NGKパッチ当たりましたね。これで地の門いこーる絶望という、嫌な方程式が無くなった訳で。

良かった良かった。

・・・って、先週末は時間帯が悪くて一回も顔を出せなかったんですけどねTT


さて、第17章はいかがでしたでしょうか。

釣りスキル上げるならエイジス行けば?という意見もありますが・・・まあ、いずれ来る料理スキル上げの為にも、エイ肉を沢山確保しておこうと思いまして、渓谷へ出張っているわけです。

ちなみに作中の出来事、ほぼ本当にありました。ネタのような出来事があったときは、書くのも楽ですw


では、次回予告です。まだまだ釣りで引っ張りますw

「第18章 これが噂のトレジャー・ボックス?」

更新予定は9月11日です。では次回も宜しくお願いしますノ

 ライチにとって、イルヴァーナ渓谷はトラウマそのものである。過去2回、モンスターに追いかけ回された辛い経験があるからだ。
 しかしライチは、懲りずにその地へ足を踏み入れた。
 厨房師となった今、過去の弱い自分を乗り越える為・・・ではなく。
 最早グリードルでは満足出来ないほどに上がってしまった釣りスキルと、もっと大物を釣り上げたいとする欲求を満たす為。
 渓谷入口でマップを広げ、太陽の位置とカマロンがつけた赤い丸を確認する。
 「えっと・・・こっちかな。」
 北を向き、トコトコと歩き出した。
 イルヴァーナ渓谷は、マップ上では広く平坦な土地に見えるが、実際は河岸段丘であり、急激な高低差によって土地は分断され、通れるルートは限られている。
 その上、バルドスのような気性の荒いな動物や、コボルトやドワーフといった好戦的な亜人間が闊歩し、危険の色は更に濃く深い。
 しかしライチは構わず、坂を下りはじめた。
 「ふふふ・・・厨房師となった僕に、怖いものなんて怒ったシレーナさま以外に無いんだよ。」
 自信たっぷりに、不適な笑いを浮かべながら。
 程なく、行く手に大きなバルドス。後ろを向き、まだライチに気付いていない様子。
 「バルドスか・・・お肉はとっても美味しいんだよね。ふふふ・・・さてと。」
 そう言うと。ライチはくるっと、回れ右。
 「さてと、逃げよっと。」
 そして、一目散に逃げ出した。
 ・・・まあ、そんなもんだろう。


 幾多の遠回りを経て、ようやくライチは湖へ到着した。
 「えと、ここがカマロンさんが言っていた湖だな。えとえと、ポイントは・・・対岸の方か。よーし。」
 ライチは勢いよく湖へ飛び込むと、対岸へ向けてバシャバシャと泳ぐ。程なく対岸手前にある大岩に着いた。
 早速、釣り糸を垂らす。
 と、すぐに浮きがピクピクッと反応。
 「でやー!!」
 気合一閃。釣り竿を力の限り持ち上げる・・・が、しかし。
 動かない。張った糸が切れそうになり、慌てて力を緩める。
 「うわ、わわ。これは大勝負になる予感だな・・・。」
 四方八方に水面を切る釣り糸。泳がせる時は泳がせ、動きが弱まってたら竿を引くライチ。
 一進一退の攻防の末。
 「やったー! リバーマンテイル、げっと~!!」
 岩の上で、両腕で丸を描いたぐらいの大きさの、平べったい魚が力無く跳ねる。
 「よし、次いくぞー。」
 魚を捌き、切り身を鞄に仕舞ってから、再び釣り糸を垂らした。

えいげっとー
 
 しかし、4匹ほど釣った所で、当たりがぴったり止まってしまう。
 「うーん、枯れちゃったのかな。他のとこ行くかな。」
 ライチは再び湖に飛び込み、ポイントを変える。着いた先は湖の対岸。カマロンの描いた赤丸が、その岸を囲っている。
 釣り再開。程なく、魚がかかる。
 「よーし、これも釣り上げてやるぞー!」
 再び格闘を始めた。
 持ち上げる竿と、持つライチの影は長く、薄く、消えかかっている。
 空の色はオレンジ。時間は夕方、黄昏時。
 この時、ライチは完全に忘れていた。カマロンが地図に書いた、一つの注意を。
 「この場所は、夜に立ち入ってはいけませんぞ。」


 帳が降り、黒い空。遠くでフクロウがホウホウと鳴く。
 それでもライチは構わず、ランタンの灯りを頼りに釣りを続けていた。
 と、その灯りが一瞬だけ揺れる。
 ふわっと、本当に一瞬だけ。
 その揺れに何かを感じ取ったライチは、ふと振り向く。
 するとそこには、今まさにその棍棒を振りおろさんとする、男の姿があった。
 ドゴーン!!
 大きな音が、静寂の闇夜を打ち破る。土煙が上がり、土片があたりに飛び散る。地面にはクレーターのような窪みができ・・・その先に、間一髪でそれを避け、尻餅をついたライチが居た。
 「な・・・なななな?」
 驚いて声も出ないライチに、男は冷静に言い放った。
 「わりゃぁ、ここが我らサイクスの縄張りだと知っとって踏み込んだんか?」
 ライチは首をブンブンと振る。
 「ほうか。そりゃぁ運が悪かったの。じゃあ身ぐるみ置いて、川に浮かんでもらおうか。」
 サイクスはもう一度、棍棒を振り上げる。
 ライチは荷物を掴むと、咄嗟に湖へ飛び込んだ。
 
 「わーー! やっぱイルヴァーナ渓谷なんて大嫌いだー!!」
 叫びながら、湖を泳いで逃げるライチ。
 「こら待て、逃げるなわれ!!」
 叫びながら、湖を泳いで追いかけるサイクス。
 その泳ぎは、巨体に似合わず意外に早く。振り切れないと悟ったライチは、目に付いた地面に上陸すると、走って逃げ出した。
 しかし相手も食らいつく。棍棒を肩に乗せ、叫びながら迫ってくる。
 逃げる。追われる。逃げる。追いかけられる。
 いつの間にか、地面は急斜面になっていた。どうやらライチは岩山へ登ってしまったようだ。
 僅かな突起に足をかけ、猫のようにジャンプを繰り返し上へ上へ。
 サイクスは棍棒をくわえ、ロッククライミングで追う。
 ついにライチは頂上についてしまう。逃げ場が無い・・・と思った、その瞬間。
 「うわ・・・うわわわわわ!」
 いきなり、地面が動いた。同時に岩山がどんどん小さくなっていく。

 下の頂上では、サイクスが悔しそうな仕草をしながら叫んでいる。
 ライチは空を飛んでいた。
 
 「うわー、凄い凄い!!」
 見上げれば、満天の星と真ん丸い月。見下ろせば、高速で移動する朧気な地面。
 顔に、風が吹き付ける。ライチは伏せながら、長くふわふわした草のようなものをしっかりと握りしめる。
 羽ばたく音が、耳の側で鳴る。
 そう。
 ライチは、グリフォンの背に乗っていた。恐らく岩山の頂上で寝ていたのだろう。
 グリフォンの機嫌は、すこぶる悪かった。
 
 「うわーん! 助けてー!! 怖いよーー!」
 急降下したり、キリモミしたり、回転したり。
 グリフォンはライチを振り落とそうと、曲芸飛行を続ける。
 ライチは振り落とされまいと、必死でグリフォンの背にしがみつく。
 「降ろしてーーーー!!!!」
 ライチの叫び声は、イルヴァーナの薄闇に吸い込まれ消えていく。
 こうしてまた一つ、イルヴァーナ渓谷でのトラウマが増えたのであった・・・。
 (第17章 完)