2010年01月16日

春への憧れ

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酒とホラの日々。-氷の花

曇り空の下、遅まきながら地元の氏神様への挨拶に回って境内から出ようとすると、ぱらぱらと頭上に降りかかるものがあった。
氷雨かと思ったのだが、これは細かいあられだった。

首をすくめて足早に歩くうちにあられはやんだものの、
今度は冷たい北風が頬に吹き付けてきた。
 
寒さの底にいるようなこの時期、自然とみんな身をすくめて春の訪れを待つ。
春になれば春が無条件に楽しめるかどうかはわからないが、
今はただ季節が早く過ぎて次の季節が巡り来るのを待っているのだろうか。


わたしたちは今を逃れて、やってくる未来に無条件に期待を寄せる。

  
とはいえ、時節の流れとは誰しも自分の時間を費やすことでしか
めぐり合うことができないものだから、
私たちは自らの生を少しずつ失い、死への階段を積み上げることでしか
巡る季節を愛でることができないものだ。

  


それは季節の移ろいを演じるものも、この恩恵にあずかるものにも
等しく割り当てられた対価である。
 
もちろん冬ばかりではなく今を生きることは、時に苦しみを伴うことではあるけれども
ともすると私たちは何とかこの苦い今を早くやり過ごそうとして、
当てのない未来を漠然と期待していることがある。

  

私たちは根拠のない期待を抱いては今でない未来に

ただ憧れることがあるのだろうか。
 
自分で手を下し、遂行できるのは、この今だけしかないというのに。
未来に歩みを進めることができるのは、

この今を失うことでしかできないというのに...。
  

   

   限りある時も季節の移ろいも
        楽しくもあり悲しくもあり 

 

  

 

 

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2010年01月05日

たそがれて

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「黄昏(たそがれ)る」とは、もともとの意味は夕方日の暮れていくことなのだろうが、
そこから転じて、次第に年をとって衰えていくさまや、
停滞し落ちこんでいくさまを言うこともあり、
私などはまったく良い意味にはとらえていなかったのだが、
どうやら意味はそればかりではないらしい。
 
近年の使われ方としては、状況や精神状態が劣化することに伴う
負の意味ばかりではなくて、「たそがれた」がゆえの状態を肯定的に

とらえる場面があるようだ。
 
「何もない島で日がな一日ボーッとたそがれていたら幸せだよね・・・」などというと、
これはある種の心の動きに伴う幸福感とでもいえようか。
 
英文学者の加島祥造氏が心の働きについて、ハートとマインドの面から

面白いことを言っていた。
ハートもマインドもどちらも日本語では心や精神状態の働きのことだが、
マインドが合理的な判断によって利害を峻別し新たな価値を創造して行くような
社会的な営みにも有意義な精神活動であるのに対し、
ハートは善悪や正誤・損得のような二律背反的な価値とは無縁の、
愛情や思いやり、幸福を感じる心の動きであるというのである。
 
してみると、「たそがれる」ことが肯定的にとらえられるというのは、
社会的な取り組みを推進するような「マインドの活動がたそがれた」その結果、
社会的には役立たずなハートの働きが前面に出て、本人はゆるゆるとした
安心平穏と充実に満たされてくると言うようなことなのかもしれない。
 
確かにいつも忙しく利益やスケジュールを追いかけるマインドの働きばかりが

前面に出ていたら、
夕日を眺めて過ごすような1円にもならない素朴な幸せを感じるハートの出番は

ないだろう。 
 
私もよくマインド優先になって、忙しさの中にむやみに大きな欠乏を感じることが

よくある。
そんなときはたそがれようか、たそがれてみようか。
 
この不況下で社会的には、バランスを欠いてやくたたずの幸福ばかりを求めるのは
あまりに無謀なことかもしれないが、忙しさの向こうに出会うのは、
目尻をつり上げたマインドと利得ばかりではなく、
たっぷりふかふかのハートと幸福でありたいものだ。




酒とホラの日々。-めがね

おまけ (たそがれ映画の傑作:「めがね 」2007年)


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2010年01月03日

年の初めのご挨拶

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あけましておめでとうございます。
今年一年が穏やかで、希望が実りとして手応えをつかめる年となりますように
お祈りいたします。


太平洋側はおおむね穏やかな一年のスタートとなりましたが、
日本海側は年末から続く大雪で交通機関も混乱し、生活にも
初詣や帰省の足にも支障が出るほどのところもあるようです。
   
雪とはあまり縁のない地方の人にとっては、降雪は珍しい
何か素敵なことのように考えがちですが、
雪の地方の人にとっては単なる冬の厄介ものだったりするわけで、
雪のために費やされる労苦は想像を絶する大変なものです。
   
大雪と向き合う生活を余儀なくされた皆様には心よりお見舞い申し上げます。

  

こんな年初の大雪の報せを聞くと、わたしは因幡の国司だった
大伴家持が詠んだ歌を思い出します。

家持は今年一年が今日降る雪のように良いことがたくさんありますようにと、
正月から盛大に降る雪を祝福としています。

  

 新しき年の初めの初春の 今日降る雪のいや重け吉事

  
 あたらしきとしのはじめのはつはるの きょうふるゆきのいやしけよごと

   


年初から日本にやってきた大雪のように、

どうか皆様に良いことがたくさんある年でありますように。






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