2009年02月22日

黒いドレスの女

テーマ:CO2

初めての大量飲酒は、

大学に入って見学に行ったサークルの初めてのコンパのことだった。
先輩方のかもす大人の雰囲気は高校生とはまったく異なっていたが、中でもとりわけ目を引いたのはM先輩と呼ばれていた女性で、ロングヘアにきっちりと隙のない化粧して、ブランドモノの服とアクセサリーで身を固めた妖艶な美人だった。
聞けばそれもそのはず、一度短大を出てOLとして就職した後に思うところがあって再度今の大学に編入したと言うのだから大人っぽさも色気も一際だったわけである。
 
どうしたわけかコンパで私は彼女に気に入られ、いつの間にか横に並んだふたりで
サシで飲むことになったのだが、私が精一杯虚勢を張ったところで、彼女にしてみれば高校出たてのほんのボクちゃんにすぎなかったことだろう。しかも飲酒経験のほとんど無い私に対して、彼女は「女帝」と呼ばれるくらい酒が強いのが自慢でもあることが分かった。
 
私は男子校出だったから当時は女性にも免疫がなく、正直年上の鼻血モノの美女の隣で緊張気味にひたすら冷静な大人の男を装うとしていた。
彼女はからかい半分、自分の酒自慢半分に、「ほらボク、ついておいで」と言うかのようにどんどんと酒を勧めまた自分も強い酒を水のように飲んでいた。 
 
が、どうしたことかいくら飲んでも私はいっこうに顔色も変えず、さして酔った風でもないのだった。彼女は怪訝そうに聞いた。
「Captain-jack君、ひょっとしてものすごく酒強いの?」

 
大量飲酒など経験の無い私にそんなことが分かるわけがないが、ふと思い当たる節があった。

「・・・そういえば僕の祖父が田舎の酒の飲み比べで横綱だったと聞いたことがあります。ビールひとケースに日本酒を一樽飲んだところで対戦相手が泡吹いて運ばれて村の横綱になったそうです。

ずっと後になっても、祖父を負かせるのは人類ではアンドレ・ザ・ジャイアントだけだったろうと言われた伝説の酒飲みだったそうです・・・」


その時彼女の目に狼狽の色が浮かんだのを見たような気がするが、その後覚えているのは、ムキになったようにさらにピッチを上げて酒をあおる彼女と私と周囲の呆れたような目だけである。

 

気がつくといつの間にかコンパはお開きになったのか、私は彼女の肩を抱えてどこかを歩いていた。いいかげん重くなって裏通りで座り込むと、彼女は泥酔してすっかり人事不省な上に、良く見るとゲロを戻したうえに失禁までしとても人目に触れさせるわけは行かない有様だった。 
 
一方私にはまだ最低限の「人間機能と判断力」が残っていた。

これはいかん、女性をエスコートする義務がある男としては彼女に恥を掻かせるわけにはいかない、まずは着替えだ、と考えたが、わたしの服の肩口も彼女のゲロで汚れている。ハテどうしたものかとと思ったところ、近くに回収を待つゴミ袋の山が目についた。
私は迷わず彼女の服も下着もはぎ取るとゴミ袋(当時はまだ不透明な黒のビニール袋だったのが幸いした)の中身をぶちまけ、適当に三つの穴を開けて頭・右腕・左腕を通して即席の服を作って着せた。同様に即席のパンツもはかせた。糞尿にまみれたブランドモノの衣服はぶちまけたゴミに混ぜて始末した。
 
これで身なりは大丈夫、彼女の名誉も守られる、あとは家に送っていくだけだと思ったのだが、裏通りに入ってくるタクシーはない。
仕方なしに、私は彼女を人目につかないよう近くのトラックのほろのかかった荷台に一時寝かせて表通りにタクシーを呼びに行ったのだったが、われながら泥酔してもなんという冷静な行動と配慮であろうか。
酔っぱらって職務遂行不能になったどこかの国の大臣とはエライ違いである。
 
・・・もっとも表通りでタクシーを見つけた私は、そこでカラータイマーが切れたのか、
姫を守る騎士の役目を放念し、ひとりだけタクシーで自分の家に帰ってしまったのではあるけれど。。。
え、ひどい? 仕掛けた彼女は大人、私はまだいわば子供だったのだから、これまでが精一杯だったのだ、まあ仕方ないだろう。。。
 
そこで美人のM先輩はどうなったのか。
ふつか酔いも抜けた翌々日、私は入会のお断りに行ったサークルの部屋で、彼女の件で函館の警察から電話が来たらしいという話を聞いた。 あのトラックは彼女を乗せて東京から北海道まで行ったのだろうか。函館で黒いゴミ袋をまとった酔っぱらい女を見つけた人たちの狼狽ぶりは如何なるものだったことだろう・・・。

 

 

あれからだいぶ経って、私は案の定大酒飲みとなったが、人間機能を失うほど酒に飲まれることは決してしないのは、何パーセントかはあの彼女のおかげかもしれぬ。

 

 

 






 

 

 

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2009年02月08日

萌え萌えのエホバ

テーマ:CO2

このところいろいろ忙しくて、その忙しさの質も精神活動を占有される事柄が多く、
しばらくほったらかしにしているがまだブログをやめる気は無いゾ。
  

 
先週など会社でも風邪をひいている者が多く、みんなマスクしてでひっきりなしに誰も彼も咳き込むものだから会議も打ち合わせも円滑に進めるのが難しかったところ、D君が良い方法があると言った。
 
何でも咳というものは、多くの場合のどにイガイガ虫がとりついて生じるものだから、この虫を下してやれば咳は治まる。だから、適当な虫下しを飲めば良いのだ、と。
そんな馬鹿なと思いつつD君がくれた薬を飲んだところ意外にも咳は治まったのだが、下った虫は肛門にとりついたらしく、こんどははじけるような屁が止まらなくなって会議はやっぱり中止となった。 
ああ忙しいのに仕事も進まない。。。
  
それでも久しぶりにこの週末は、新聞を読むことができた。でも新聞は、毎日「詐欺」「戦争」の話題ばかりでとても悪態つかずには読み進められるものではなく、「なんだこいつバカじゃん」、「ふざけんなー」、「バカヤロウ!」とわめきつつ読まねばならない新聞って、人に「不幸志向」を植え付けるいわば「悪徳練習帳」だっけ?と思ってしまった。
 
詐欺、円天、こんなの一見してネズミ講に物販と電子マネーもどきのポイント制がくっついただけと普通の人はすぐわかると思うのだけれど、いまだもって多くの被害者(被害者と思っていないのだからこの場合関係者というべきか)は、これを認めない人が多いというのも不思議。
大金を貢いだ婆さんが
「あんんたねー、ちょっと見ただけで円天の仕組みが理解できるわけないでしょ、
自分で理解できないものをむやみに批判しないでくれる」

なんてのたまっている。
 
むしろすぐにネズミ講だとわからないあんたの頭が不思議だが、まあ、円天というのは仮想ゲーム世界の仮想のお金で、破綻と会長の逮捕とともにゲームオーバーで円天ポイントは無くなった、ということくらい理解できるのだろうか。
   
まあ、ネズミ講の会員や詐欺にはまったひとたちには理屈で理解することなく狂信者になっていることはよくあることらしい。そこで見えてくるのは金集めの王道としての、出資者~会員~信者~霊感商法~宗教で上がりの構図。
そしてどんな宗教にしても神様は世間きってのケンカ好きのナマケモノときている。
だから、新聞からは戦争とロクでもないニュースは無くならない。
  
円天にはまったひとたちも宗教による戦争がやめられない人たちも、基本的には宗教による慰めに逃げ込んだ結果うすらバカになってしまったということ代わりはない。宗教による思考停止のおぞましさ。

 

宗教がないと自分の人生の基本的な構造も日常の骨格すらもつくれない人はいるのでその最低限の必要性もわかるが、この世に私たちの存在理由など転がってもいないし、与えてくれる神様もいない。だから私たちはそれを自分で作り出さなければならない。自分自身で。

 

 



 



   


 

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