2008年01月26日

幸せのものさし

テーマ:インナー・ランド

カート・ヴォネガットが晩年のエッセイの中で、人生で日常で、もしそのときがあったら、こんなことを折に触れ思い出し自問しそしてつぶやいてみてほしい、というようなことを言っていた。


 「これが素敵でなければ何がそうだって言うんだ?」

 

ヴォネガットの実例では叔父と木陰でソーダを飲みながらたわいもないおしゃべりをしているときだった。この場合「素敵」は「幸せ」と読み替えてもいい。つまり、


  「これが幸せでなければ、いったい何が幸せだって言うんだ?」
 
自分が幸せであることを自覚できるということは幸せの実態そのものに他ならない。幸せの判断基準を自分の中に持つということは大切なことだ。
 
私はある点で親が大変嫌いだったが、それはいつも世間の付き合いにおいて他人を意識した文句ばかり言っていたからである。だれそれはこんなことばかり言っている、誰そればあんなことを言うに違いない、だれそれはこんなことを考えるに違いない・・などなど。 またそ親の近所付き合いや交友関係にも問題があり、大人の誰も彼も(私にはそう見えたが)、見栄のために家を建て、ねたみのために車を買い替え、そしりのために口をきいては、何か起きれば自分はいつも被害者で、言い訳と非難が話題のほとんどだった。
 
これは絵に書いたような不幸な人々というか、決して幸せにならないために日々を過ごすようなものである。家を建て代える動機が見栄を張るためという一事をもっても、幸せの基準が他人の目という自己の外にあるということであり、たとえ立派な家を熱望して御殿を建てたところで、その後にやってくるのは満足ではなくて別な欲望と形を変えた欲求不満だけだろう。 こんな当たり前のことがなんでみんなわからないのか不思議でならなかった。


世間の思惑や他人の目、他人にどう思われると思うかなどという実態のないものに幸せの基準を置くというのは、悪魔に幸せの構築を委託しているようなもので、自分の尻にムチと焼きゴテをあてて永遠に届かぬ地平線を追いかけているに過ぎない。
まさに絵に描いたような愚か者である。しかも決して幸せのやってこない愚か者である。紀元前の哲学者エピクロスは言っている。
「今自分の持っているもので幸せだと思わない者は、たとえ全世界の主になろうとも
不幸な人間である。」

 

幸せの秘訣は自己を肯定することとも自足することとも言える。幸せを他者と共有し分け合おうとすることは良いことだが、幸せの基準だけは自分の中にしっかりと留め置いておかねばならない。 

 

 

 

 

 

 

 

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2008年01月15日

国会に敬礼!

テーマ:CO2

もう細かいことは忘れてしまったが、昔子供の間で歌っていた戯れ歌があった。

たぶんこんな風だったかも知れない。


  天皇がおならした。

  すると侍従長が聞きました

  「へーか?」

 

  皇太子のトイレが長い。

  すると侍従長が聞きました

  「でんか?」


陛下、殿下、猊下、閣下、先生、様、殿等々、尊称・敬称の類は多いが、外人となるとまたこれが面倒で、相手にミスター誰々と呼びかけたら、いやオレはドクター誰々である、あるいはプロフェッサー誰々である、と当人から訂正を受けることも多々あるが、なんともばつの悪いものである。

  

その点、パラメキア共和国で敬称はすべての相手に対して一つしかなく、間違えようがなく便利だ。大統領も議員も先生もそこらのオッサンもすべて同じ敬称でよいのだ。

 

ちなみにその敬称は日本語風に発音すると「ノバカ」というのだが、これ一つで相手が誰であれ最高の敬意を払うことになるのだから、これは便利なことである。どんな風に使うのか、試しにかの国の新聞の解説記事を敬称はそのままに日本語に訳してみよう、するとこんな具合になる。


【1月15日付けの新聞「デイリー・パラメキア」解説記事の日本語訳】

 

日本では安倍前総理ノバカの突然の辞職のあとを継いだ、福田総理ノバカが政権を担当して三ヶ月が過ぎた。これまでのところ、お坊っちゃん総理と揶揄された安倍ノバカに比べ、ひょうひょうと厳しい質問をかわしている様は、渡辺喜美行革担当大臣ノバカが「ぼけキャラ」と評した通り、老獪さを感じさせる。

福田総理ノバカは、防衛省の不祥事や厚生労働省の年金問題といった難題を抱えながらも、選挙対策委員長に古賀誠ノバカを据えたことで選挙における党内安定を得て意外に長期政権になる可能性すらある。

  
また、ここへきて臨時国会を一段落させたところで、福田総理ノバカが何をやろうとしているのか方向性がおおよそ見えてきた。基本的には福田総理ノバカ安倍ノバカ小泉元首相ノバカ以上に大企業とアメリカ寄りの厳しい経済政策の支持者で、日本においては個人の増税と労働環境の企業向け緩和策により、経済格差が広がるのは避けられないということである。福田ノバカによりもたらされる社会格差は、日本における人々の分断とさらなる社会不安をもたらすことになるだろう。


・・・繰り返し断っておくが、「ノバカ」というのはパラメキア国における唯一の敬称である。「ノバカ」とは、「様」と「閣下」と「先生」と「シャチョー」と、「いよっ大統領!」を一緒にしたような敬称なのである。

だがまあ、どうということのないありふれた新聞解説がちょっと敬称を変えただけで一気に真理をついているように感じるようになるのは、はて、なぜなのだろう。。。

  

 

 

 

 

 

 

 

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