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2006年08月31日

九月のテーマは物欲 

テーマ:物欲の果て



所有は少なく心は自由に、とかなんとか言いながら、
凡人の私は何かを所有しようとすることが、日常を漕いでいく動力になっていたり
することもまた確かです。

俗人には所有と自由のバランスをとるというのは難しいことですが、
たくさん持ちすぎることによってかえって不自由を招くというのなら、
モノだけでなく、溢れるゴミのような情報や、

私の夢といいながら誰かの作った「既製品の夢」、
販売品としての知識や希望だって、所有欲を駆り立てて
人を社会機能の一部におとしめ不自由に追い込むことに
かわりはありません。

徹底してモノや社会地位を持たなかったことでも知られる良寛
粗末な庵で、日常生活にこと欠く以上にほとんど物も持たず
寺にも関係を持たず、檀家もなく、説法すらしないのに
その人、人となりだけで人々を訓化し、親しまれ、敬われたことは
皆さんもご存知の通りです。

でも私がこれマネをして、持たず、縛られず、日々修行などと
いったところで、たちまち生活の骨格を失って
自堕落な浮浪者に転落し野垂れ死にするだけでしょう。

自分で自分を厳しく律することのできない凡愚の私は
モノやヨクによって生活の骨子を支えてもらっている面を
否定することはできません。

九月は私のささやかな日常を支え、彩り、また悩ませるモノゴトたちと恥を
晒して物欲所有欲との付き合いを展望してみたいと思います。

もちろん、たいしたことを書くつもりはありませんが。

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2006年08月30日

晩夏の色

テーマ:二月堂便り



ピークの短い日本の夏色が最も濃く現れるのは
八月の午後である。
さらに午後も夕暮れ時に近づくにつれて
その色は深みを増していく。

八月も終わりともなると
傾いて、長く大気の層を濾されてくるうちに日は赤みを帯びて、
地にあるものすべてをクレヨンで塗りつぶしたような
濃い晩夏の色に染めていくのだ。

これは飽和点の高い夏の大気が抱え込んだ様々な物質やダストが、
他の季節と比べても特に光を赤く散らすためなのだが、
同時に、舞い上がった微粒子が人の活動の派生物でもあるとしたら
光を赤く晩夏の色に染めるのは、夏の思い出のカケラだともいえる。

濃くなりきった緑の木立、
勢いの失せた草、地面の蝉
赤く染まった電柱の影、
日焼けした友達の顔、・・・

熟した色に浮かび上がる光景には、
夏に一杯浸った満腹感と、ちょっぴりさびしさとが同居している。


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2006年08月29日

悪夢散布器       (ホラーファイル№012)

テーマ:(ホラー)

常に不安に突き動かされている人々に、ちょっとしたきっかけを与えて

一斉行動を誘うことは簡単なものだ。

だから、人々に充分な食事がいきわたるようになったら、

支配者は絶え間ない不安と焦燥の種を用意してやらねばならない。


                             A.ヒトラー



怪しい灰色の車が時たま走り回っているのを見かけることはありませんか?

人間の神経系に作用する不安物質を放散する特殊車なのですが、

抑うつ、怒り、不眠、無気力、焦燥感などをを招く薬剤を定期的に

日本中に散布しているのだそうです。


こうして人々が連帯して、為政者に異議申し立てをしたりすることは

避けられているというのですが。。。


・・・このところずっとイライラして酒量が増えて金遣いも荒いと思ったら、

そんな国家的陰謀のせいだったのですね、

私は悪くなかったんじゃないか---!!


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2006年08月28日

着信アリ ファイナル    (ホラーファイル№011)

テーマ:(ホラー)



閉店後の居酒屋で、ヒトケのない一角から携帯の着信音が響いた。


どうせ酔客が携帯を忘れて行ったのだろうと、後片付け中の従業員が音のしたあたりをを調べてみると、店の隅のつい立の陰で、両手両足を縛られた男が白目を剥いてうめき声をあげていた

悲鳴があがり、警察を呼ぼうと騒ぎ出した従業員を、店長はひとまず制して男をよく眺めてみた。開店前には何もなかったはずだし、営業中も特に事件性のあるような不審なことはなかったからだ。

男を縛った紐や衣服を解いて聞けるものなら事情を聞いてみようとしたのだが、そこへ不意に、男の集団がなだれ込んで来た。
閉店後のドアから断りもなく部外者が押し入ってくるとはただ事ではない。

店長とにらみ合った男たちの中で特に人相の悪い体の太い短髪で色眼鏡をかけた男が言った。
「ああっ、先輩!」

情けない声だった。

実はこの男たちはこの店で閉店間際まで飲んでいた客だった。
全員学生時代のサークルの仲間で、青年の部Bになっても年に一度集まって飲み歩くことがあるのだが、この日は何年も顔を見せることのなかった、当時の代表がやってきた。
元代表は温厚な人柄で当時からメンバーに慕われること篤かったので久々の対面で会合は大いに盛り上がったのだった。

ところが元代表が途中で、今日は早めに帰ると言ったところ、再開のうれしさと先輩への親しみと甘えのあまり、元代表を帰してなるものか、と学生の時分のノリで先輩を適当に衣服で縛ってしまったのだが、このときは皆泥酔状態に近く、縛られた元代表はそのまま寝入ってしまい、皆も千鳥足で店を出てから元代表がいないことに気がついたというわけなのだった。

なお、白目を剥いてうめいていたというのも、元代表は薄目を開けて寝るのと、歯軋りをする癖があっただけのことだったのだが、店員が間違えたのもあの状況ではやむを得まい。

学生のときの仲間が集う会合は、幾つになってもつい分別を失い学生の時分まで気分が退行してしまうので注意が必要だ。


なお、私は一足先に三次会の会場で飲んでいたので詳細な事の顛末や、もう二度とあの居酒屋へいけなくなったという大恥地獄の現場を知らない。 学生ノリのおふざけはこれでファイナルとしたい。。。



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2006年08月27日

センチメンタル強盗 

テーマ:ホラ


八月最後の日曜日、都内に住む自称芸術家の男が迷惑条例違反で捕まりました。
男は都内の路上で浴衣を着た女性に突然抱きついたところを、駆けつけた
警察官に取り押さえられたもので、近隣では同様の抱きつき魔による被害が
頻発していたため、この日も警察が警戒にあたっていました。

男は調べに対し、
 「もう夏が終わってしまうのに耐えられらなかった。
 浴衣や夏服の女性が、去り行く夏を惜しんでセンチメンタルな
 気分で一杯になっているのが見て取れたので、
 同じ感傷に耐える人たちを、君も一人じゃないんだと励ましたかった。」
などと供述しているそうです。

被害にあった女性たちの談話
 「夏の最後の思い出に浴衣着て友人たちと川原へ花火に出かける途中だったんだけど、
 突然毛むくじゃらの汗臭い男に抱きつかれて、夏を惜しむ気分も吹っ飛んで
 しまった。さっさと家に帰ってシャワーを浴びたい」
 「ひと夏の思い出の最終仕上げに、感傷的な気分に浸りきったところで
 彼を押し倒そうと思っていたのに、せっかくの気分が台無しだ」
などと口々に、夏の終わりの切ない気分が失せてしまったのを
どうしてくれるとしきりに訴えておりました。

なお、これに対し男は
 「心ならずも女性たちの感傷的な気分を奪ってしまったとしたら申し訳ない。
 私からひとりずつロマンチックな気分を返して差し上げたいので
 ぜひ、私と付き合って欲しい」
などと勝手なことを話している様子で、
当局は今後の取調べは税金の無駄と判断、薬殺駆除を検討している模様です。


・・・あの夏の日は帰らない。
感傷的な気分もまた。  さらば夏の日、また来年。




             (夏も終わりかけの気配漂う八月最後の日曜日)

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2006年08月26日

ちょっと目を放したすきに・・・

テーマ:ホラ

先日、都内の公園のベンチで男性がひとりで死亡しているのが見つかりました。
男性は都内に住む会社員Aさん35歳で、
長時間炎天下にいた上に、空腹に耐えかねてタバコの吸殻を
誤飲したために、熱中症と飲み込んだタバコの中毒症で死亡したと見られ、
警察では司法解剖を行って詳しい死因を調べています。

男性が亡くなる前に一緒にいた5歳の長男は、
「ちょっと遊んでくるからお父さんここで待ってて」と言って
父親にタバコを持たせたまま公園のベンチに放置したとみられ、
こちらもあわせて警察で詳しい事情を聞いてます。

この5歳の長男に対しては、すでに各方面から、
  「大人を夏の日向に何時間も放置したら
  どうなるのかわからなかったのか?」、

  「大人の手の届くところにタバコなどをおいたらどうなるか
  考えもしなかったのか?」

あるいは
  「大人の安全は誰かが守ってくれるという、甘えがあったのではないか?」
などと厳しい非難が相次いでいます。

これに対して長男は弁護士を通じて、
 「熱中症は、日のあたるところにベンチを作った都の公園管理課が悪いのだし、
 食中毒は、食ったら毒性のあるタバコを販売したタバコ会社の責任なので、
 都とタバコ会社を提訴したい」
というコメントを発表しました。

いずれにしても死亡した大人に対する長男の監督責任が問われるのは
避けられないものと見られていますが、
金儲け以外は誰かに依存した行動・思考しかできない大人
不慮の事故から守るのは想像力に富む子供の責任であることは言うまでもありません。

もっとも、想像力というものは子供から大人に近づくにつれ
減少する(させられる)ものなので、
人を死に至らしめるほどの「想像力の欠如」の状態には
いったい何歳で至るのか、
果たして5歳の長男には責任を問えるだけの想像力がまだあったのか、
当局は慎重に調査を進めています。

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2006年08月25日

突然のにわか雨の後に・・・

テーマ:ブログ
今日電車で出勤の途上
いつものように座って本を読んでいると、
窓に水滴がつき始めたかと思うとまもなく、
たちまち水煙を上げるほどの強い降りとなって
雨が眠気と埃のよどむ地表をたたき流した。

水しぶきを上げる電車、
つやめくアスファルトの路面、
クルクルと走り抜ける色とりどりの傘。
これは駅のホームの端で雨宿りしながら眺める
朝のシャワーショー。

ところが今朝の雨はなかなか弱まる気配はなくて
しだいに会社のタスクも気になりだした。
三十分も待てばよいのだろうが
休日ならともかく、出勤の日の数分はとても長い。

結局今日はたまたま傘も持っていなかったために
仕方なくキオスクで傘を買う羽目になったのだった。

めったにないことではあるがこのようして買ったビニール傘は
長い間には何本にもなる。
また次の雨降りに使われるケースもないので
いったいみんなどのように利用しているのだろうかと
傘を抱えた帰り道、ふと疑問に思った。



私の場合は、一本は庭用で物置に、
一本はベランダ用として道具入れに。
それは雨の日も楽しい外の空気に触れるために。
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2006年08月24日

憂い顔の人面瘡(じんめんそう)      (ホラーファイル№010)

テーマ:(ホラー)

昔、当時小学生低学年の私たちは近所の裏山で宝探しをすることが時々あった。
裏山といってもその実、山というほどもない小さな隆起で、しかも国道の拡張のためにだいぶ削られて雑木林の反対の斜面は落石防止のためコンクリートで固められて無粋な光景を呈しているのだった。


ただ、この山には昔地元の領主の砦があったが、他国に攻め落とされるときに黄金三千枚を埋めたという言い伝えがあって、確かに山腹には低い土塁のようなものの名残があったのだ。
眉唾物の伝説を頼りに、埋蔵金探索と称して低い山の林の中を駆けずり回って遊んでいたのだが、山はまだ見ぬ埋蔵庫への秘密の入り口や、盗掘を防ぐ様々な仕掛け、さらには黄金を守る妖怪や武士の怨霊が跋扈する場所だった。みんなそう信じていた。

ある夏の夕暮れ時、薄暗くなった林の中で、突然タダシが悲鳴をあげた。
どうやら犬のウンコを踏んでしまったのだが、そこは落ち武者の怨念の憑りついた人面犬が出没する林で、人面犬のたれる人面糞(じんめんくそ)を踏んだ者は人面瘡(じんめんそう)になると言われていて当時の小学生はみんなこれを信じていたのだ。

人面瘡とは初めはただのできもののようだが、しだいに盛り上がってこぶのようになって人の顔のような有様を呈してくる。さらに症状が進むとぶつぶつとモノを言うような音を立てたり開いた傷口がモノをくわえ込んだりする。やがて人面瘡がしだいに大きくなるにつれ人間本体のほうはやつれていって、終いには大きくなった人面瘡のこぶが残り、本来の首がまるでイボでも落ちるようにポロリと取れてしまうといわれていた。


「うわーん、オレ、もうだめだあー」と泣きじゃくるタダシの足元を見ると、
なるほど確かに踏んづけられた何物かがあった。
大変だ、ここは救急車を呼ぼうとサトシが大人を呼びに走り、私とタカシは歩けなくなったタダシを抱えて山を降りたがもちろん例の人面糞も一緒だ。病状と治療の特定のためには必要だろうと考えたのだ。
なんとか山を下ると、上り口の国道脇にはすでに救急車が待機して大人が二人立っていた。


症状を説明しブツを差し出したあとの、大人たちの態度が一変したこと、その後の叱責されたことやその顛末はよく覚えていない。

ただ、数日後の二学期の始業式で校長が、
「うんこ踏んだからといって大騒ぎするのはばか者だ、みんなはくだらない空想に関わらずに、一生懸命勉強をしなければならない」

というような訓示をしたことだけはよく覚えている。
私たちは、あれはうんこではなくて、妖怪人面犬の人面糞なのに、とも思ったが、それもすぐに忘れた。

それからなんとなくみんな裏山で遊ぶことに遠慮が入るようになり、迫力やスリルがなくなって、人面犬も人面瘡も話題に上らなくなってしまった。

あのとき以来、私たちの世界からは妖怪や埋蔵金は消えて、
それはただテレビが与えてくれるだけのものとなってしまったのだが、
いなくなったのは妖怪や埋蔵金だけではなかったのだ、と気づいたのはもっとずっと後のことだ。

そしてずっと、今も私たちは妖怪も埋蔵金も隠し扉もない乾いた道を歩いている。



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2006年08月22日

君の好きな仕事   (ホラーファイル№009)

テーマ:(ホラー)



ずっと引きこもりだった君だが、最近家で仕事を始めたようだね。
SOHO?まあそんなところかな。

そもそも、引きこもりの原因は人一倍の汗っかきと、脂性で
対人恐怖症になったせいだというが、今度はそんな君にぴったりの仕事だ。

化粧品会社の委託で原料の製造採取を請け負うのだが
これが稀少で高級なものだけに結構な金になるのを

君はまんざらでもなく思っている。

化粧品の原材料には知ってのとおり鉱物性、植物性、動物性があるけれど、
人間の顔に塗るには当然のことながら、より人間になじむものがよいのに
決まっている。
はっきり言えば人体由来のものが圧倒的にいいということだ。

君は一日に数回、プラスチックの定規のようなヘラの縁で
顔の脂をこそげ落としては容器に入れる。
これを集めて化粧品会社に買い取ってもらう。
そして化粧品会社はこれを精製して高価な化粧品の原材料とする。。。

君は今日も美しいモデルが高級な美容液を顔に塗るTVCMを見た。

異性には縁遠い君だが、遠い世界のモデルに
なんだか親しみを感じるようになったようだ。


君の分身があの美しいモデルに
密着しているのかと思えば、君も仕事に陶酔に似た感覚を覚えるようだ。


それどころか気のせいか、最近モデルの顔つきの印象がなんとなく
変ってきて、君の顔つきにに似てきたような気がしている。

そういえば
あの女優も、あのモデルも・・・。


有名人の顔つきは初め違和感があっても、やがて流行となって君に似た顔つきが

世の中にあふれ出すことは間違いないと、君は予感している。

化粧品会社の担当によれば、君のアブラは特に濃厚で品質がいいらしい。
君は今日も精を出してひとりアブラのそぎ落としに励む。





---------------------


なんとなく二人称で書いてみましたら、

いろいろ発見がありました。

内容は、ホラじゃないホントかも。。。

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2006年08月21日

私はラヴ・ソングは歌わない

テーマ:隠れ岩石生活


人は快楽と安逸に身を任せるうちにおいて
他人を慮れることは極めてまれである。

たいていの人間は苦しみや悲しみにおいて
初めて他人の心情を考え思いやりもするものだから
万人と感動を共有する芸術は、
悲しみや苦しみの産物であるともいえる。

悲しみや苦しみの共通の下地があればこそ、
芸術は万人の心を動かすことができる。
一見明るい喜びに満ちた表現も、その底流には
悲しみやつらさ切なさがあるからこそ私たちは同じ感動を抱く。


***


暗い晩に流れる、流行おくれのラブソングを
聞くともなしに聞いていると
弱さ、吹っ切れなさ、頼りなさが
過去の記憶とともに負債のように押し寄せて来た。



喜びの世界


『喜びの世界』 スリー・ドッグ・ナイト 

(Just an ) Old Fashoned Love Song 等を収録


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