2011-11-20 18:23:26

名作解説 『インスマスを覆う影』 1/4

テーマ:クトゥルー
ロバート・オルムステッドが古びた港町インスマスへ向かった理由。それは、取るに足らない理由でした。
当時時間だけは売るほどに持て余していたロバートは、
母方の故郷であるアーカムへ向かうための資金に少しでも余裕を持たせようと画策していましたが、
ニューベリーボート駅の駅員に、インスマス経由でアーカムに向かう方法が最も安上がりな方法だと聞かされ、ジョー・サージェントが運転する奇妙なほどに古いバスに乗り込み、
当時まだ名前すら知らなかったこの辺鄙な街へ向かうことにしたのです。

実際、インスマスは奇妙な街でした。
かつてマーシュ家という大金持ちがこの街を牛耳り、その財力を背景に一時は繁栄していましたが、
1846年の伝染病と暴動を境に街は寂れ、空き家ばかりが目立つようになっていました。

インスマスの沖には『悪魔の暗礁』と呼ばれる黒い暗礁があり、
そこには夜な夜なおびただしい数の海の魔物が現れると言い伝えられていて、
マーシュ船長と契約を交わした悪魔たちの巣窟になっているとも噂されています。

そして、奇妙なのはその街並みだけではありません。
インスマスの住人達も、誰もが常人とはかけ離れた容姿をまとっていたのです。
頭は細く、瞬きをしそうにない青い目を持ち、額と顎が引っ込んでいて、耳が異常に小さい。

どこか死んだ魚を思わせるその形相は、近隣の住人からは『インスマス面』と呼ばれていて、
この街の出身者の共通した特徴となっていました。

まさかこの街で、あの恐ろしい出来事に遭遇するとは夢にも思っていなかったロバートは、
ジョーのバスを下り、インスマスの街中へと歩き出したのです。


2/4へつづく


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