2010-05-09 17:14:52

イルカと奇祭

テーマ:クトゥルー
※これは『深きものども』の著者ジェイムズ・ウェイドが、物語の中で記したものです。
 物語なのでこれもフィクションだと思うのですが、
 なんとなく惹かれるものがありましたので、ここでまとめてみました。


ギルバート諸島(現キリバス共和国)の植民地提督だったアーサー・グリムブル卿は、
ブダリアリという環礁のクマ村で、イルカの民と呼ばれる男に出会いました。

大きな村祭りを前に、子どもたちは草ぶき屋根の下に集まり、女たちは花輪作りに没頭し、
男たちが儀式用の貝殻の飾り物を磨く中、その男はグリムブルに奇妙な事を伝えたのです。

「招待の言葉を正しく口にするなら、イルカは喜びの声を上げて陸に上がってくるだろう。」

やがて男が外に飛び出し、イルカを思わせる甲高い声で『ティラキ』という言葉を繰り返すと、
西の海から来る友人を出迎えるようにと叫びました。
村人たちが海辺に向かうと、そこには無数のイルカが群れを成していて、
それを見た男は次にこう叫んだそうです。

「西の王が私に挨拶に来た。」

村人たちが浅瀬に近づくと、イルカたちは砂地に乗り上げてきて大きく鰭を振ります。
男たちは、イルカの大きな体をかかえこんで引き上げましたが、不思議なことにイルカは少しも嫌な素振りを見せません。

やがて男たちは全てのイルカを引き上げると、その周りで儀式にも似た踊りを始めました。
しかしイルカたちは全く抵抗する様子を見せず、
砂上ですっかりくつろいだ雰囲気すら漂わせていましたが、
逆に村人たちはさらに踊り狂い、正気を失ったように笑っていたそうです。

この時の様子を、グリムブル卿はこう記しています。

『あの最後の情景を思い出すと、今もなお心が縮みあがってしまう。
 人間たちは狂ったようにわめきたて、イルカたちは誇らしげに安らいでいた。』


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コメント

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6 ■Re:無題

>闇の仕置人勝部明さん
興味ありますね~。
アマゾンは淡水に棲むイルカがいるんでしたっけ?
自分たちで独自のコミュニケーションがとれる生き物だから、いろんな逸話がありそうですね。

5 ■無題

イルカに関しては、アマゾンのインディオ達の間にも神話のようなものがあるそうだ。

4 ■Re:それは

>きんもくせい☆☆さん

やっぱりイルカには人間に判らない能力があるんだね。
信頼関係が築けたら、きっと最高の友だちになってくれるんだろうな~。

3 ■それは

>神酒さんへ
話はイルカ同士だけかも・・
お腹を見せてくれると安心の意味です。
でもやたら触ると噛みます?(笑)
また、シンクロの小谷さんがイルカと遊んでいたらしばらくして、イルカが子供を見せてるため呼びに行ったそうです。
後でその時小谷さんが妊娠している事が分かったらしいです。
イルカが妊娠の事小谷さんに教えたんですね。

2 ■Re:神秘ですね~

>きんもくせい☆☆さん
きんもくせいさんイルカとあそんだことがあるんだよね。
いいな~。
あれって絶対カワイイよね☆

イルカと鯨の話は聞いたことがあります。
お互いにお話したりもするのかな~?

1 ■神秘ですね~

イルカの肌は
ツルツルして
雨に濡れた
ゴム長靴のようです。
でも体温は人間とほぼ同じ
イルカと鯨は同じなんですよ。
大きさで、鯨と分かれるんです。

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