誠 Weekly Access:いよいよ日本でも5月28日に発売されるiPad。5月23日に行われた同人誌即売会「文学フリマ」では、一足先に米国でiPadを手に入れた人が、スライドショー機能を使って集客活動を行っていた。

●デジタルサイネージとしてのiPad

 米国で4月3日に発売され、日本でも5月28日に発売されるタブレット型端末iPad。豊富なアプリや電子書籍に期待している人は多いだろうが、筆者は5月23日に行われた同人誌即売会「文学フリマ」で面白い使い方をしているサークルに出会った。文学フリマでは数百のサークルがさまざまな同人誌を販売しているのだが、そのサークルでは下の動画のようにiPadのスライドショー機能を使って、同人誌を宣伝していたのだ。

 文学フリマでのiPadを使った集客(動画)
 →http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1005/27/news008.html

 目立っていたので筆者もつい声をかけてしまったのだが、同じように引き寄せられた通行人は結構多かったのだとか。「ただ、販売している同人誌は手に取らずに、iPadのスライドショーだけ見る人も多いのが悩みどころですね」と受付の男性は苦笑していた。

 何となく気になった本でも、中身を確認するために立ち読みするには、一声かけるのが一応マナーなので、シャイな人にとってはなかなかハードルが高い。しかし、iPadのスライドショーである程度の内容を紹介してくれていると、立ち止まって画面を見ているだけでもいいので、そうしたシャイな人にも買ってもらいやすくなる。同人誌即売会ではどうしても同じような雰囲気の冊子が並ぶため、POPを工夫したり、売り子がコスプレしたりして集客に努めるサークルも多いのだが、このサークルもうまく差別化しているなと筆者は感じた。

 スライドショーを行うには、特別なアプリなどをインストールする必要はなく、iPadの写真フォルダに表示させたい画像データを入れて、スライドショーボタンを押すだけ。スライドショーではなく、動画を使って宣伝することも簡単で、回線につなぐ必要もない。バッテリーは10時間ほど持つので、通常のイベントなら充電の心配はしなくてもいいだろう。

 受付の男性はiPadがデジタルサイネージに応用できる可能性を感じて米国で購入し、5月初旬のイベントから使っているのだという。これまでもiPod touchやPSPを使って同様の試みを行っていたが、画面が小さかったこともあり、それほど反応は良くなかったと振り返っていた。

 同人誌即売会では、ノートPCで動画を再生させるなどして集客するサークルは少なくないが、iPadはキーボードがないため、場所をとらないことがポイント。また、キーボードがない分、お客さんと画面の距離が近くなるので、より商品を訴求しやすくなる。

 設定が簡単で、持ち運びも容易なので、夏のコミックマーケットでは同様の試みを行うサークルがかなり増えるのではないかと筆者は感じた。なかなかスタイリッシュな集客方法なので、企業イベントなどでも使えるかもしれない。【堀内彰宏】

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