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2012-02-28 13:30:16

GRID

テーマ:move

moveの8th Album 「GRID」



自分探し。



1.GOTHICA(SYMPHONY NO.1)

Lyrics:motsu Compose&Arranged:t-kimura


意外にもmoveのアルバムには珍しく、オープニングらしさ全開の1曲。
全体的にゴシック調で、一瞬ポップになったかと思ったらオペラ風味なコーラスがカオスな雰囲気をグッと引き立てる。その後はロボット調に加工された声で何かを喋ったかと思ったら終了。

思えばこういうインストものから始まるのってelectrockとDECADANCEだけですね。

まぁ今作自体が今までの活動の集大成のようなアルバムなので、今moveが積極的に取り込んでるゴシックと昔やってたエレクトロを混ぜてみたっていう所なんでしょう。




2.FADED~色褪せたアルバム

Lyrics:motsu Compose&Arranged:t-kimura


一曲目のカオスなゴシックオペラ風なコーラスを残しつつも本当の1曲目へ。
冒頭からラップで始まるのに曲調は同じなので若干不思議な感じはしますが、途中から重苦しいヘヴィなギターサウンドが絡んでくる辺りで自然と馴染んできますw色んな意味でいつも以上に型破りすぎ。

最初っから飛ばしてくる訳じゃなく、終始下からジトジトと攻めてくるような曲なのでいきなりのギリギリ感とスリルが楽しめるのではないかと思います。曲調そのものはDeep Calmでやってたような路線なのに、あのアルバムでは味わえなかった感覚がありますね。

結構転調も多めで絶えず新鮮さも醸し出してるし、平メロなせいでイマイチなように思えて実は結構奥深い。




3.ANGEL EYES

Lyrics:motsu Compose&Arranged:t-kimura

タイアップ:MBS・TBS系全国ネット「世界バリバリ☆バリュー」1~3月エンディング曲


今作の先行シングル曲。
A面ではmove初となるバラードナンバーになるんですけど、そんな大それたスケールの大きいバラードという訳ではなく結構テンポ自体は早め。やっぱり根本的な部分はダンスポップをやりたいって事なんでしょう。

歌パートが結構多いけどラップパートもしっかりバランスよく配置されてて、90年代っぽさ全開(というかFavorite Blueの曲みたいw)ではありますがメロディーまでもが90年代の名残を感じさせる良質っぷりで嬉しい。このサビで熱唱しつつも他部分ではわりと淡々としてるって感じが素敵すぎ。

間奏部分では冬の匂いを感じさせるメランコリーなギターソロがあったりと、雰囲気作りも完璧。まさに職人技。




4.DISCO TIME

Lyrics:motsu Compose&Arranged:t-kimura

タイアップ:TBS系テレビ「エンタメキャッチ」オープニングテーマ


4ヶ月連続シングルリリースの第2弾シングル曲。
タイトルのまんま、ディスコテイスト強めなロボットテクノ(?)。70年代のディスコサウンドを彷彿とさせるリズムの良さと、現代的なエフェクト処理されたロボットボイス&アレンジとの相性が意外すぎる程にピッタリ合ってて、これはこれでまた新鮮。

それでいてメロディー自体はかなりポップで、またノリが良い。つーかキャッチーです、かなり。

1番と2番の間奏を全部カットする事で、リスナーに息をつかせる暇も無い程に煽り立てる構成もえげつない事になってますw二人がボーカル取るスタイルだから出来ることであって、一人で何でもこなせる人には逆に息が続きません。何か絶えずどっちかの声聴いてる気がしますし。

そんなギッシリ加減と音の洪水に飲まれて、歌いながらも踊れる素晴らしきキャッチダンサーな一曲。




5.WHITE FOX

Lyrics:motsu Compose&Arranged:t-kimura


続けても冬っぽい幻想的な電子音が印象的なスローナンバー。
前曲よりもこっちの方がよっぽどバラードっぽいですww相変わらずメロディーそのものは90年代風で少し懐かしめながらも良質で、ややダークな曲調ながらもワビサビが効いててしっかりとしてます。ちょっと大人っぽい色気も感じさせてグー。

しかし、オケそのものの下敷きはドラムンベースなようなので、非ダンスナンバー風ながらも踊らせようと思えばどうとでも乗れてしまうところはやっぱり職人らしい意気込みが感じられますね。

雰囲気的にはセカンドアルバムのバラード曲に近いです。




6.THIS IS MY HEARTACHE

Lyrics:motsu Compose&Arranged:t-kimura


シングル「DISCO TIME」カップリングナンバー。
再びFavorite Blueっぽいミディアムテンポな歌モノですが、メロディーの切なさだけで言えばANGEL EYES以上でしょう。オケそのものも電子音からロボットボイスまで、木村氏の遊び心がたっぷり詰まっていて昔からのmoveファンは少しばかりニヤリとしてしまうような一曲。

しかしここまで気になるのは、どの曲でもやや平メロが多すぎるような気がする。流石に少しネタ切れ感がありますね。歌詞もやや在り来たり感があり、良くも悪くもカップリングクオリティーだなぁという感じ。

まぁ、だからこそ好まれるマイナー感というのもあるのですが。




7.NAMIDA 3000

Lyrics:motsu Compose&Arranged:t-kimura

タイアップ:PSP用ソフト「頭文字D STREET STAGE」CM曲、アーケードゲーム「頭文字D ARCADE STAGE 4」エンディング曲


待ってましたと言わんがばかりの疾走感あるアッパーなデジロックナンバー。
前作の「Noizy Tribe」路線を思いっきり強襲した、畳み掛ける攻撃的なメロディーとコード進行で終始追い詰めてくるような圧迫感を与えつつも、サビで高揚感あるキャッチーなのをぶつけてくることで一気に開放感まで与えてくれるという、これぞmoveらしさを感じさせる一曲。

2番サビ終わりでは間奏に飛ぶのかと思いきやいきなりCメロまでぶっ飛ばすという荒業まで披露しちゃってて木村氏の底力を感じさせます。ラスサビまでの展開はかなり秀逸です、これ。

それでいてアレンジもデジタルとハードロック風なギターサウンドを程よく配合してあって、どっちかに偏りすぎることもないのにカッコイイ。数少ない今作の新曲では間違いなくこれが個人的にベストトラック。




8.MISHA(SKIT)

Compose&Arranged:t-kimura


Deep Calm以降恒例となった中盤でのインスト。
インターリュードの役割を果たしてるとは正直言いがたいような気がするけど、音作りが木村氏の遊び心満載で曲としては面白いです。歌こそ無いものの、普通に歌詞つけて歌えそうな程しっかりと主旋律は作られてるし、何よりファミコン音源というのがレトロ感全開。

8-bitって普通に聴いてれば単調で面白みに欠けるように思えてくるけど、ファミコン後期のわりと音を重ねてあるような音源なのでこれはこれで味が出てるし、遊園地のパレードみたいで意外にもカラフル。




9.FREAKY PLANET

Lyrics:motsu Compose&Arranged:t-kimura


4ヶ月連続シングルリリースの第1弾。
前曲とはほとんど絡みも何も無いこてっこてのエレクトロサウンド全開で、いかにもmoveらしい一曲。「これが22世紀型ポップ」か何かのキャッチフレーズが付けられてたような気がするけど、その答えはサビにあります。

なんと、いつもは影の主役として降臨している木村氏がボーカル取ってますw一応ボコーダーで処理されてるので誰の声なのかはさっぱり分からないようになってますが。

ズシズシと響く重低音な電子音もカッコよく、アルバム後半のオープニングとしては完璧じゃないでしょうか。聴けば聴くほど中毒性の強い曲。それでいて他の二人も決して邪魔者になってない辺りも木村氏のプロデューサーとしての手腕も光ってますし、やや曲そのものに癖はありますが決して悪くない。時代を先取りしすぎたんでしょうね。エレクトロが主流な今だからこそカッコイイと思えるのかも。




10.GIRL(you WANNA MOVE)

Lyrics:motsu Compose&Arranged:t-kimura


シングル「雷鳴~OUT OF KONTROL~」カップリングナンバー。
これまたmoveには珍しく少し異国情緒感の漂うガチなR&B風ダンスナンバーになってて、ややラテンのビートを取り入れてパッション高めにセッティングされてます。それでいてクールながらもややセンチなメロディーをサラッと歌い上げるyuri姉さんのボーカルと、相変わらず熱いmotsu兄さんのラップとのコントラストが良い具合に中和されてて、曲としての完成度はカップリングレベルを遥かに超えてる。

ジャンルの壁に束縛されないユニットならではのフリーダムさもあるのだろうけど、ここまでの流れでは過去のおさらいと言う感じがあったのに、ここではまた違う一面を見せ付けてくれました。こういうmoveもアリやね。

そして昔と違いコーラスも自分たちでやるようになったので、より個性も出たように思います。




11.DISINFECTED GENERATION

Lyrics:motsu Compose&Arranged:t-kimura

タイアップ:マイルドセブン JAPAN CROSS GAME MASTERS SBX 2006 イメージソング


今作最後の新曲。
前作のラウド系HIP HOP路線の系統をモロに受けついたハードロック風なアップテンポナンバー。7曲目のNAMIDA 3000と路線自体は似てるけど、どっちかっていうと同じシングル曲で例えるならGHETTO BLASTER路線ですね。

野郎臭いコーラスこそ無く、意外にもボーカルパートが多めなのでそれこそ根本的な所はmoveらしさ全開であり、また畳み掛けるような超攻撃的な譜割もまた然り。初聴では癖も少ない分、ややメロディーが弱くインパクトに欠けるようにも思わなくはないけど、これがまた2度3度と聴いてくうちに妙に中毒に陥る。

この辺の中毒性の高いところは3rdアルバムの頃に似てますね。サビ手前辺りのリズムに乗せてダダダッと歌い上げるところがカッコイイです。




12.雷鳴~OUT OF KONTROL~

Lyrics:motsu Compose&Arranged:t-kimura

タイアップ:第21回東日本女子駅伝大会テーマソング、アーケードゲーム「頭文字D ARCADE STAGE 4」オープニング曲


4ヶ月連続リリースの第3弾シングル曲。
サブタイトルの綴りがcontrolじゃなくてkontrolになってるのは間違いではないです、念の為。確かドイツ語か何かだとこう書くそうで。

で、そんなわざとらしい綴りとは全く関係なしに、曲自体はこれもラウド系疾走感たっぷりのデジロックナンバー。

なんと今回、多分初めてなんじゃないかと思うんですけどラップ無しです。motsu兄さんも歌に専念してて、move初のツインボーカル仕様に(あまり上手いとは言いがたいですが)。流石にロボットボイスは無いですがw

で、やっぱりシングルA面曲な上にイニD関係の曲だけあって盛り上げ方は半端じゃないです。サビの後にもう1つ更にフレーズを付け加えた構成になっててめちゃめちゃ高揚感あります。これで盛り上がらない方がおかしい。

ツインボーカル仕様自体がmove初の試みながらも、ちゃんと男女の役割を設けてあって互いに良い影響を与え合ってるところが良いですね。オケの随所に散りばめたピアノの響きが若干昔のELTっぽいですが。




13.SAIL AWAY

Lyrics:motsu Compose&Arranged:t-kimura


実質本編ラストナンバー。シングル「ANGEL EYES」カップリングナンバーですね。
もうこの路線は流石にやらないだろう…なんて思ってたら、まさかのトランス復活。しかも全盛期にやってたトランスよりも更に本格的。多分普通に海外のトランス物と比べても大差無いと思います。

トランスにありがちな、シンセサイザーのケバケバしさをやや控えめにしつつダイナミックさを演出する壮大感と、歌モノとしてしっかりと機能させる良質なトランス向けの伸ばし気味なメロディーとの相性が抜群に良い。それでいてキッチリと仕事をこなすラップも切れ味が以前より増していてカッコイイ。

ただ、moveのトランスというのはどうも曲の尺そのものが長くなる傾向があるので「呑気にいつまでも聴いてられるかよ!」と思う人には向かない。この曲でさえ7分半あります。でも、時間のある時にこのサイバーな世界観に溶け込んでみて欲しいとは思いますが。




14.FREAKY PLANET -ROSY MIX-

Lyrics:motsu Compose:t-kimura Remixed:AKIRA YAMAOKA


一般公募によるFREAKY PLANETのリミックス。
この曲がシングルでリリースされた当時、世界規模のリミックスコンテストというのが開催されていたそうでこの楽曲をいじくって参加しちゃって頂戴な!みたいなのがあったんです。その優秀作品がこれらしい。

原曲とはまた違った路線のハードテクノ風で実にリミックスらしいリミックスなんですが、歌モノとしてもそこそこちゃんと機能してるから素晴らしい。機械仕立てのカッコよさに美学を感じられる人なら鳥肌モノです。

多分capsule系の楽曲が好きな人ならすんなりと受け入れられると思います。




15.GROOVY PLANET -LONDON STOMP MIX-

Lyrics:motsu Compose&Remixed:t-kimura


で、こっちは木村氏によるリミックス。
タイトルがPLANETじゃなくてGROOVYになってることから察する通りだとは思いますが、グルーヴ感重視のテクノリミックス。もう歌モノじゃなくなってますがwボーカルパートはほとんど消えてます。ただ、冒頭部分にだけ少しだけ残されてる所から察するに恐らく配信限定だった英語バージョンを元にしてるのかと思われ。

そんな誰得かわからないながらも、機械ならではの自由奔放な感じはさすがプロがやるだけあって何か違いますね。歌わなくても音だけで気持ちよーくトリップ出来ます。

クラブで派手に躍らせたいDJ向けのリミックスっていう感じですかね。アウトロのぶつ切り具合も「上手い事次に繋げてあげなさいな」と言ってるような気がする終わり方ですし。





全体評価。


約1年ぶりとなる8thアルバム。

4ヶ月連続リリース+今作で実質5ヶ月連続リリースとなったわけですが、そんなシングル曲が大半を占めているためmoveにしては珍しくセミベストみたいな一枚に。そしてオリジナルアルバムとしては今作を最後に木村氏が脱退するため、三人体制最後のオリジナルアルバムでもあったりします。

最初からそういう意向があったのかどうかは定かではないけど、ポップなものからバラード、テクノ、ロック、ラウド、ゴシック、R&Bにトランスと、これまでmoveが携わってきた音楽がギッシリと詰められてて非常にバラエティに富んでます。そういう意味でもベストっぽいですね。

その分、若干いつもより統一感に欠けるところがあるのは仕方ないですが、テーマそのものがデビューアルバムのような「エレクトロ・ロック」だそうなので、根本的な部分は間違ってないし筋は通ってます。

何にせよ、一傾辺なアルバムは飽きそうだと思う人にはおススメしたい一枚。

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